尾瀬の人気のまったり沢~北岐沢遡行、猿沢下降(1)
9/16 大清水~奥鬼怒林道~北岐沢~奥の二俣
休暇をとって南アの大井川東俣に行く予定だったが、天気予報は天気が長続きしないと言っている。
そこで急遽、1泊2日で尾瀬の中ノ岐沢・北岐沢に転進。尾瀬の人気のまったり沢で、遡行者も多いようだが、平日なので静かな沢歩きを楽しめるだろう。
東京を早朝に出る。関東は今日、一日晴れのはず。しかし、尾瀬に近づくにつれて、山や谷は灰色の雲に覆われてゆく。う~ん。
大清水で車を降りると、東京と違って空気は冷たかった。ここまで来ると異常な暑さから逃げられるようだ。
大清水からすぐに分岐。左は尾瀬沼へ続く沼田街道、我らは右の奥鬼怒林道へ。
大清水から入渓点までは、およそ1時間半の林道歩き。
東京電力によって管理されている美しい森の合間を、ひたすら歩き続ける。
だんだん雲が切れ、日が差してきた。それにつれて、冷たい空気はどこかへ行ってしまった。額に汗をしながらひたすら歩き続ける。
林道のすぐそばに滝があった。涼やかでよろしい。
オモジロの滝という。なんだオモジロって?
うんざりするほど林道を歩く。しかし、東岐沢を渡れば入渓点は近い。
しかし、暑い。日差しが照り付ける橋の上は灼熱地獄。
橋から緩く坂道を登り続け、ヘアピンカーブの頂点が入渓点。この写真の正面。
突入!
沢に下りる踏み跡は不明瞭。とにかくまっすぐ藪を漕いで、小沢に当たったら、それに沿って下りる。
無事、北岐沢に下りる。
大きな沢ではないが、水量は多め。林道を歩き続けた足に、沢の水が心地よい。
最初の滝らしい滝。大きな釜を持っている。パンツを濡らしたくない私は、当然巻く。
そこそこ高度感がある。
今の時期は花はほとんどない。ダイモンジソウが咲いていた。
難しい滝もなく、小滝の連続や河原っぽいところをぴょんぴょん歩いていく。
おお。8m、水量も多く立派。手前に岩の衝立があり、全景は見えていない。
左の岩場から滝全体を巻く。
4段10m、右斜面にはっきりした踏み跡があり、それを使って巻く。上のほうは、足元が柔らかくホールドもないので、笹の束を握りドロドロの斜面に足をねじ込んでだましだまし登る。思えば、ここが今日のメインイベントだったかも。
滝は小さくても大きな釜を持つものが多い。いちいち巻いているので、時間をとられる。
いや~、天気がいいな~、と空を見上げると、電線?
大滝手前の屈曲部の岸壁。見上げるほど、大迫力。
大滝に到着。まったり歩いていたので、思ったより遠かった。予定より1時間以上遅れてしまった。
滝からちょっと戻って、左岸の踏み跡を使って巻く。
巻き道はしっかり踏まれているが、木の根のジャングルジム。
途中、落ち口をのぞき込む。
ちょっと急な斜面を2mくらい下りて、沢に復帰。
大滝から後は穏やかな流れが続く。
釜のない小滝はすべて直登。
そして大きな釜を巻く。
そして、眠たくなりそうな穏やかな流れが続く。
そして、うんざりするほど釜を巻く。滝は小さいのに大きくて深い釜が多い。
いつの間にか、ナメ床となって、まったり沢の本領発揮。
しかし、油断したころに深い釜が現れる。巻く。
エメラルドグリーンできれいなんだけど...
またナメ沢。
3時を過ぎてしまったので、ビバーグ適地を探しながら登っていく。奥の二股が近づくにつれて、両岸がなだらかに、台地状になっていくが、なかなかいいところが見つからない。
そうこうしているうちに、奥の二俣に到着。
奥の二俣の、右岸、枝沢との合流点付近にテント4張くらい張れそうな平らがあった。そこにテントを張る。ただし、枝沢の川床と同じくらいの高さなので、雨が降れば水没する可能性がある。念のため裏の斜面にロープを張って、避難経路を確保。
本流の中州が台地状になっていて、何張か張れそう(張った跡がある)。少々の雨でも水没しなさそうだが、中州は怖いので、そちらはパス。
焚火の跡があり、そこで早々に焚火開始。
干物を焼いたり、具だくさん味噌汁を作ったりしながら、一杯。
日が暮れるとガスが下りてきて、霧雨となった。しかし、燃え盛る焚火の力で、そのまま飲み続ける。
お腹いっぱいになり9時に就寝。
いざというときすぐに逃げられるように、できるかぎり荷物はザックへ。それで枕がない。飯盒を枕にして寝る。
明日は午後から雨との予報。今日はだらだら歩いたが、明日はさっさと歩かないと。
(次回に続く)
参考
大清水6:39-7:49入渓点8:00-15:11奥の二俣
今回のコース
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…