青空と雪、人影なき山頂~ハンノキ尾根から六ツ石山(2)
2/27 境橋~沖ノ指山~六ツ石山~奥多摩駅
(前回の続き)
反射板を超えると、もう雪べったり。なるべく雪の少ないところを選んで歩く。風も強くなりウインドブレーカーを羽織る。ウインドブレーカーを着る手がかじかむ。
でも尾根は広く緩やかで快適だ。
おっ、
奥多摩湖からの登山道と合流。ここからは道。
道はよく踏まれていて、融けた雪でドロドロぐちゃぐちゃ。それものっけから急登。
おわっ、、、みんなの期待にたがわず、滑って前のめりになり泥の中に手をつく。
手袋がドロドロびちゃびちゃ。冷たい...。替え手袋は持っているが、また手をついて濡らしてはシャレにならない。ドロドロエリアが終わるまで、替えずに我慢しよう。
だんだん尾根が細くなる。それにつれて風も強まり、ウインドブレーカーのフードが耳元でバタバタと騒ぐ。
顔が冷たく痛い。そうだよな、まだ2月だもんな。麓が暖かかったので忘れてたよ。
こんもりとした六ツ石山の山頂はすぐそこ。白い雪と青い空がまぶしい。
いつもなら数パーティーが休んでいるが、今日は人影はない。
11:25、六ツ石山の山頂に到着。ハンノキ尾根の雪が思ったより多くて時間がかかった。
風が強いので、山頂は通過するだけにしようと思っていた。でも、景色がもったいないので、寒さを我慢しながら、腰を下ろしておにぎりタイム。
下山は石尾根をいっきに奥多摩駅へ下る。石尾根にでて今日初めて登山者と会う。コロナのせいなのか、本当に人が少ない。
樹林帯をトラバースする道は、よく踏まれて雪がカチカチに凍っている。スピードが落ちるので嫌なんだけど、仕方なくチェーンスパイクを装着。
木々は陽を浴びて、春を迎える準備をしている。
日が当たる南側には雪はない。風も弱まり、また小春日和。
いつ見ても、ここからの大岳山はいいね。
尾根の北側に回れば、冬に引き戻される。
石尾根の下部は、展望のない植林の森の中をひたすら下る。その前に来し方を振り返る。山よ、今日もありがとう。
薄暗い森の中をひたすら下る。標高800mくらいまで下りてきたが、まだ凍った雪が道を覆っている。チェーンスパイクが外せない。
石尾根登山口に到着。
ここでやっとチェーンスパイクを外した。ドロドロになったチェーンスパイクを残った水で洗う。
道路をショートカットして羽黒三田神社の裏手に出る。このショートカットは登りはわかりにくいが、下りは道標に従えば迷わない。
羽黒三田神社の祭神は、高皇産霊神と少彦名神。日本書紀によれば高皇産霊神の子が少彦名神とされている。古事記では違う。日本書紀では、高皇産霊神は皇孫らを高天原から降ろす神として書かれており、大和系の神様と思われる。それに対して、少彦名神は出雲系を代表する神様のひとり。日本書紀を編纂した大和朝廷の思惑が感じられる。
下山したら温泉だよ、温泉。
今日はずっと入りたかった麻葉の湯三河屋旅館。日帰り入浴は15時までなので、早く下山しないと入れない。
離れにある、多摩川の渓谷を見下ろす風呂にのんびりとつかる。
山、温泉ときたら、次はビールだよ、ビール。
奥多摩駅から徒歩3分、Beer Cafe VATERE。数種類のクラフトビールと、こじゃれたつまみが楽しめるビアカフェ。昼の時間はとうに過ぎているのに賑わっていた。テラス席もあるので安心。
うめ~、やっぱエールだよな。ビールを飲みながら今日の山行を振り返る。
(ハンノキ尾根から六ツ石山・完)
参考:
境橋8:45-10:15沖ノ指山-10:44反射板10:49-11:25六ツ石山11:35-11:46 1400m 11:52-12:45石尾根登山口12:55-13:13三河屋旅館
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私の使っているチェーンスパイク。トレッキングシューズにも、トレランシューズにも簡単に装着できる。 |
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