ウニでも食うしかない~南米4ヶ国の旅(27)

9/10 サンティアゴ~ダラス

前回の続き)

130910チリ、サンティアゴ大聖堂

今日は南米最終日。できればコンチャ・イ・トロのビーニャ(ワイナリー)見学に行きたかったが、一週間くらい前に申し込まないとダメとのことで断念。とりあえず市内観光をしようと朝いちで中央市場にある旅行会社に向かう。
 アルマス広場に面してサンティアゴ大聖堂があり、ライトアップされていた。その巨大な建築物はのしかかるような威容を誇っている。

130910チリ、サンティアゴの朝

街が目覚めて1日が始まる。日本人には地球の裏側のサンティアゴとはどんなところか想像もつかないかもしれない。しかし、サンティアゴの朝は、ビルの建ち並ぶオフィス街をスーツを着た人たちが足早に行き交い、道路は通勤客を満載したバスで混雑する、日本と同じような光景が見られる。

130910チリ、サンティアゴ、中央市場

中央市場が開いた。ここに旅行会社があるというが、どこだかわからない。市場の周りをぐるぐるまわる。
 市場の中にも外にも猫がいっぱい。魚を取られないのだろうか…

130910チリ、サンティアゴの朝食

しょうがないから朝飯を食べよう…と市場の周りをまたうろうろするが、食事できるところが開いていない。意外と市場の周りは朝が遅い。アルマナス広場に戻るとCompania通りにそってファーストフード店が並んでいた。焼肉バーガーのようなものを注文してみた…見たまんまの味。

130910チリ、サンティアゴ、朝のPuente通り

アルマス広場からPuente通りを市場に戻る。ヨーロッパ風の雰囲気のある通りだ。

130910チリ、サンティアゴ、TURISTIK

旅行会社は市場の正面の入り口右側にあった。シャッターが閉まっていると分かりにくい。ここでしない観光バス”TURISTIK”のチケットを買う。サンティアゴ市内の決まったルートをぐるぐると回っていて乗り降り自由。東京にも似たようなのがあるね。
 9時半が始発だと言われたのでバス停でバスを待つ…来ない…旅行会社の社員に聞くと、そのうち来るからここで待っていろと…、10時半にやっと来た。さすが南米、1時間は誤差のうちか。こんなところで最終日の1時間をムダにしてしまった…。

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バスからの景色はなかなかよろしい。

 バスに乗ったはいいが、どこに行くか特に決めていない。そこでビーニャに行けなかった憂さを晴らすために、ワイン専門店へいった。”EL GOLF”というバス停で降りて、徒歩5分ほど。ホールか体育館のような巨大なワインショップ”El Mundo del Vino”があった。高い天井の広い店内にはいくつもの棚が並び、それを埋め尽くすように無数のワインが並んでいる。数千本はありそうだ。日本で聞いたこともないビーニャのワインばかりで選びようがない。途方に暮れているとチリ人とは思えないほど英語が堪能な店員がやってきて、欲しい葡萄の種類や好みのフレーバーを聞くと、小規模で個性的なビーニャの”Fantastic”なワインを数本選んでくれた。

130910サンティアゴ、サン・クリストバルの丘へ

サンティアゴの展望台、サン・クリストバルの丘に行こう。肩に食い込むワインの詰ったザックを背負ってゴンドラ乗り場に向けて歩き出す。20分で行けるだろう。マポチョ川を渡り、閑静な住宅街に入った。小春日和で邸宅の庭も花盛り、のんびりお散歩気分だ。
 
ゴンドラ乗り場に着くと…ゴンドラは動いていなかった。なぜだかは不明。聞いてもよくわからない。わかったことは、もう歩いて登る時間はないということ…。

昼食は市場でシーフードと決めていたので、とりあえず市場まで戻ることにした。ザックを肩に食い込ませ、最寄”SHERATON”のバス停まで20分歩く。バスを待つが来ない…40分待っても来ない…。このままだと昼食を食べる時間もなくなる。しょうがない、地下鉄で戻ろう。なんてことだ、今日はバスを待つことと歩くことで時間を使い果たした。おまけに2000円近くしたバスのチケットの200円分くらいしか使っていない。

早く市場に行ってウニでも食おう。

地下鉄の路線図の前で思案していたら、大学生らしき男性二人が声をかけてきた。市場に行きたいというと、路線図を調べながら地下鉄に乗って、市場まで連れて行ってくれた。地下鉄を降りて握手をして別れる。彼らはまた地下鉄に乗って戻っていった。バスに振り回されてうんざりしていたが、この2人のおかげでとってもいい思い出ができた。ラパスのおじさんにしても、この学生にしても、出会った人がその国の印象を大きく変える。私も日本に来た外国人に親切にしよう。

130910チリ、サンティアゴ、中央市場のうに

ウニだ、ウニ!レモン、オリーブオイル、玉ねぎのみじん切りとともに食べる。日本のものよりちょっと大味だが、まあ、白ワインのつまみにはまあまあいける。
 市場の内外にはいくつかシーフードの店があるが、現地の人に市場内の店はあまりよくないと聞いていたので、外のレストランに入った。

130910チリ、サンティアゴ、中央市場のシーフード

メニューにはシーフード料理がずらりとならび、正直なところウニ以外はなんだかよく分からない。店員におすすめを聞いて素直に従う。料理名はよくわからない。くう~っ、でもめちゃくちゃうまい。昨日もここで食べたかった~。

130910チリ、サンティアゴの地下鉄

さんざんお世話になった地下鉄。サンティアゴの地下鉄の料金は、距離ではなく時間帯で決まる(通勤時間帯は高い)。駅も車両も日本並みにきれい。また、ラッシュ時は銀座線なみの激しい混雑なので、大きな荷物を持っているときは避けたほうが無難。

130910チリ、サンティアゴ中央駅

Centoropuerutoのバス停から空港バスに乗る。空港までは空港バスが一番安い。すぐ左手に巨大なアーケードが見える。市場かな?と思ったらサンティアゴ中央駅だった。パリのエッフェル塔を建築したスタブ・エッフェルが設計した建築物だ。

130910チリ、サンティアゴ国際空港にて

空港まで一緒に来た相棒は、私より一足早い飛行機で日本に向かった。相棒を見送り、土産と地図を買い、チリですべきことをすべてすませ、カフェでビールを飲む。テーブルに敷いてある紙のマットの世界地図に、今回の旅のルートを書き込んでみる。3週間前にロサンゼルスとリマ、サンティアゴを経由してアルゼンチンに入った、そしてイグアスでちょこっとブラジルによって、アルゼンチン、ボリビア、チリと旅を続けた。あっという間の3週間だったが、その一方、イグアスの滝を見たのは、ずっと昔の思い出のようにも感じられる。次にこんな旅ができるのはいつのことだろうか…。

130910チリからダラスへ、機内食

帰国は淡々としたものだ。ハプニングもなくスケジュールに従って、淡々と進む。とは言え、日本へはあと飛行機で2泊しなければならない。夕食の機内食はチーズたっぷりのもっちりとしたラザニア、ワインは飲み放題。それでこそ、帰るだけの旅も少しは楽しくなると言うものだ。

次回に続く)

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