五年越しの...~富士登山競争試走
5/28 富士吉田市役所~馬返し~富士山五合目
現在行われているマラソンレースとしては、1、2位の歴史を争う富士登山競争(「公式ホームページ」)。富士吉田市役所をスタートし、富士山山頂までの水平距離21km、標高差3000mを走るという、過酷さでも日本有数のレースだ(制限時間も厳しい)。
ただし、山頂までのレースに出場するには、五合目までのレースを一定時間以内でゴールしていなければならない。山頂まで走るには2年越しだ。
一度くらい走ってみようと思ったのは、5年前。エントリー開始と同時にサイトにアクセスするも、20分後にやっとつながった時には、既に五合目コースは定員いっぱいで断念。
4年前も、同じ。つながったと同時に終了。
3年前は、早い者勝ちではなく、抽選になるふるさと納税枠に応募。見事、落選。そのあとの一般エントリーでは、やはりつながると同時に終了。ことごとくゼロ次関門で門前払い。
2年前、一昨年は、性懲りもなくふるさと納税枠に応募。やった!見事、当選し、エントリーがかなう。が、コロナで中止。
去年は、もちろんコロナで中止...
そして、今年。一昨年のエントリー者に対する優先エントリーで、エントリー。
5年越しでやっと五合目まで走ることができそうだ。しかし、長かった...5年の歳月で体力も落ちてきちゃったよ...トレーニングしないと。
先日、トレーニングに丹沢の大山に行ったが(「富士登山競争のトレーニング」)、やっぱり富士山じゃないとトレーニングにならないと、本番コースを走りに行く。
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東京を一番朝早く出発する高速バスで、富士山駅へ。ほぼ満席だったが、ここで下りたのは、私を含め、3、4人。
浅間神社の一の鳥居(金鳥居)。レースでは、この鳥居をくぐって富士山に向かうが、まずは、スタートの富士吉田市役所へ向かう。
それにしても、富士山がきれいだ。
スタートとなる富士吉田市役所。身支度を整えて、スタート。
スタートから、馬返しまで10kmほどは、富士山に向かってひたすら緩いロードの登り。
北口本宮富士浅間神社の鳥居。ここまで、直射日光が照りつける通りを走ってきたが、ここからは、森に囲まれた道となる。五月の風が心地よい。
今日は、一生懸命走らず、とりあえずコースの下見のつもりなので、いろいろ寄ってみる。
これは、神社の拝殿。
「富士山」と書かれた道標に従い、まっすぐ富士山めがけて走る。ずっと富士山が正面にある。
東富士五湖道路との交差点。タイムを計るための、いいランドマークになりそう。
交差点から、道が少し狭くなり、森が両側から覆いかぶさってくる。
気候も良く、快適なコンディションだが、緩い登り一方の単調なロード、いつもの5kgのザック...じわじわと足がだるくなってくる。
中の茶屋。一瞬休憩。ザックから水筒を取り出し水分補給。
本番ではエイドに水があるので、水を持つ必要はない。
中の茶屋を越えると、道はますます細くなり、林道っぽくなる。
心なしか傾斜もきつくなり、坂道らしい坂道もでてくる。足が重く、歩きたくなるのを我慢して、心拍数を一定に保つように、淡々と走り続ける。
馬返しに到着。ここの手前の坂がきつかった~。
ここから五合目までは、登山道。昔、雪訓で毎年のように通った懐かしい道だ。
新緑が美しい。
ザックを置いて、一瞬休憩。水分補給と、ブラックサンダー補給。平地の15kmなら、途中でカロリーをとる必要は感じないが、登山道で登りがきつくなるので、糖質を補給したほうがいいだろう。
登山道と言っても、浅間神社の参道なので、だいたい歩きやすい(変に歩きにくいところも少しある)。ここまでで足がだいぶやられたと思ったが、ロードの足とトレイルの足は別物。サクサクと早歩きで進む。
スミレが多かった。
信仰の道なので、石碑と石仏がいたるところにある。
廃屋となった小屋もいたるところにある。スバルラインができる前は、参拝客でにぎわったのだろう。
登りはパワーウォークで早歩き、平らなところは小走り、と、いつの間にか不動小屋跡まできた。
五合目はもう少しだ。
あ~、林道に出た。滝沢林道だ。ここまでくれば終わったも同然。しかし、疲れ切った足にアスファルトの硬さが厳しい。
ゴール!富士山五合目佐藤小屋。
いや、疲れたな。ひたすら登りで、一瞬たりと足を休ませる下りがない。今まで走ったことのない、初めての経験だった。
帰りはバスを使うので、スバルライン五合目まで歩く。下りも走ると、明日からのトレーニングに差し支えそうだ。
去年走った、御坂山塊(河口湖アルプス)がよく見える(「山を越えて富士五湖へ」)。
以前、ちょうど今の時期、よく富士山にスキーに来ていた(「富士山滑降、祝世界遺産登録。」「小御岳流し滑降」など)。この登山口から登っていたが、今では、期間外通行禁止になっている。
15分ほどでスバルライン五合目に到着。
人が少ない。ここは中国かと思うほどに中国人の多い場所だったが、一人もいない。
ロードバイクでスバルラインを登ってきた奇特な方々が目に付く(人のことは言えない...)
ちんたら走ったので、予定していたバスに乗り損ねてしまった。時間をもてあまし、売店の裏に隠れるように建つ、富士小御嶽神社を参拝。
バスに乗ったら、あとは帰るだけ。でも、せっかく温泉セットを背負ってきたのだから、温泉に寄りたい。
どこに行こう。河口湖周辺は、交通の便がいいところに日帰り湯がないので、いつも悩む。
悩んだ。でもあまり深く考えず、河口湖駅で下りて富士急の無料巡回バスに乗る。
下りたところは、富士急ハイランドリゾート。
ここには、温泉もあるし、何といっても、帰りはここから高速バスに乗れて便利である。
ハイランドリゾートホテルを通り抜けて、ふじやま温泉へ。
浴場は広い。おまけに今日はほとんど人がいなくて、貸し切り状態。ゴージャスな気分である。
しかし、ゴージャスな分だけ料金が高い。
食事をすることもできる。地ビールがうまかった。しかし、カツはちょっと残念。
(富士登山競争試走、完)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…