ウマワカのドライブは続く~南米4ヶ国の旅(10)
8/30 サルタ~ウマワカ渓谷~サルタ
(前回の続き)
ティルカラを出発し、ウマワカの街へ。ここで昼食。
民族音楽のライブがあるレストランに入る。壁にはインディオの絵画、赤や黄色のカラフルなテーブルクロス、席は観光客で埋め尽くされている。ガイドさんから4つのメニューの選択肢を与えられ、選んだのはリャマのシチュー、サルタの黒ビール。リャマの肉はちょっと臭みがある鶏の胸肉のよう。ビールは黒なのにコクがなく、水のよう。そして食後のコーヒーはネスカフェ。デザートの小さなりんごの焼きりんごはおいしかった。
ガイドさんは私の行動パターンをすっかり理解し、1時間の撮影タイムを宣告する。カメラを持って表に出る。石畳の道を広場目指してあるく。街は今までの街と同じ土色、教会は真っ白、空は青。通りを歩いている人はほとんど観光客のようだ。
土産の皿?
街を見下ろす高台には、スペイン人と戦ったネイティブの英雄の像がある。高いところにはもちろん登る。が、階段を駆け上るとなぜか息が切れる…おかしい、ステーキの食べすぎで体力が落ちたか?もしやと思い高度計を見ると2900m!いつの間にかいきなりこんな高いところに来ていた。息も切れるさ。
高台からは人口1万2千のウマワカの街を一望できる。風が強い、雲も輪郭が毛羽立っている、帽子を飛ばされる。
高台の頂上に到着。英雄の像はとても大きい。かなり前のめりだ。倒れないのかな。
ウマワカの街の中心部はやはり渓谷の底にあって、侵食された丘にはさまれている。
こういうのがいい。
代表的な工芸品。
滑るような快適なドライブが続く。しかし、車はクーラーをガンガンにかけているが、日が当たるところは痛いくらい暑い。そして赤や茶色のしましまの山を見ていると、だんだん眠たくなってくる。
うとうとしていると車が止まった。撮影タイムだそうだ。尾根が断ち切られたようになっていて、そこがやっぱりシマシマ。それよりもすべての建物に正面の壁がないのはなぜだろう?
ここにはいろいろな侵食の形がある。砂山にシャワーで水をかけたようにV字の谷を刻むもの、尾根を垂直に切り落とすようなもの、まわりがすべて削り取られ、赤い岩山がぽつりと残ったもの。侵食マニアという者がいれば、泣いて喜びそうだ。
すべての観光を終了し、サルタへ戻る。ウマワカからサルタを結ぶ道路は観光だけでなく、幹線道路としてローカルバスやトラックなど、交通量が多い。
サン・サルバドール・デ・フフイからサルタを結ぶハイウエイの両側は、だいたいこんな畑か牧場。これはサトウキビだろうか。でもサルタが近づくにしたがって、森が多くなり東北自動車道のような景色になる。
帰り道は単調で長い。いろいろな話をする。サルタには日本人はほとんど来ないそうで、アジア人といえば中国人のことらしい。このガイドさんも私が初めての日本人だそうだ。そして、日本というと、まず頭に浮かぶのは世界で一番物価が高い国ということらしい。でもこれは間違いだ。マックは日本のほうが安いし、牛肉&ご飯は3ドルで食べられる、と言っても信じてもらえなかった。
6時半、サルタ到着。車が止まる前にシートベルトをはずしたらブザーが鳴った。よくできている。
昨日の旅行会社の前で降ろしてもらってツアー終了。楽しかった。旅行会社で確認すると、峠は通行可能で明日はバスが走るとのこと。サルタを深夜0時に出るバスがあるので、切符を買っておくから午前中に来るように言われる。よかった、一安心。でも深夜0時発か…。予約してある雲の列車のツアーは夜11時半終了なので、どこをどうしても参加できないな。残念。
夕食にはちょっと早い(多くのレストランが20時開店)なので街をぶらぶら。観光案内所に行って地図をもらい、駅のほうへ歩く。なにやら歓声が聞こえるので、入ってみたらナイター施設のあるグラウンドで、子供達がサッカーの練習をしていた。さすがアルゼンチン。
そして、またステーキ。キノコ、ガーリックソース。うまいぞ!ソースはガーリックの香り、そして、なんだかわからないが、日本でもどこかで食べたことのある野生のキノコのうまみ。肉は脂は少ないが、ナイフを入れると繊維がはらりと離れる柔らかさ。う~ん、うまい。日本では外国の牛肉は硬くてまずい、日本の牛肉は脂が多いので柔らかくてうまい、ということになっているが、こういううまさもあるんだな。
あー、食った、飲んだ。足早に宿に戻り、幸せ気分のまま寝る。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…