世界遺産、ウマワカ渓谷~南米4ヶ国の旅(9)
8/30 サルタ~ウマワカ渓谷~サルタ
(前回の続き)
今日は昨日、旅行会社のおじさんに言われたとおり、何も考えず観光を楽しむことにする。世界遺産ウマワカ渓谷への1日ツアー。
6:20に起きて宿の食堂へ。オープンより早い時間に行ったら、ドイツ語を話すお年寄りの団体でいっぱい。従業員に申し訳なさそうに、ちょっと待っててと言われる。いえいえ、私が時間より早いのです。パンにヨーグルト、りんごを食べて準備完了。明け方の冷たい空気に身震いしてフリースを着込む。
7時にがっしりした、ちょっとポリネシアンぽいガイド兼ドライバーが4WDに乗って迎えに来た。英語がペラペラで安心する。途中、ブエノスアイレスから来た若いカップルと、おばさん二人組みをピックアップして、総勢6人で出発!
オレンジ色の太陽が昇るのを見ながらハイウエイを走り、国境の都市、サン・サルバドール・フフイを横切り、いろは坂のようなヘアピンカーブをゆるゆると上ってゆく。そしてサルタから180km、2時間ちょっとでウマワカ渓谷の入り口に到着。
ほとんど草木の生えない乾燥したはげ山、そしてその侵食された山肌は赤や黄色、そしてしましま。この美しい(へんな)景観と植民地時代以前の文化を伝える集落が評価され、2003年、ウマワカ渓谷は世界遺産に登録された。

砂埃を立てながら前を行く者たち。ガウチョだそうだ。
本日最初の訪問地、プルママルカの街に到着。45分の自由時間があるので、街をぶらぶらする。金曜日だけどミサをやっているようだった。
街にはおしゃれなホステルがいくつかあった。こんなところに泊まって、サルタのワインを傾けながら、夕日に染まる山々を眺めるのもいいだろうな~。
プルママルカはウマワカ渓谷の底にあり、侵食されたボロボロのカラフルな岩山に囲まれている。人口は約3000人、工芸と観光が街の経済を支えている。街を歩いている人は漆黒の髪と瞳。空は青、真っ青。陽射しは強く、日なたは暑い。乾ききった風が砂埃をまきあげる。明け方にフリースを着て凍えていたのがうそのようだ。
大地は乾燥して、草木はほとんど生えていない。そこに育つ木々はみな独特の形をしている。

これは梅の花?
お約束の世界遺産のプレート。風になびくアルゼンチンの旗のブルーが美しい。アルゼンチンの国旗はほんとうにきれいだと思う。
ウマワカ渓谷に沿ってドライブは続く。青い空、ザクザクの岩山。
ティルカラの街の裏にある丘へ。ゲートで入場料を払う、そこはサボテン公園とインカの遺跡。丘の斜面にインカ時代の石組みの家屋が、岩山に溶け込むように頂上までならんでいた。強い日差しにあぶられ、汗をかきながら丘に登る。遊歩道からそれてちょっと迷路のように入り組んだ通路を抜けて、石の家の1つに中に入るとひんやりと涼しい。砂漠は日なたは地獄だが、日陰は寒いくらいだ。おまけに石の家は適当に隙間があって風がとおる。本当によくできている。
丘には3mはあろうかという見上げるほどのサボテンがニョキニョキ。この丘に限らず、このへんはサボテンが至るところにニョキニョキ。
丘の頂上から渓谷を一望する雄大な景色。はカラフルな岩山の奥に雪を抱いたアンデスの山。チリとの国境の4000mを越える山々だ。明後日はあそこを越えたいが、峠は通れるようになったのだろうか…。
サボテンの枯れ木。サボテンは草だっけ?木だっけ?この枯れ木はとても硬く、インカの石の家の梁に使われている。
遺跡を見た後はサボテン公園の見学、だが、どのサボテンも同じように見えるので、そうそうに切り上げ、木陰でりんごを食らう。もう12時、お腹がすくわけだ。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…