小御岳流し滑降~富士山
5/26 スバルライン五合目~吉田口~富士山頂~小御岳流し~五合目
スキーシーズンのしめはやっぱり富士山でしょ、ということで五年ぶりの富士山。
今まで滑ったことのないコースを滑りたかったので、北面の小御岳流しに決定。
スバルラインを針葉樹林の中をうねうねと上ってゆき、五合目駐車場に到着。雲一つない青い空、絶好の富士山スキー日和。今日滑る予定の小御岳流しもよく見えている。頂上の左肩から右下へ続く雪渓が小御岳流しだ...ん?途中で切れているぞ。雪が少ないな...。
南アルプスもきれいに見えている。あ~、あっちにも行きたいな~。雪の南アは学生の時に行ったきりだな~。
林道をたどり吉田口登山道へ。昼になるとここは中国人観光客でごった返し、中国語が飛び交うミニ中国と化す。しかし、まだ朝7時、観光客の影も形も見えず、とても静かだ。
林道から離れ、吉田口登山道を登る。正直、このつづら折りを見るといつもげんなりする。
登山道は、ほとんどザラザラの火山礫だが、岩が露出しているところもある。私はトレランシューズでホイホイ登るが、兼用靴を履いているメンバーは難儀していた。
富士山でスキーをするための本日の装備。
トレランのトレーニングのおかげか、登るのは全然楽である。心拍数も90を下回っている。しかし、肩が痛い。軽装でトレランの練習ばかりしていたので、これくらいの荷物でも肩にこたえる。兼用靴が重い...。
耐えきれず、走って登っては止まって肩を休めながらメンバーを待ち、また走っては止まる、を繰り返す。
途中にある鳥居の柱に一円玉が刺さっている。ここを通る人が差していくのだが、どうせなら5円にすればいいのに。
今年は雪が少なく、8合目を超えてやっとまともに雪が出てきた。
須走口のほうからもどんどん人が登ってくる。
富士山頂はもう目の前。と、山頂から団体が駆け下りてきた。アイゼンを履いていて、岩につっかけそうになりながらよろよろと駆け下ってきた。スピードを落とすことなく、狭い登山道をすれ違って行こうとしたので、
「危ないぞー」
と、声をかけたら、韓国語でなにか言い返された。韓国からのツアー客のようだ。ツアーガイドは山のマナーも教えんのか。ぷんすか。
富士山山頂に到着。
6時間半くらいかかった。実際に歩いていたのは5時間くらいか。あとはメンバーを待って、立ち止まりながら肩を休めていた時間。
天気予報によれば午後は天気が下り坂なので急ぐつもりだったが、予定より時間がかかってしまった。山頂は天気予報通り雲の中。
富士山の火口。シュプールがたくさんついている。
浅間大社と白山岳とのコルまで雪のない道を歩く。このコルが吉田大沢へのドロップポイント。小御岳流しへは、まず吉田大沢を下る。
吉田大沢上部。今日は暖かいので、雪がグサグサで滑りやすい、というか怖くない。凍っているときは、ターン1つ1つに緊張するところである。
吉田大沢を下りるときは、右側へ下っていくが、今日は左側のフラットなところを目指す。そこが小御岳流しへの分岐だ。
小御岳流しの上部は、吉田大沢よりさらに傾斜が強い。凍っていたら来たくない。
これから滑り降りるラインが下まで見通せる。やっぱり途中で切れている。
途中に岩の露出する崖があった。ちょっと傾斜がきつくなっていて、雪が多ければなんとか滑って通過できそうだが、今日は無理。木の葉落しで岩をよけつつできるだけ傾斜が緩くなっているところまで下る。そして、スキーを脱ぎ、落石におびえつつ横目で上を見ながら、岩場を越えた。
岩場を越えると快適な斜面が続く。ただ、斜面が進行方向右に傾いていて、ぼけっとしていると引き込まれる。
見上げるとこんな感じ。吉田大沢より狭く、全体的に傾斜がきつい。
雪が切れた。雪田に向けて歩く。靴に溶岩の砂が入り込んでジャリジャリいう。
雪田に到着。またスキーを履いて滑る。
また雪が切れた。スキーを担いで歩く。
一瞬、また雪田で滑った後、完全に雪がなくなる。谷沿いの藪の薄いところを狙って、お中道目指して藪を漕ぐ。スキーを担ぎながら藪を漕ぐのはしんどい。気温も上がって汗だくだ。
藪抜けして、今朝出発したスバルライン五合目目指してお中道を歩く。行く手から地響きのようなうなりが聞こえてくる。何かと思えば。何十台ものバスのアイドリングの音だった。五合目は大量の中国人団体観光客でミニ中国と化していた。
(富士山・完)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…