成田で足止め、帰れません~チリの旅(29)
11/28 ダラス空港~成田空港
(前回の続き)
目が覚める。一体今は昼なのか、夜なのか。B787の窓は、自分で開けられない(液晶を明るくできない)ようコントロールされているため、外が見えない。
成田空港到着は15:25の予定だったが、出発が8時間ほど遅れた。到着は深夜になるだろう。
食事が配られる。昼食になるべきものだったが、日本時間では、すでに晩御飯の時間だ。
23時すぎ、成田空港に到着。まだ終電に間に合うから大丈夫という無責任な機内放送。検索してみると、確かに今、外に出れるなら間に合いそうだが…。
日本に入国する人たちは、大急ぎで入国審査のゲートに駆けていく。別の国にトランジットする人たちは、臨時のカウンターで大騒ぎしている。
私も急ぐ…でも間に合うわけないじゃん。バゲージクレームで30分も、クルクル回るコンベアを眺めていた。この荷物が寿司だったら、すげー回転寿司だな、なんてぼんやり思いながら…。
終電が行ってしまった空港が、こんなに寂しいものだとは思わなかった。
すべてのカウンターは、照明が落とされ、ガランとしている。売店もやっていない。なんのアナウンスもない。ただ、アメリカン航空に捨てられ、困惑した人々がウロウロしている。
ひどいな~、アメリカン航空。職員を捕まえて何とかしてもらおうと、入国ロビーを隅まで歩いていくと、カウンターがあった。すでに先客5人くらいがクレームをつけている。
私も、帰れん!と言うと、ホテルのチケットをくれた。権利を主張しない者には、何もしてくれないのがアメリカ式。
ホテルの送迎バスで、アメリカン航空の用意してくれたホテルへ。
広くて立派な部屋だ。シャワールームとバスタブが別になっている。ウォークインクローゼットまでついている。いやいや、この旅で一番いいホテルだ。というか、こんなホテル、片手で数えられるくらいしか泊ったことがない。
お腹が空いたが、ホテルのコンビニはもう閉まっている。しかたがないので、パイネトレッキングの非常食として持って行った、フリーズドライの五目飯を食べる。パイネのトレッキングを思い出しながら。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…