土砂降りの九份~台湾の旅(2)
3/9 成田空港~台湾桃園国際空港~台北~九份~台北
(前回の続き)
建物の合間に滑り込むように、九份のメインストリート基山街に入る。石畳の路地の両側には土産屋や飲食店が軒を連ねる。日本の大正時代を思わせるすごいレトロな感じ。道はちょっとしたアーケード街のように見えるが、見えるだけ。両側店の軒が道を覆っているものの、アーケード街のように完全に屋根にはなっていない。なので容赦なく雨が吹き込む。傘をさしたり畳んだり忙しい。
かなり柔らかく、餅というよりスライム?小豆の餡子はすぐにわかった。あとはおしんこ?そして…スパイシーなタロイモ餡。最後のは…芋のようだが、自分が何を食べているのか分からなかった。
ここが有名な豎崎路。なぜ有名かと言えば、ベネチア国際映画祭で金獅子賞をとった「非情城市」という映画の舞台になったため。「非情城市」自体は見たことがないのだが、2・28事件前後の暗い時代を描いた映画と聞いている。2・28事件とは大陸から渡ってきた国民党政府が、もともと台湾に住んでいた人々を弾圧し、3万人近くの人々を虐殺したとされる事件。だから今でも台湾には中国が嫌いな人が多いのだ。
お茶を飲んでいる間にすっかり暗くなった。疲れたから台北に戻って、ご飯を食べてさっさと寝るか。
九份のバス停に向かって豎崎路の狭い階段を下ってゆく。すぐに観光客はいなくなり、バシャバシャという雨の音しか聞こえなくなる。ああ、私のかつてゴアテックスだった完全透水性のトレッキングシューズは完全に中がグチュグチュだ…寒い。
九份のバス停で列をなしてバスを待つのは日本人ばかり。まるで日本にいるみたいだ。台北に戻るバスに乗るつもりだったが、あまりの寒さに先に来た基隆行きのバスに飛び乗ってしまった。外は真っ暗で土砂降り、バスの窓ガラスは完全に曇っている、そして車内アナウンスはない。それなのに現地の人はブザーを鳴らして下りて行く。どうやって分かるんだろう?
台北駅から中山駅までMRTに乗る。歩いても行けるけど、もう面倒。MRTのつり革は低い。
参考
- 九份~基隆のバス
- 51元、所要時間は1時間弱。基隆は終点なので安心して乗っていられる。
- 基隆~台北
- 台鉄の区間車(各駅停車)で41元、およそ40分。
- 台湾料理・青葉
- http://www.aoba.com.tw/
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…