金門島から高雄への大移動~金門島、台湾一周(8)
2/14 金門島~台北~高雄
(前回の続き)
今日は、金門島から台北を経由して高雄への大移動日。
金門島から直接高雄へ飛べばあっという間だが、航空券がとれず、やむを得ず台北へ飛ぶ。今思えば、金門マラソンの開催と重なったので、便数の少ない高雄行きはすぐに売り切れたのだろう。
航空券に、2時間前にチェックインすること、と書いてあったので、夜明け前に宿を出る。
真っ暗な通りに、ぽつりぽつりと怪しい光。近寄ってみれば、24時間営業のUFOキャッチャーだった。
金城バスターミナルから、次々と始発バスが発つ。
今の時間は空港に寄るバスがない。Google先生の勧めに従い、環保局で降りて歩くことにする。
発車時刻が迫ると、次々と人が乗ってくる。座席を埋めて6時にバスは動き出す。
バスは空港のわきを通り過ぎる。少し行ったところで、車内の表示とスマホのGPSで確認し、環保局で下車。
薄暗い道をとぼとぼと空港に向けて戻る。冷たい風が吹きすさび、手がかじかむ。
6:35に空港に到着。
航空券には、2時間前にチェックインしろ、と書いてあるのに、チェックインカウンターはまだ開いていない。コンビニも開いていない。
高雄行きがキャンセルになっている。
高雄行きの航空券が買えなくてよかった...災い転じて福となす、禍福は糾える縄の如し、とはまさにこのこと。
7時になってもチェックインカウンターもコンビニも開かない。腹減った~。
チケットを購入するカウンターには、行列。それも皆、椅子に座って列をなしている。
今日、高雄行きのフライトがキャンセルになったためだけではない。昨日はほぼ一日濃霧だった(「清朝の集落から金門島最高峰・太武山へ」)ので、ほとんどのフライトがキャンセルされて、島内に金門マラソンの参加者1000人ほどが閉じ込められたとのことだ。
コンビニが開いた。ロビーで待っていた人がぞろぞろと移動。私もそれについていく。
コンビニのスタイルは本島と変わらない。
朝ごはんをゲット。チキンサンドと豚肉の辛いおにぎり、コーヒー。
おにぎりにはご丁寧に日本語で、「厳選された素材で作りました」と書かれている。おにぎりは約230円で日本よりお高いが、一回り大きい。
保安ゲートが開いたので、すぐ入る。荷物検査はしたものの、あっという間に通過。
入ってしまうと自動販売機しかない。充電スペースもないようだった。
搭乗したものの、出発が少し遅れた。軍用機の離陸を待っていたようだった。
中国との緊張関係が続く国境の島。
昨日歩いた太武山(「清朝の集落から金門島最高峰・太武山へ」)が見える。
閩式焼餅専売店の焼餅はおいしかったな~(「衝撃の閩式焼餅専売店」)、また食べたいな~。
でももうこの島に来ることはない気がする。他にも行きたいところがいっぱいあるから。
さようなら、金門島。
離陸して、一瞬、霧が晴れ、ずっと見えなかった対岸の中国が見えた。
往路は台湾本島を横断し、台湾の背骨をなす峰々を眺めながら来たが(「台湾を横断し国境の島、金門島へ」)、帰りは、台北に向かって雲の上を直線コースで飛んだ。
フライト時間も30分くらい短い。
台北に戻ってきた。淡水河、そして2日目に歩いた剣潭山が見える。
黒い雲が低く垂れこめ、天気が悪そう。
松山空港の国内線到着ゲートを出ると、八角のような香りが漂う。金門島とは空気が違う。
空港の広場の温度計は13℃。小雨。肌寒く、フリースがちょうどいい。
Google先生の導きにより216番のバスで直接台北駅に向かう。Google先生は、時々とんでもない間違いを犯し、ピンチに陥らせてくれるが、やっぱり頼りになる。
20分ほどして台北駅の目の前で下車。駅舎の正面の歩道はアーケードのような屋根があり、雨をしのげる。そこを歩く。両側には多くのホームレス。昔はいなかったのに。台湾でも格差が広がっているのだろうか?いつまでものんびりした温かい台湾でいて欲しい。蔡英文、しっかりしろ!
最初に高鐵(新幹線)の切符売り場へ。
今回初めて使ったが、外国人向けの割引切符を購入。特に問題なし(kkdayのサイトへ)
ちょうど昼時。お腹が減った、うまいものが食いたい、とGoogle先生に相談。
案内されたのが、台北駅の東出口から3分くらいのところにある、豪季水餃専売店。
店に入ると、日本人客が2組ほどいた。有名な店なのかもしれない。
結論から言えば、有名かどうかはどうでもいい、うまい。以上。
蝦水餃子は、皮はもちもち、具はぷりぷり。炸醤麺も肉味噌うまし。
それにしても、、、台北はやっぱり都会だな。安い店でも金門よりすべてが清潔で洗練されている。
台北駅に戻る。あま~い香りが充満している。台北駅の1階はスイーツ街といってもいいほど、たくさんの菓子屋が並ぶ。日本のブランドも多い。おそらく、台湾人は食の嗜好が日本人と世界で一番近い。日本から台湾へだけでなく、もっと台湾から日本へ料理やスイーツが広まってほしいと思う。
高鐵の時間まで余裕があったので、上島珈琲でコーヒーを1杯。静かで落ち着ける店内だが、コーヒーの値段は日本の1.5倍くらい。
駅構内をぶらぶらしてみたが、飲食の値段は台鉄直営店の駅弁(行列ができていた)をのぞいて、日本より高い。
安いうまいと食べまくっていたのは、もはや昔の話...
高鐵のホームの乗車案内板。台湾語が分からなくても、とても分かりやすい。
高鐵のシートは日本の新幹線そっくり。
ゆっくりと列車は動き出す。曇り空の下、流れていく田園風景を眺めていたら、うとうとしてきた。
そして気が付いたら、終点の左營駅(高雄)に到着していた。
駅は人でいっぱい。
ホテルは台鉄高雄駅のそばにあるので、そこまで移動しなければならない。その前に、明後日に乗る予定の、高雄客運の高雄駅から墾丁までのバスのチケットを買っておきたい。
左營駅の出口に切符売り場があるのは、調査済みだったので真っすぐ向かう。しかし、高雄駅発のチケットはそこでは売っていないとのこと...ITが進んでいるんだか、いないんだかよくわからない台湾。
巨大なホールのような高雄駅。人がたくさん歩いている...のではなく、全部「絵」。
高雄駅周辺は駅舎も含めて再開発中で、工事現場が多くて殺伐としている。
まず、駅前の高雄客運の営業所へ。窓口では英語は通じなかった。
中国語でやり取りしたところ、切符は乗車当日に買ってくれ、と言われた(と思う)。
当日は朝早いけど、窓口は開いているのかと聞いたが、問題ないと言われた(と思う)。
ホテルは、バス乗り場の正面に取った。
にこやかにおばさんが迎えてくれる。もちろん英語は通じない。
部屋は、コロナの隔離規定があるので、バストイレ付きの個室。だが、例のごとく、予算の都合上、トイレの便座の上にシャワーがついているタイプ。窓はガタガタしているし、面している大通りの車の音がうるさい。まあ、しかたない。
シャワーを浴びて、洗濯をして、街に出る。
駅前の建国三路と同愛街が交わるあたりは、飲食店が多く、食うには困らない。
目についた店にぷらりと入る。
羊肉チャーハン、ハマグリのスープ、そして青菜の炒め物。
羊肉チャーハンは、意外と肉々しくてスパイシー。青菜はニンニクとスープで炒め煮たもの。標準的な台湾での夕食だと思う。
高雄の正面通り、中山一路。大きな電飾看板。これも台湾らしい景色。
ライトアップされた高雄駅旧駅舎。その後ろの闇の中には建設中の駅ビル。
初めて台湾に来た時には、この旧駅舎から台湾東海岸の旅を始めた。すごい昔の話。
その時と比べると、台湾はだいぶ変わった。ほぼ良いほうに変わったように思う。うらやましい。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…