陸前高田の小さな前進~遠野まごころネットMission3(3)

10/28 遠野総合福祉センター~陸前高田市~遠野総合福祉センター

前回の続き)

この記事には被災地の写真が掲載されています。ボランティアによる被災地の写真撮影は、被災した方々の心情を考慮して原則として禁止されています。しかし、今なお震災の深い傷跡の残る被災地の様子を伝えるために、許可を得て撮影しました。写真を見た方は今一度、何かできることはないか考えてみてください。

昨日の大槌町での作業では、山田養蜂場から参加した女の子達が元気に一輪車を押して頑張っていた。それを見ていた隊長さんが今朝の朝礼で、「若い人たちが頑張っていると自分も元気付けられる。日本の未来は明るいんじゃないかと思った。」とおっしゃっていた。確かに。しかし、68歳の隊長さんが頑張っているのを見ると、私も負けてはいられないと思う。

ボランティアの参加者をざっと眺めると、20代~30代前半と60代以降の世代が多いようだ。若い人とリタイアした人が被災地に思いを寄せ、日本の復興のために汗を流している。一方、日本を動かしている働き盛りの30後半~40代の参加者は少ない。仕事や子育てが忙しいという理由があるのだろうが、逆にそれを言い訳にして自分の世界に引きこもっている気がする。企業も若い人を派遣するだけでなく、固くなった頭と体をほぐすためにも、管理職の研修として派遣してみたらどうだろうか。

111028川の駅よこた今日は陸前高田市に行く。前回(陸前高田再訪)、皮をむいた杉がどうなったか見ておきたい。
 陸前高田市に向かうバスは、途中、川の駅よこたで休憩する。まわりの水田の稲はすっかり刈り取られ、木々も色づき始め秋は深まっている。


111028川の駅よこたの巨大キャベツ

川の駅よこたのお楽しみは、新鮮な地場野菜を激安で買えること。私の地元のスーパーよりはるかにいい品が半額ぐらいで買える。それにしてもこのキャベツはでかいな。かぼちゃの何倍もの大きさだ。

111028川の駅よこたの先の気仙川の河原

川の駅よこたの先に広がる気仙川の河原。なんていうことのない風景。でもここは私がいちばん復興を実感するところ。6月に来たときにはここはまだガレキ撤去前で、破壊された家や潰れた車が河原を埋め尽くしていた。今はすっかりきれいになっている。

111028陸前高田市街地を行く

そして丘を越えると、すべてが津波奪われた陸前高田市街地が目の前に広がる。何度も見た風景だが、その景色を見た瞬間、初めて見たときと同じ感情が胸にこみ上げてくる。

111028陸前高田市気仙町でのガレキ拾い今日は前回と全く同じ場所での作業。前回来たときには住宅の基礎があったが、基礎は重機で破壊され撤去され完全な更地になっていた。そこで重機では撤去できない、ガラスやコンクリートの破片をひたすら人海戦術で拾う。


111028陸前高田市気仙町の杉の小屋おお、あれが私が皮をむいた杉で作っている小屋だ。農機具を置いたり、農作業をする人やボランティアが休憩する場所になる。本当に小さな前進だが、確実に復興に向かって進んでいる。
 今日はひたすら石を拾い続けた。秋の日は短い、すでに日暮れの空気が漂う2時半に作業を終了し遠野に戻る。


111028遠野総合福祉センターの体育館宿泊所になっているボラセンの体育館。畳が敷かれた。一日の作業を終えたボランティアたちが思い思いにくつろいでいる。
 5時からここで全員参加のミーティングがあり、ボランティア活動を通じて思ったこと感じたことをみんなに伝えたり、明日の作業の求人、事務局からの連絡などが行われる。


111028遠野水光園ミーティングの後、水光園お風呂ツアーに参加する。ボラセンにも仮設シャワーがあるのだが、やっぱりゆっくり湯につかり、ゴシゴシと体を洗いたい。
 このツアーは水光園のご好意で行われている。被災した方々を支えるボランティアもみんなに支えてもらっている。


次回に続く)

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