奥秩父へ足をのばす~雲取山から飛龍山
6/30 留浦~鴨沢~雲取山~飛龍山~のめこい湯
今年は梅雨がないらしい。6月なのにもう夏が来たということだ。せっかくの機会なのでせっせと山に行かねば。
そうだ雲取山に行こう、そして奥秩父の飛龍山にも足をのばそう。
いつも奥多摩に行くときにはホリデー快速奥多摩を使う。しかし、雲取山に登るので、時間の余裕をみてもっと早い電車に乗る。
そして、奥多摩駅からバスで留浦へ。残念ながら雲取山の登山口の鴨沢まで行くバスは、この時間帯にはない。留浦から鴨沢まで歩かなければならない。
バスを降りる。暑い。まだ8時だと言うのに、夏の陽射しがジリジリ痛い。
登山口の手前で山梨県に入る。雲取山は東京都の最高峰。その登山口は山梨県にあった。
通いなれた登山口に到着。
暑い。体幹に熱がこもる。セミが多い。そして、人も多かった。
七ツ石小屋の手前の分岐を左に行き、七ツ石山を巻く。
ここまで来ると、木陰は涼しい。シャツもズボンも汗でぐしょぐしょだが、風が吹くとひんやりとして心良い。
ブナ坂。主稜線に出た。
ここで初めて、ザックを下ろして休憩。疲れた~。たぶん暑さでやられているのだと思う。
いつも写真を撮らずにはいられないヘリポート。
七ツ石山から雲取山までは展望の良い開けた尾根。要するに陽射しを避けることができない。しかし、稜線は風がやや強く、暑さをなんとか打ち消してくれる。
山頂の避難小屋が見えた。もうすぐだ。
11時ちょうど、山頂に到着。留浦からぴったり3時間。前回(「雲取山スタンダードルート」)より20分くらい遅い。やっぱり暑さのせいか、それとも前回はトイレに行きたくて急いだせいか。
山頂で数人の登山者が休憩している。山は静寂に包まれている。羽虫のブンブン言う音が余計に耳につく。
来し方の石尾根を振り返る。この景色が好きである。
いよいよ飛龍山に向かって雲取山を下る。この道は今まで一度しか通ったことがない(「初心に帰る山、雲取山へ~奥秩父東部縦走」)。ちょっと退屈だったと記憶している。
礫がごろごろと落ちている道だが、とりあえずポンポンと駆け下る。
狼平。奥秩父にはかつてニホンオオカミが生息していた。もし狼が絶滅しなかったら、今のように山が鹿に食われることはなかったのだろうか。
いや~、思い出してきたぞ。雲取山から飛龍山の道は、稜線の南側をずっとトラバースしていて歩きにくい、走れない道なのだ。崖沿いの桟橋が連続し、ところどころ道が崩れ、さらに足元の道の亀裂が笹でおおわれて見えなかったりする。もし転べば崖の餌食になる。こけて屍、拾うものなし。
蒸し暑い森の中を足元に注意しながら黙々と歩く。
森の切れ目から雲取山と石尾根が見える。だいぶ来たな~。
なんか懐かしい香りがする。そうだ、奥秩父の香りだ、思ったらそれは針葉樹を覆う苔の香りだった。
奥秩父も将監峠を越えると、森一面が苔に覆われた場所が出てくる。ここの苔はまだ樹木にくっついている程度だが、でももう奥秩父の香りがする。
永遠に続くと思われたトラバース、それもこの飛龍山の分岐でおさらばだ。飛龍山山頂はここから10分くらいだが、耐えられないほど暑いし、森の中の山頂で展望もないので、今回は割愛。
雲取山に登るルートには多くの登山者がいたが、雲取山からここまでは、2パーティーとしかすれ違わなかった。
飛龍山は展望はないが、前飛龍山の露岩のピークからの展望はすこぶる良い。
ここからは、ひたすら下りだ。
前飛龍山直下は急な岩尾根の下り。でもじきに傾斜が緩くなり、ぶなの尾根になる。快調にとばす。
ブナの木のムロ。なんか出てきそうだ...なんにもいなかった。
サオラ峠周辺は、うっそうとしたブナの森に覆われている。とても美しい。人もいない。でも標高が低くなって暑い。セミの声が空を覆っている。
天平尾根のブナ林が突然切れる場所がある。巨大なぬたばのような湿地になっている。なんだろうこれは?
丹波天平(「たばでんでいろ」と読むらしい)から、分岐を右に、丹波村の集落へ下山。
登山道は丹波小学校の裏に出る。丹波小学校の敷地に入って、そこから道路に出る。ここから登ろうとしたら、登山口がどこだかわかりにくいな。
のめこい湯に到着。うっかり15:45のバスを逃してしまった。次のバスは18:20。2時間半以上ある...。
温泉に入り、ベンチに座って暮れ行く山々を眺めながら、ひたすらビールを飲んで時間をつぶす。
参考:
留浦8:00 – 10:02ブナ坂10:12 – 11:00雲取山山頂11:17 – 13:05飛龍山分岐13:21 – 14:28サオラ峠14:33 – 15:20のめこい湯
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…