衝撃の閩式焼餅専売店~金門島、台湾一周(7)
2/13 金城~山后民俗文化村~太武山~沙美~金城~九宮坑道~金城
(前回の続き)
沙美の街に向かって、炎天下の直線道路をひたすら歩き続ける。
振り返れば、遠くに太武山。だいぶ歩いたな~。
湖畔に出た。栄湖水庫だ。街はもうすぐ。
牛の鳴き声が聞こえる。家と家の間の狭い空き地に牛が放し飼いにされている。のどかな街だ。
沙美の商店街に到着。
ちょうど昼時、google先生と昼食の相談する。
星4つの遠来興小吃店。
とりあえず金門島の牡蠣と...まるっこい女性の店員さんが容赦なく機関銃のように中国語を浴びせる。全く聞き取れん。
ワンタンの評判がいいようなので、適当に注文する。
牡蠣のスープと揚げワンタン。
牡蠣スープは、昨日の店ほうが牡蠣の香りがしっかりしておいしかった。ワンタンは普通においしい。
金城に戻るバスに乗るためバスターミナルに行く途中で、気になる店を発見。「閩式焼餅専売店」。人通りのない通りで、ここだけ店の前に人が集まっている。
まだ時間があるので、とりあえず並んでみる。google先生によれば、焼餅(中国式パイ)の人気店らしい。隣の店のおばさんが、昨日(日曜日)は100mくらいの列になっていたと話している。
しかし、なかなか列が進まない。30分毎に揚げているという張り紙がある。揚げたものが売り切れたら、さらに30分待たないといけないということだ。自分より前に並んでいる人は、みんな20個ずつ買っている。
やばい、バスに間に合うか。
バスの時間まであと5分ほどというところで、やっと自分の番になった。甘いのと塩味の2種類あるので1つずつ買う。
食べている時間はない、焼餅を手に持ったままバス停にダッシュ。
なんとかまにあった。
ホテルの部屋に戻って一休み。
買った焼餅を取り出す。見たところは普通の焼餅。揚げた小麦粉の香ばしい香りがする。まだ温かい。
塩味のほうを一口かじる。
なんだこれは~!!!
「サクッ」とするが、食感は「ふわっふわっ」。
油で揚げてあるのに、油を感じさせない。
皮はパリパリだがパサパサせず、噛むとしっとりしている。飲み物はいらない、いや、食べるのを止められず、何か飲んでいる余裕はない。
あっという間に1つ食べ終わった。
つぎに甘いの。こちらも次の瞬間に終了。
塩味は、豚ネギ塩、甘いのはたぶん砂糖。しかし、いずれも控えめの味付けで、パイ生地の自然な甘さが際立つ。
これはいくつでも食べられる。20個買って来ればよかった!
人生で最もうまい焼餅、衝撃の閩式焼餅専売店。
焼餅の余韻に浸りながら洗濯をする。
時計をみればまだ3時すぎ。バスの時間を調べると、ちょうど小金門島に行くバスがある。せっかくだから乗ってこよう。
金城バスターミナルから九宮碼頭行きのバスに乗る。
ピカピカのEVバス。行先のディスプレイも見やすい。
金城のある大金門島から、その西にある小金門島へはかつてはフェリーで行くしかなかったが、去年、橋が開通した。
全長5.4kmの金門大橋だ。
橋が霧の中に消えてゆく...
金城は快晴だったのに、橋を渡った小金門島は濃い霧の中。
終点の九宮碼頭(フェリーターミナル)で下りる。
金城に戻るバスは1時間以上待たなければいけないので、すぐ近くの九宮坑道を見学。
九宮坑道は、昨日の翟山坑道(「翟山坑道とまた牡蠣」)と同じ、小艇のための地下作戦施設だ。
全体的なつくりは翟山坑道と同じ。
九宮坑道は今でも海とつながっている。
大きな波の音が坑内に響き渡る。どんな気持ちでここから外洋に出たのだろうか。
外から見るとこんな感じ。
坑内は資料館になっていて、いろいろなディスプレイが展示されている。
5時には九宮坑道を見つくした。
九宮碼頭からは大金門島へのフェリーが出発しようとしているが、金城行のバスの出発までまだ30分くらいある。
ぶらぶらと散歩がてら、隣のバス停に向かう。
隣の隣のバス停まで来ちゃった。
喉が渇いたので飲み物が欲しいが、売店の絵しかない。
来た道をバスで戻る。
霧の中に消えてゆく、金門大橋の街灯の列が幻想的だ。
金城に戻って、慌てて夕食の店を探す。ここの店は閉まるのが早い。
どこも混んでいるが、なんとか座れる店を見つけて、選択の余地なく入る。
また、容赦のない中国語を浴びながら、適当に注文する。
いろいろな具がのったぶっかけ飯?と海鮮とワンタンのスープ?
極めて普通。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…