吹雪をついてGO!~八甲田山(4)
3/22 酸ヶ湯~硫黄岳中腹~酸ヶ湯~青森駅~東京
(前回の続き)
気圧配置は完全に冬型。昨日から吹き荒れる吹雪はやむ気配もない。
今日は昼前の送迎バスで帰らねばならぬ。天気の好転を待つこともできず、早朝6時半、吹雪をついて大岳目指して出発した。コースは知っているし、風は強くても厳冬期ほど気温は低くないので、大丈夫だろう。
トップに立った新人、竹ざおが立っているのにルートを外す。しばらくそのままほっておいたが、あまり回り道になると嫌なので、ベテランにトップを行ってもらった。が、昨日から積もったサラサラの新雪が深く、ラッセルがしんどそう。
大岳に向かうルートは標識や竹ざおがしっかり整備されているが、吹雪のときはかなり見にくいものもある。
地獄湯ノ沢に到着。大岳に行くにはこの沢に沿って真っ直ぐ直登する。しかし、木立のない沢は猛烈な風の通り道になっているし、沢の上部のゴルジュでの雪崩も怖い。予定を変更し沢を突っ切って硫黄岳の山腹を目指す。
標高が上がるにつれて木々の間隔も広がって、風が吹き抜けるようになる。冷たい風にあおられみんなのテンションも下がりぎみ。リーダーも戻りましょう、と言うのでしょうがない、戻るか。
気休め程度に風の弱い木陰でシールをはがす。風でバタバタはためくはがしたシールをザックに押し込み、バックルをしめていざ出発。隊が伸びないように注意しながら、一定の間隔をあけて滑る。下りは早い。降り積もった雪は快適なパウダー。なんだかんだ言っても楽しいな。
登ってきたルートをどんどん下ってゆく。酸ヶ湯が近づくと、林間の滑降。風は弱くていいが、斜度がないのでちょっとしんどい。
20分ほどで酸ヶ湯に帰還。ますます激しく降る雪の中、酸ヶ湯ゲレンデで滑るというメンバーを尻目に、雪のトンネルをくぐって宿に戻る。もちろん目当ては温泉。スキーを持ってうろうろしていたら、従業員に「いってらっしゃいませ」と言われてしまった。まだ9時前だからね。
青森駅の正面には「青森市観光交流情報センター」があって、八甲田のスキーコースや青森市街の観光地図などが手に入る。
八戸駅から東京駅まで新幹線でおよそ3時間。車中で一杯やっていたらあっという間だ。以前、青森駅から急行八甲田で上野に向かったときに、目が覚めて上野かと思ったら仙台だった、なんてことがあったのを思い出した。
(八甲田 完)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…