スキー・ハイキング~栂池・山ノ神尾根
4/23 栂池高原スキー場~栂池自然園~天狗原~山ノ神~白馬コルチナ国際スキー場~栂池高原スキー場
明け方は車が霜で真っ白になるほどの冷え込みだったが、天気は上々。期待に胸をふくらませて栂池スキー場へ向かう。そこは、真っ青な空、そして雪のないゲレンデ…
ゴンドラ、ロープウエイを乗り継ぎ、標高1800mの栂池自然園に到着。ロープウエイ駅で山の状態を説明してくれる係の人が、最近では最高の天気です!と太鼓判を押してくれた。ここまで来れば、青い空、そして真っ白な雪もちゃんとある。
まだ動いていないのに、暑くて汗が出てきた。ジャケットをザックにしまい、いざ出発!
登るにつれて、まわりの山々が姿を現す。ここからの白馬三山はいつ見ても見事だ。今朝の冷え込みが厳しかったせいか、春にしては空気が澄んでいて、白馬から唐松、五竜、鹿島槍、そして裏銀座の向こうまで、どこまでも北アの山々が重なって見えた。
天狗原が近づくに従って傾斜は急になるが、シールに雪が良く食いつき、難なく直登してゆく。鼻歌まじりでルンルン登って行ったら、トップにいたはずの新人がいつの間にかいない。と、後を振り返ると、何もないところで転んで、バタバタと板と格闘していた。その後からは蟻のように人が登ってくる。
傾斜が突然ゆるくなると、そこは天狗原。広々した気持ちのよい雪原。吹雪のときは絶対に歩きたくない。
さて、天狗原でシールをはがし、山ノ神尾根へ向けて滑降開始!ヒヨドリ尾根と山ノ神尾根の分岐のピョコを左へまく。左手に頭を見せる2072mのピョコが目印だ。強い日差しで雪は緩んできているがザラメではなく、バーンに軽快にシュプールを刻む。
背後の白馬乗鞍岳がどんどん遠くなってゆく。乗鞍岳の斜面には人が黒く点々と列をなして登っているが、こちらは2,3のシュプールがあるのみ。人のいない静かな山はいいね~。
ベタ打ちされたプレートを無視して、2072mのピョコを左から巻く。そしてピョコの向こうには、無木立の魅惑的な斜面が広がる。なだらかな尾根ではあるが、絶妙な間隔で滑降意欲をそそる斜面があらわれる。このコースの人気の秘密が分かった。
山ノ神に到着。上信越の山々のパノラマを眺めながら一休み。去年滑った火打山と妙高の姿もしっかりと確認できる。ポカポカ陽気なのでお茶を飲みながらのんびりする。このコースは緊張するところもなく、天気もいいので、陽だまりスキー・ハイキングといった感じだ。
1534mのピョコのあたりは尾根が細くなり、ルートはまた明瞭になる。正面に稗田岳とその岩壁が見え、稗田岳の南斜面は木々が伐採され、ゲレンデになっている。さて、どうやって帰ろうか。稗田岳をトラバースしてゲレンデに出るか…地図上では等高線がつまっていてちょっと大変そうに見える。まあ、あそこまで行ってみて考えよう。
なぜかここまで下りてきたところに一面の霧氷が。逆光にキラキラしてとてもきれい。
黒川沢が合流する手前の1180mくらいから、標高を下げないように、左岸をトラバースする。1150mのピョコ手前の鞍部を左に越えてゲレンデにでる作戦だ。
ゲレンデに出たものの、そこは快適とは言い難い。季節は春。ゲレンデは雪の面積より、地べたの面積のほうが多い。どこで雪が切れるか冷や冷やしながら、細い雪の道を滑ってゆく。ベーリング海峡を渡ったモンゴロイドのように…(関係ないか?)
あぁ、目の前にはスキーでは渡ることのできない大海原が。だましだまし、草の上を滑ったり、泥の上をスキーで歩いたり、モンゴロイドの冒険もここまで。でもかなり下まで滑ることができた。
あきらめてスキーを脱ぎ、アルプスホテル前のバス停まで歩く。ラッキーなことに、5分もせずにバスがやってきてすぐに栂池高原スキー場に戻ることができた。いや~、難所もなく、気楽で楽しい一日だった。
(山ノ神尾根、完)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…