リハビリに沢登り~小坂志川
8/27 小坂志林道~小坂志川~醍醐丸~ゴロハチ林道~小坂志林道
富士登山競争から1週間ほどたったある日の夜。
公園の階段に穴ぼこが空いてた。坂ダッシュで追い込んだトレーニングの後、暗闇の中、ふらふらとその階段を下っているとき、その穴ぼこにつま先がはまった。完全に脱力状態だったので、一回転一捻りしながら豪快に階段から転げ落ちた。
立ち上がった瞬間、右足首に激痛が走り、思わずしゃがみこんだ。右足首を捻挫してしまった。しばらくすれば、痛みも減るだろうと思ったが、家に帰りつくころには、痛みは増し、両方のくるぶしが見えないくらいぷっくり腫れている。
翌日医者に診てもらったが、足首を固定して、しばらく安静ということだった。
それから2週間後、テーピングで足を固定すれば、ランニングもできるようになった。そこで、リハビリにデート沢として知られる秋川の小坂志川へ。
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小坂志林道のヨメトリ坂登山口近くまで車で入る。そこで沢装備を整えて出発。小坂志川に沿って上流に向かって林道を歩く。
林道はおおむね日陰だが、空気は蒸し暑く、じっとりと汗をかく。
コンクリートの橋が入渓点のはず。
橋を渡って左側をのぞき込むと踏み跡があった。トゲトゲした草をかき分け、沢床に立つ。
平瀬の穏やかな流れが続く。まさに「沢」ではなく「川」がふさわしい。
ときどき、2、3mくらいの小さな滝が現れる。しかし、どの滝も深い釜を持っている。今日はいつものパンツを濡らしたくないメンバーなので、いちいち釜を巻く。
この滝は、左から巻くが、斜面がドロドロで、心もとない草をつかみながら、心もとないフリクションを頼りに巻く。
退屈な流れが続くが、ミニゴルジュが変化を与えてくれる。深くないので水流を行くこともできるが、濡れたくないので、いちいちへつる。
この沢は蝶が多い。川岸の水のしみだしで、羽を休めているアゲハ蝶の姿を何度も見た。陽光を浴びて、羽が紫色の光を放つ。
そして、小さなナメ滝。釜を巻く。
そして、またミニゴルジュ。
そして、また穏やかな流れ。この繰り返し。ちょっと眠たくなる。
ミニゴルジュの奥に見える、小さい滝。しかし、釜がかなり深そう。左から巻く。
標高560m付近の二俣。水量が少なくなって、源流を思わせる。
右へ行く。
すぐにまた二俣。右へ。
流れは西に向きを変え、またもや源流部とは思えない穏やかな平瀬が続く。
うとうととしてきたころ、滝らしい滝が現れる。ちょっと滑るが、水流の左側を直登。
ここにきて、滝が連発。
階段状の6mを快適に登る。
左から直角に流れ込む3m。
かなりぬめるが、水流の右側のルンゼ状から、右上のガバを使って登る。
これを越えてしばらくすると、水がなくなる。
最後の二俣。右に行くガイドブックがあるが、地図を見ると左のほうが、すぐ鞍部に出れそう。後から追いついてきた登山者は迷うことなく右へ。我々は左へ。
ちょっと急な斜面(ゴーロに埋もれた滝?)を登ると、すぐに傾斜が緩む。
しばらくゴーロと落ち葉のぐずぐずした沢状を歩く。最後に10mほど崩れやすい急登を頑張れば、小さな尾根に出て、すぐ主稜線。
最後の登りで見つけた、おいしそうなキノコ。
しかし、目に付くキノコは、ほとんどこれ(シロオニタケ)ばっかり。
稜線で沢装備を解除し、乾いた靴下と靴を履いて、至福の一時。
しかし、ここからの下りが長い。のんびりと登ってきたので、時間も押している。急がねば。
ハセツネの試走で何度も来ている醍醐丸。でもハセツネと逆回り(醍醐丸->市道山分岐)で歩くのは初めて。何度も通った道だが、ちょっと新鮮。
ああ、日が暮れる。
ヨメトリ坂から小坂志林道に戻るつもりだったが、ショートカットでゴロハチ林道経由で下山。
小坂志川は、難しいところもなく、半分くらいが広い穏やかな流れ。捻挫のリハビリにはよかったが、デート沢が好きな私でさえも、ちょっと退屈だった。
(小坂志川、完)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…