フィッツロイ・トレッキング出発、まずはポインセノットへ~アルゼンチン、パタゴニアの旅(4)
1/18 エル・チャルテン~ポインセノット~トレス湖~ポインセノット
(前回の続き)
6時起床。部屋は心地よい暖かさでよく寝れた。でもちょっと乾燥している。
コンチネンタルの朝食、今日一日の行動に備えてパンをいっぱい食べる。
気分は上々、やはり西回りだと時差ボケにならない。
9時ちょっと前に宿のむかいの”La tienda”にバーナーを借りに行く。まだ開いていなくて、先客が一人待っていた。
宿(”Hosteria El Alamo“)の後ろにはフィッツロイが頭を出している。
いい天気だ。良い一日になりそうだ。
宿に戻って、パッキングし、余計な荷物を宿に預けて、9:15、フィッツロイ・トレッキングに出発!まず目指すのは、ポインセノット(Poincenot)のキャンプ場だ。
サンマルティン通りを北に歩き、二俣を左に行くと駐車場があって、そこが登山口。本当は、ここからバスでさらに北に行ったEl Pilarから入山したかったが、バスの時間がうまく合わなかった。
登山口には、トレッキンググレードのメータが。このハイテクメータによれば、何が基準かよくわからないが、グレードは真ん中のALTOだ。
今日は、この案内板の通りに、ポインセノットのキャンプ場に行き、そこに荷物をデポして、フィッツロイの麓のトレス湖を往復する。
まずは、登山口からエル・チャルテンの街を見下ろす丘に登る。ちょっと歩いたら暑くなった。フリースを脱いで、長袖のTシャツ1枚で歩く。
たくさん花が咲いている。梅雨明け後の北アルプスのようなジャストシーズンなのだろうか。
花が多いが、人も多い。老若男女、普段着から重装備まで、奥多摩の日の出山くらい人が歩いている。
世界の著名なトレッキングルートは、入山制限をしているところが多い。ここの隣のエリアのパイネも厳しい入山制限をしている(「プエルト・ナタレスでリベンジのはずが」)。でも、ここフィッツロイは、入山制限がない。だからたくさん人がいる、キャンプ場も早い者勝ちである。
眺めのいいところで一休み。”Mirador Rio De Las Vueltas”。ブエルタス川展望台。
トレイルは、遊歩道と言ってもいいくらい歩きやすく、整備されている。
丘を登りきると、花に囲まれた開けたトラバース道が続く。
フィッツロイが見えてきた。
再び樹林へ。
森の中はひんやりとして気持ちいい。
これはスミレだよね。
南極ブナの森。
フエゴ島で見た南極ブナは、ハイマツのように低く密生したものだったが(「かっ、涸沢?マルティアル氷河」)、ここの南極ブナは見上げるほど大きい。もっとも、南極ブナは1種類ではないらしいので、別の種類かもしれない。
森が開けた。”Mirador Fitz Roy”。
おお~、すげー。巨大なフィッツロイだ。すげ~な~。
こういった見たことがないものに出会うと、本当に旅してよかったと思う。
この、ちょっと変わった形の黄色い花が、そこかしこに咲いている。たぶんランだと思うが。
そして、これは赤いマフラーを巻いた、おしゃれな鳥。
フィッツロイ。手前の池は、”Lagna Capri”、カプリ湖。ジャイアントコーンじゃないよ。
今日、これから行くルートが見えている。今日の目的地、トレス湖は、フィッツロイの真下の、三角形のちょっと暗い岩の右下にある、台地のような場所にある。そこに向かって、右下から上がってくるトレールが見える。最後がかなり急に見える。
南極ブナの背が低くなってきた。南極ブナは広葉樹だが、こうしてみると北八ヶ岳の針葉樹の森を歩いているようだ。
ビューポイント!フィッツロイとArroyo del Saltoの絶妙な組み合わせ。
“Arroyo”とは”Rio”より小さい川のことらしい。水は冷たく透き通っている。
ザックを置いてのんびり休憩、と思ったら、写真を撮るからどけと香水をぷんぷんさせた若い女性に言われる。しぶしぶ眺めの悪い場所に移動して、昨日スーパーで買った袋詰めのマドレーヌを食べる。うむ、生地がしっとりとして、中に入っているジャムが甘酸っぱくて、意外とおいしい。
谷間の低地を行く。おそらく、氷河の谷が堆積物で埋められた地形だ。正面に見えるのは、Piedras Blancas氷河。青みがかって見える。そばまで行きたいが、残念ながら今回のコースには入っていない。
池塘のような池もある。
湿原には木道もある。その向こうには、トレス湖への急登も見える。
韓国人のパーティーに数回会った。韓国はあまり景気が良くないとのことだが、こんな時期にこんなところに来る余裕のある人も、たくさんいるんだな。日本人にはまだ一人も会っていない。
12:15、ポインセノットのキャンプ場に到着。森の中で風も弱い、静かなキャンプ場(人は多いけど)。
ここは、無料、早いもん勝ち。まずはテントを張ろう。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…