母島最高峰・乳房山登頂~小笠原諸島の旅(6)
5/2 母島・乳房山~脇浜
(前回の続き)
宿の隣の民家越しに見える山は霧にかすむ。今日は山頂からの海の眺めが有名な、母島の最高峰、乳房山(463m)に登るのに…
まっすぐ登山口に向かうつもりが、道に迷ってロース記念館に来てしまった。ついでに見学する。明治2年頃に母島に住んだロルフスさんが発見した「ロース石」で建てられた小屋だ。砂糖の物置だったらしいが、今は生活用品などが展示された郷土資料館になっている。
真面目に歩いて3時間半くらい。
細い尾根に沿って登り始める。母島の森の道。道は整備されているが、せめてジョギシューは履いていこう。昨日の石門と同じように絶え間なく鳥のさえずりが聞こえる。ウグイスが多いが、もちろんメグロもいる。
母島といえばカタツムリ、カタツムリと言えば母島。母島には陸産貝類(カタツムリの仲間)が50種類以上生きている(あるいは生きていた)。そしてそのほとんどが小笠原の固有種だ。父島のカタツムリはほぼ絶滅したが、母島にはまだたくさん見られる。
道を歩いていると次々と植生が変わる。これは小笠原固有種のタコノキの森。
森が暗くなったな、と思ったらどでかいガジュマルが現われた。一本のガジュマルからカーテンのように無数の枝(根?)が垂れ下がり、そのガジュマルのカーテンに囲まれてホールのようになっている。きっと木の精っていうのはこんな木に住むのだろう。
ガジュマルはもともと小笠原にはない外来種で、牛の木陰を作るために植えたらしい。ガジュマルがあるところは昔、家があったところとのことだ。
乳白色の濃い霧が塊になって次々と風で運ばれてくる。雨は降っていないのに木の葉はびっしょり濡れて、道はドロドロして滑る。この湿気でシマオオオニワタリをなどのシダが生きることができる。
ガイドブックにのっていたはしごに到着。頂上まであとわずか。
そして…絶景と言われる青い海は…どこ?白い景色を眺めながら弁当を広げる。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…