ハムレットの舞台、世界遺産・クロンボー城~アイスランド&グリーンランド(24)
8/16 コペンハーゲン~ヘルシンオア(クロンボー城)~ヘルシンボリ~コペンハーゲン
(前回の続き)
わくわくするほどのいい天気。半袖シャツがちょうどいい爽やかな陽気。平日の朝のコペンハーゲン中央駅前は、観光客らしき人々や自転車で通勤する人たちで活気があった。なんか駅前がすっきりしている。見回しても高いビルがほとんどないためだろう。巨大なビル群に威圧される東京駅とは違う。
中央駅の前には遊園地みたいなものがあって、これはなんじゃい?と思っていた。それは「チボリ公園」と言うコペンハーゲンの名所の一つらしい。日比谷公園と後楽園を混ぜたようなものか? 何を隠そう、今回の旅はアイスランドとグリーンランドでお腹一杯で、デンマークのことは全く調べていなかった。電車の乗り方さえ知らなかった。どこに行くべきかわからないが、とりあえずコペンハーゲンに最も近い世界遺産に行くことにする。
駅で”COPENHAGEN CARD“を買う。コペンハーゲン近郊の鉄道が乗り放題で、クロンボー城他、コペンハーゲンの観光施設や商業施設の入場料が無料、もしくは割引になる。24時間有効で249DK。とってもお徳(たぶん)。カードを持ってやっぱり改札を通ることなくホームへ。なが~いホーム、アーケード式のたか~い天井。ヨーロッパの駅のイメージとピッタリ一致。そこへ見たこともないようなブサイクな顔の車両がやってきた。
田園風景のなか50分ほど列車に揺られ、ヘルシンオア駅に到着。途中で検札があった。どうも、改札はなく、抜き打ちで検札を行うらしい。そして無賃乗車が見つかったときの罰金をめちゃくちゃ高くして、無賃乗車を抑止しているようだ。
駅舎をでるとすぐ目の前に世界遺産・クロンボー城が見える。
ヘルシンオア駅の駅舎。立派だな~。
クロンボー城まで海沿いに20分ほどタラタラ歩く。日よけの傘かな。こういうのいいな~。
牛の絵が…と思ったら人の写真だった。
堀に囲まれたクロンボー城入り口。観光地だけど犬の散歩をしている人がいる。クロンボー城は1585年に海峡の要所として築城され、火災や戦争による破壊と修復を繰り返し現在に至る。「ハムレット」の舞台としても有名だ(私は読んでいないが…)。その歴史的、建築様式的価値から2000年に世界遺産に登録された。
海峡に面した城壁に隣国スウェーデンに向けて砲台が並ぶ。かつては戦争を繰り返した隣国とは、今では24時間、頻繁に海峡を行き来するフェリーで結ばれている。
クロンボー城の地下には兵士の詰め所や地下牢がある。真っ暗な闇の中にポツリポツリと灯りがともり、それに導かれて進んでゆく。ところが私は登山用のライトを持っていたので、灯りのない真っ暗な部屋にもずんずん入っていけた…
城内に王族用のこじんまりとした教会がある。イタリアでも思ったのだが、なんでヨーロッパの天使や子供の彫刻はちょっと不気味なんだろう。
大広間。北欧最大とのことだが、ヨーロッパ内ではそれほど大きくない? たくさんの絵や調度品があるが、デンマークの歴史に疎い私には意味がよくわからない。勉強しとけばよかった。
広間の片隅の小部屋。たぶん当時のままに椅子とテーブルが置かれている。ここで王様とお姫様が親子の会話を交わしたりしていたのだろうか。
子供を遊ばせておく部屋。レゴブロックが一杯。さすがデンマーク。
城内には航海博物館が併設されている。大航海時代の航海道具から現代の巨大タンカーの模型まで、航海、船舶に関するありとあらゆる展示物がならぶ。
順路に従って歩いていたはずなのに、塔をぬかしてしまった。係員にたずね改めて塔に上る。だんだん狭くなる螺旋階段をひたすら上ってたどり着いた頂上からは、ヘルシンオアの駅、そして海を隔てたスウェーデンのヘルシンボリの街並みがよく見える。
イルリサットは静寂に包まれた世界遺産だったが、ここは観光客も多く賑やかだ。日本人はボチボチ見かけるだけで、中国人のツアーが強烈な存在感を発散させている。
焼け付くような陽射し。噂に聞いていた北欧の夏とは違い、日なたは相当暑い。ちょうどいいあんばいに城の入り口でソフトクリームを売っていた。20DK、約260円。しかし、このコーン小さすぎないか?酪農大国のデンマークのソフトクリームは濃厚でうまい、でも急いで食べないとボッテンと落ちてしまう。
ヘルシンオアの駅前に戻ってきた。ちょど昼時でみんな外でランチを楽しんでいる。さて、我々はどうしたものか…。どこでお昼を食べよう?午後はどこへ行こう?最寄の世界遺産ロスキレに行こうか…。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…