なぜか登りは異様にきつい~鋸尾根から日の出山

6/9 奥多摩駅~鋸尾根~大岳山~日の出山~瀬音の湯

今年は6月に入っても晴天が続く。晴れた週末は山に行こう。
ハセツネの後半ルートでもある大岳山から金毘羅尾根のルートを歩いて(あるいは走って)みようと思った。

180609 朝の奥多摩駅

いつものことながら、ホリデー快速・奥多摩が到着した奥多摩駅はハイカーで賑わう。バスは満席のぎゅうぎゅうだが、今日はバスを横目に歩き出す。

180609 鋸尾根登山口の愛宕神社

鋸尾根の登山口は愛宕神社の参道となっている。しかし…なんだこれは?ふつうは神社と言えば、狛犬だろ?アートするにもほどがある。

180609 愛宕神社への階段

アートの次には、長い石段が出迎えてくれる。
今日は快晴。朝から25℃を超えている。汗をダラダラと流しながら最初の試練を乗り越える。

鋸尾根はずっと前に、沢登りの帰りに下ったことがある(「御前山へお気軽バリエーション」)。こんな階段あったかな…あったよな、神社の石段だし。さっくり下った記憶しかない。

180609 神社の先から登山道

神社の本殿をすぎると、いったん道路に出て、それから本当の登山道に入る。細い尾根が続く。

180609 天聖神社かな?

細い岩尾根の上に祠があった。これが地図にある天聖神社かな?これも記憶にないぞ…

180609 鋸尾根の鎖場

この鎖場は記憶にあるぞ。

鋸尾根の前半は、細い岩尾根が続き、名前のごとくギザギザとアップダウンしながら鋸山に向かってゆく。下ったときは、楽なルートだったと憶えているが、登りはなぜか異様にきつい。
そうであっても、老夫婦のハイカーやトレランの外国人を抜いてゆく。そして、高校生くらいの女子ハイカーが前に見えてきた。徐々に間隔が詰まっていくが、私が近づくにつれ、なぜかスピードを上げていく。いや、別におじさんは悪いことしようというわけじゃないんだけれど…。
突然、あきらめたようにスピードを落としたので、遠慮なく抜かしていただく。でも、なんか悪いことをしたような気分だ。

180609 何の花?

あー、疲れた。暑いし。
こんな時は、立ち止まって一息ついて花の写真を撮ることにしている。

180609 鋸山山頂

やっとついた。鋸山山頂。山頂と言っても尾根の上の出っ張りに過ぎない。
奥多摩駅から1時間半。そんなに速く歩いていないのに疲れた。登りの足をほとんど使ってしまった。
ミニあんぱんを頬張りながらのんびり休憩。チチチッという鳥の声が心地よい。

180609 大岳山への尾根

鋸山の先で大岳山へ続く主稜線に出る。ここから走れる道であり、ハセツネのルートとなっている。ハセツネのランナーは、夜の暗闇の中、ライトの明かりを頼りにここを走ることになる。

180609 大岳山山頂

大岳山山頂。鋸山で休んだばかりなので、通過。それにしても暑い。

180609 御岳山へ向かう途中の鎖場

大岳さんの次は御岳山へ向かう。と、鎖場だ。左は崖。べつになんてことはないが、夜中にここを通るのは嫌だなあ。

途中、いわいわした急登を登って「奥の院」に行くが、そこには期待したようなものはなかった…

180609 御嶽神社

人が多くなってきたら、御嶽神社に到着。今日はお参りは省略して日の出山に向かう。

日の出山への登りがつらい。登りの足が完全に売り切れ。そして、登り切った日の出山でゆっくり休憩するつもりだったが、山頂は、灼熱の陽射しに照らされた地獄。おまけに人もすごい多い。ミニアンパンをかじってすぐに退散。

180609 日の出山直下

日の出山直下の名物階段。むやみにステップが細かいうえに、丸木で組んであるので、転ばずに下りるのが難しい。なぜこんな階段を作ったんだ?誰がこんなものを作ったんだ?今こそ問いたい。

180609 金毘羅尾根の下り

ハセツネの最終パート、金毘羅尾根。武蔵五日市のゴールに向かっておよそ5キロ、ひたすら下り。ここまで60km以上走ってきたランナーは、この下りで至高な体験をするという。しかし、階段が小さなハードルのようになっていて非常に走りにくい。ちんたらしていると、後ろからやって来たガチトレールランナーにばんばん抜かれる。ガチは速いな~。

ミニハードル地帯から抜け、思い切り走る。走りながらウイダーインゼリーを食べる。あれ、なんか出てこないぞ?両手でゼリーを押し出そうと、ゼリーをつかんで視線を移した瞬間、木の根につまずいて全力で転んだ。ザザザー、ゴン。
ううっ、よろよろと立ち上がる。右手の手の甲から肩まで擦り傷が幾筋もつき、血がぽたぽたと指先からたれている。右膝を木の根に打ち、足を曲げると痛い。今まで無雪期の山で前に転んだことはなかった。初めて雪のない山でつまずいて転んだ。初めてにしてはだいぶ派手にやってしまった。

とりあえず、ザックから水道水の水筒を取り出し、腕の傷の泥を洗い流す。血はたれているが、傷は深くなさそうだ。次にズボンのすそをまくって右膝を見る。みるみると紫色に腫れあがっていく。ブルーベリー色の握り拳のようだ。幸い、打ったのは膝関節の少し上の筋肉の部分なので、ひどく腫れて痛いが曲げ伸ばしはできる。

ゆっくりと歩き出す。
歩いているうちに腕の血が固まって、流血は止まった。
そして、膝もなんだか痛みに慣れてきて、痛いんだけど小走りができるようになった。
さあ、さっさと下りよう。

180609 瀬音の湯への分岐

金毘羅尾根は、武蔵五日市へと下ってゆく。私は分岐を右へ、瀬音の湯へ下山する。

下山には、すんなりいく下山と、すんなりいかない下山の2つがある。
残念ながら、今回は後者であった。泣きっ面に蜂である。

瀬音の湯へ下る道は、すぐに踏み跡程度になる。刈払いはなく、そのくせ植林の枝打ちされた枝が散乱し、腐りかけた木の階段が突然出現し、道が分かりにくく、歩きにくい。そのうえに、蜘蛛の巣だらけである。
トレランシューズに木の屑がどんどん入り込むわ、コガネグモの蜘蛛の巣に引っかかるわ、茂みからはイノシシのようなものが飛び出してくるわで、短い距離からは想像もつかない泣きたくなるようなルートだった。まあ、奥多摩や丹沢ではよくあることなんだけど。

180609 瀬音の湯に到着

なんとか瀬音の湯に到着。
暑いし、痛いしで大変だった。まずはコーラを一本飲み干す。
そして、温泉。紫色に腫れている膝を水で冷やす。もう遅いかもしれないけど。そして、右手の血を洗い落とす。ああ、一息ついた。

180609 ピザとビール

瀬音の湯の前には、ピザの屋台が出ていた。トマトとアンチョビのピザを頬張りながら、よなよなエールをグビグビ。あ~うまい。
うん、終わりよければすべてよし、と。

参考:
奥多摩駅8:30-9:58鋸山10:08-11:24奥の院11:30-12:15日の出山12:20-13:53瀬音の湯

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