秋晴れの下山(敗退)~甲斐駒ヶ岳(2)

10/11 七丈小屋~横手駒ヶ岳神社

前回の続き)

悪夢のような一夜が過ぎた。
蕁麻疹で一晩中、腕と足、特に足の裏とつま先がかゆかった。夢見心地でウトウトはしたものの、すぐにピリピリしたかゆみに現実に引き戻され、一睡もできなかった…

夜が明ける。茜色の空をバックに地蔵岳のオベリスクが見える。明日はあそこまで行く予定だった。
だが、眠れなかっただけでなく、蕁麻疹が気管支にもできたのか、喉に物がつまった感覚があり、呼吸がちょっと苦しい。今日は先をあきらめて、下山とする。

丹沢の上から朝日が昇ってきた。雲ひとつない。気温は氷点下だが、風が全くなないので、それほど寒くはない。絶好の秋山登山日和。


水場には小さなつらら。山には冬の気配が漂う。


昨日、なんだかんだ言いながらやってきた、梯子だらけの岩尾根の道を戻る。下りは早い。あっという間に五丈小屋跡まで下りてしまった。
足がむくんで、靴の中でパンパンになって痛い。しかし、五丈小屋跡まで戻れば、後は道がしっかりしているので、足がかゆかろうがなんだろうが、安心して下りられる。

登ってくるときは分からなかったが、黒戸尾根の展望は抜群。甲府の町並みが一望でき、その奥には屏風のように八ヶ岳から奥秩父、丹沢、鳳凰三山が広がる。

行くはずだった地蔵岳の横には富士山も顔を出す。

刃渡りも景色を楽しみながら、軽快に越す。陽が高くなり、暖かくなってきて、快適なぽかぽかハイキングだ。蕁麻疹がなければ…あ~くやし!
ただでは転ぶまいと思い、帰りはポケットに入りきれなくなるほど栗を拾いながら登山口に戻った。


家に帰り、坑ヒスタミン内服薬を買ってきて飲んだら、1時間もしないうちにすっかり治った。なんだったんだ。
蕁麻疹なんてめったにならない体質だが、(学生のときに山で腐ったパイナップルを食べて以来)いざというときのために、今後山には坑ヒスタミン薬を少しもって行こう。

(甲斐駒ヶ岳、完)

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