ガトーショコラを狙って~浅間山

12/5 浅間山荘~浅間山(前掛山)~浅間山荘

南アからでも、北アからでも、八ツからでも、どこからでも目立って見える浅間山。山頂から噴煙たなびく姿をよく目にする。

晩秋から初冬にうっすらと冠雪した姿は、粉砂糖を振りかけたガトーショコラにたとえられる。
火山活動がおとなしくなっている今、ガトーショコラに登りに行こうではないか。

初冠雪の直後を狙って11月に行くつもりが、いろいろあって12月の始めになってしまった。
微妙な時期で、装備を悩む。移動性高気圧に覆われれば、汗ばむくらいの穏やかな小春日和。しかし、強い冬型になれば、一転して立っていられないくらいの氷点下の烈風が吹く。
低気圧が通過したばかりで、今日は徐々に移動性高気圧に覆われるとの予報。
軽登山靴に秋用のウエア+ちょっと暖かめの手袋と帽子、アウターにはゴアアマ、という軽めの装備に決定。

20211205 浅間山荘天狗温泉

登山口は浅間山荘天狗温泉。浅間山荘事件の浅間山荘ではありません。
車を降りてブルっと身震い。さすがに12月は寒い。
肝心の山は、低い雲に覆われている。下界は快晴だが稜線には厚い雲がかかる。
そのうち晴れるでしょ、と出発。

20211205 浅間山登山口

登山口には、入山注意の看板。浅間山は、今は火山活動は穏やかだが、いつ噴火してもおかしくない。

20211205 浅間山登山道一の鳥居

冬枯れた森の中を淡々と登ってゆく。そしてなにやら枯れた鳥居。
地図には「一の鳥居」としか書いてなかったが、これは「浅間神社」の一の鳥居だ。
「浅間神社」は、富士山を中心として日本各地にあるが、この「浅間神社」はちょっと他とは違う。
まず、この「浅間神社」は、「あさまじんじゃ」と読む。富士山のほうはだいたい「せんげんじんじゃ」だ。「あさま」とは、火山の古い呼称で、火山の神「浅間神」を祀った神社が浅間神社となる。
そして、その「浅間神」として、この「浅間神社」は大山祇神とその娘、磐長姫を祀る。一方、富士山のほうはだいたい主祭神は、木花開耶姫とされている。そして、磐長姫は木花開耶姫の姉なのだ。
「あさまじんじゃ」が元祖です、と主張しているようで面白い。

一の鳥居で、道は尾根沿いと沢沿いの二手に分かれる。沢沿いは寒いので、尾根沿を行く。

20211205 一の鳥居の先の凍った沢を渡る

ほら、寒そうでしょ。

20211205 カモシカ平

かもしか平まで上がると、雲もすっかり消え失せ快晴に。日射しが暖かい。

20211205 浅間山が頭を出した

おっ、おいしそうなガトーショコラが見えてきた。ちょっと粉砂糖をかけすぎかな。

20211205 硫黄の匂いのする沢

沢沿いのザレた斜面に出た。沢床は赤や黄色に変色し、硫黄の匂いが鼻をつく。

20211205 浅間山火山館

火山館。休憩所やトイレがある。ザックを置いて一休み。
ここはポカポカ。しかし、そろそろ稜線に出る。風が弱いといいのだが。

20211205 浅間山湯の平口分岐付近

湯の平口分岐のあたりから雪が出てきた。

20211205 軽アイゼンをつける

湯の平口分岐から道は東に向きを変え、正面にはこれから登る浅間山。登山道に残る雪が凍ってきたので、ここで軽アイゼンを装着。
浅間山の初冬の冠雪は、山頂から裾に向けて延びる縦縞模様で有名だ。今日は全体的に白っぽくなってしまっているが、ちゃんと筋は確認できる。

20211205 浅間山の筋状の積雪

縞模様のアップ。頂上から麓までずっと続いている。滑り台に雪が詰まっているみたいだ。もうちょっと積雪があれば、頂上から尻セードで下りられるかな。かなりスピードがでそうだけれど。

登山道は、山腹をトラバース気味に上ってゆく。

20211205 登り切った。

登り切ったところに、立ち入り禁止の看板。
火山活動のため、火口に近い最高点には立ち入ることができない。

20211205 浅間山避難シェルター

火口壁のわきの、吹きっさらしの平地に避難シェルターが建っている。今、噴火したらあそこに逃げ込むしかない。ただ、車ほどの大きさの岩が、そこかしこにゴロゴロしているのを見ると、本当に噴火したら、あのシェルターも一発でペシャンコだろう。

シェルターわきに荷物を下ろして、ちょっとだけ休憩。ウエアがバタバタするくらいの風が吹いている。でも、この時期ならそよ風と言ってもいい。気温も氷点下ギリギリくらいで暖かい。

ここから火口壁をまわりこむようにして、正面に見えている前掛山に向かう。

20211205 前掛山へ向かう

日射しがまぶしい。アイゼンに雪にサクサク効いて気持ちがいい。ちょっと冬山気分。

20211205 前掛山はすぐそこ

前掛山は目前。風が弱いのでルンルンハイク。

20211205 前掛山山頂

前掛山山頂到着。正面に見えているのは、浅間山の最高点、釜山。火口をめぐる登山道がうっすら見えているが、今は立ち入り禁止。
登山者が山頂につくと、皆、判を押したように「サイコー」と言っている。
本当にサイコーなコンディションだ。

20211205 前掛山から北アルプス

外輪山の向こうに白銀の峰々。槍穂から白馬まで、左手から右手まで北アルプス全山が連なる景色は圧巻。北アは、槍穂から、あるいは蝶ヶ岳から主稜線を日本海まで歩いているので、見えている山頂の多くを登っている。稜線を目で追うと、それぞれの思い出が胸に浮かんでくる。

20211205 前掛山から下山

長居は無用。来た道を戻る。
麓の街を挟んで正面に見えるのは、四阿山、そして右手には志賀の山々。四阿山のそばには妙高や火打など新潟の山々も白く見えている。

20211205 浅間山シェルターへの下り

下りは自然と速足になる。

20211205 浅間山を下る

ガトーショコラを下ってゆく。時間に余裕があれば、外輪山にもよりたかったが、ちょっと無理そう。また今度。

20211205 風に舞う雪煙

風がでてきた。雪煙が斜面を這う。

20211205 さようならガトーショコラ

ガトーショコラ、ごちそうさまでした。
この辺りは、樹木の背が低い。森林限界かと思ったが、噴火でリセットされてしまったためのようだ。

20211205 浅間山の火山館に戻ってきた

火山館まで戻ってきた。休まずに下る。早く下りて温泉に入りたい。

20211205 不動滝

帰りは沢沿いコースをとる。氷結した不動滝。なんか小汚いな...

20211205 浅間山荘の馬

浅間山荘に無事下山。
駐車場の横に整地された広場があって、出発するときに、キャンプ場かな?と思っていたが、厩だった。暖かみが残る夕日を浴びて、気持ちよさそう。

20211205 天狗温泉

我々は夕日ではなく、温泉を浴びる。浅間山荘の日帰り湯。

泉質は単純鉄冷鉱泉で、無色透明とのこと。しかし、湯船では、お湯は酸化されて、透明度ゼロの泥のように濃い茶褐色になっている。温泉に入った感200%。
源泉かけ流しなので、体に残ったお湯を水道水で流さずに、タオルでふき取って脱衣所に戻ろうと...ああっ、タオルが茶色く染まってしまった。慌てて、水道水でタオルを洗うが、後の祭り。全く落ちない。泥水につけたタオルのようになってしまった。そう、あの小汚い不動滝のように...

(完)

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