悲願のエル・カラファテ再訪~アルゼンチン、パタゴニアの旅(9)

1/20 エル・チャルテン~エル・カラファテ

前回の続き)

宿のカーテンが遮光カーテンではなかったので、6時半に目が覚めてしまった。
今日は移動日。エル・カラファテ行のバスに乗るだけなので、ゆっくりしてもいいのだが。
洗濯物を乾かすために、オイルヒーターをつけっぱなしにしていたせいか、喉と鼻が少し痛い。

まずは移動のために荷物の整理。
そして8:30に朝食。ついでにコーヒーを飲みながらネットサーフィン。

200120 エル・チャルテンの宿Los Nires

10:00にチェックアウト。これがお世話になった宿。Los Nires。
相変わらず風があるけど、青空が広がり天気がいいな~。でも頭の上に雲がないのに、時々雨がパラパラと降ってくる。

200120 エル・チャルテンの入り口。世界遺産マーク

エル・チャルテンの街の入り口
おなじみの世界遺産マークが木彫り。なかなか味があるね。
本物のチャルテン(フィッツロイ)は、雲の中にかすかに見える。目まぐるしく天気が変わる。

バスは12時発なので、その前にバスターミナルのカフェで、パニーニとコーヒーで腹ごしらえ。

200120 エル・チャルテンのバスターミナルの地図

バスターミナルにトレッキングマップが貼ってあった。
真ん中よりちょっと下あたりに、今回行ったトレス湖のトレッキングコースがある。そして、トレス湖から見たフィッツロイ(「フィッツロイ展望台、トレス湖へ~アルゼンチン、パタゴニアの旅(5)」)の裏側、地図では左側には、広大な氷原が広がっている。
これが、南北350kmにわたる、南極、グリーンランドについで、地球上で3番目に広い南パタゴニア氷原だ。パタゴニアのペリトモレノ氷河やグレイ氷河といった大氷河も、この南パタゴニア氷原の端っこが谷から見えているに過ぎない。
前回、プエルトナタレスに行ったとき、飛行機からその全容を見てみたかったが、曇っていて何も見えなかった(「プエルト・ナタレスでリベンジのはずが・・・」)。
グリーンランド氷床は一応見た(「カンゲルルススアークからグリーンランド氷床」)。南パタゴニア氷原もいつか見に来よう。トレッキングルートがあるようなので(但し、要ガイドとある)、いつかここを歩こう。
そして、いつか南極氷床も見に行こう。

200120 エル・チャルテンのバスターミナル

小さなバスターミナルは、エル・カラファテに向かう旅人でごった返す。

200120 エル・チャルテンでエル・カラファテ行のバスに乗る

エル・カラファテへは、3社くらいがバスを走らせているが、大手のTAQSAにした。南米の大型バスは、座席がゆったりしていて快適だ。
バスは”Busbud“で予約した。クラスがうまく指定できないとか、不便なところはあるが、それでもバス会社を問わずネットで予約できるのは便利だ。

200120 エル・チャルテン~エル・カラファテ

三日前に通ったルートを逆に進む(「ブエノスアイレスから2000km南下、エル・カラファテへ~アルゼンチン、パタゴニアの旅(2)」)。
大きな池があって、水は大量にあるのに地面はカラカラ。
千切れ雲が風に次々と流されていく。その影が地面を滑るように走っていく。それをぼーっと眺める。

200120 エル・カラファテへLa Leonaで休憩

来た時と同じように、La Leonaで休憩。
このでかい川でカヌーをやっている人々がいた。でも暑いから気持ちいいだろうな。

200120 エル・カラファテバスターミナル

定刻通り15時にエル・カラファテバスターミナルに到着...ん?あれ?あれれ?

ここは誰?私はどこ?

ドライバーに、ここはエル・カラファテだよね?と確認すると、「そうだ」と。
でも私の知っているエル・カラファテと違うんですが。エル・カラファテのバスターミナルって、街の中心にある小さいバスターミナルだったよね?(「エル・カラファテに到着!したものの…」)
まわりに何もない、だだっ広い荒野の真ん中のだだっ広いバスターミナル。
困ったときの”MAPS.ME”(オフラインで使える地図アプリ)先生頼みで現在地を確認。どうやら、エル・カラファテの街から1kmくらいはずれたところらしい。歩いて行けそうだ、ととりあえず安堵する。

200120 エル・カラファテの街の入り口に到着

荒野というか造成中の荒れ地の真ん中を、でかいザックを背負ってトボトボと歩くこと10分余り、ついにエル・カラファテの街にたどり着いた。

やっとこれた、悲願のエル・カラファテ再訪だ。
前回は、ブエノスアイレスからバスで2泊3日かけてエル・カラファテにやってきた。しかし、途中で高熱をだし、エル・カラファテでのすべての予定をキャンセルして、2泊の滞在中、ただただ寝ていた。窓から見えた白い雲が、眩しくて悲しかったことをよく覚えている。(「沈没@エル・カラファテ」)
およそ10年の時を経て、そのエル・カラファテを再訪することができた。感無量だ。

かつてのバスターミナルのすぐそばの宿にチェックイン。フロントで、カラファテバスターミナルは、”Where am I”だったよ、と言ったら大笑いされた。去年、バスターミナルは、街の中心から郊外に移転したそうだ。

宿に荷物を置いて街に出る。街のメインストリート、リベルタドール大通へ。
まずは、通りにある旅行会社で、明日のツアーのリコンファーム。ツアーの注意事項を聞いて、明日の送迎の時間を確認。
南米のツアーでは何回か痛い目に遭っているので、リコンファームは欠かせない。

200120 エル・カラファテ、スーパーマーケット

リベルタドール大通にあるスーパーマーケット。奥に大きく広がっていて、品揃えは十分。明日のトレッキングツアーのために、パックされたサンドイッチと、リンゴを買う。
買い物や食事は、リベルタドール大通りをぶらぶらすれば、すべて賄える。

200120 リベルタドール大通りのカフェ

おお、これは!忘れもしない、史上最低のハンバーガーを食べたカフェバーだ。(「沈没@エル・カラファテ」)

200120 エル・カラファテでエンパナーダを食べる

暑いし、お腹も減ったので、適当に冷房の効いたカフェに入って、ビールとエンパナーダ。うまいよ、ふつうに。

同じ通りにあったアウトドアショップで帽子を買う。日焼け止めをぬっていたが、おでこから生え際まで真っ赤で皮がむけてきている。これ以上紫外線を浴びるのは危険だ。

200120 エル・カラファテの本屋

昔と変わらないリベルタドール大通りの「本」と書いてある本屋。トレッキングマップが欲しいので入ってみる。

200120 フィッツロイのクライミングガイド

買っちゃった。フィッツロイ周辺のクライミングガイド。フィッツロイ本峰のルート解説もある。使うことは絶対にないが。
エル・チャルテンのバスターミナルに張ってあった、トレッキングマップもゲット。

2001120 エル・カラファテの宿 SCHILLING PATAGONIA TRAVELLERS

この赤茶色の長い建物が今宵の宿。 SCHILLING PATAGONIA TRAVELLERS。英語も通じるし悪くない。2泊するので、ランドリーサービスを頼んだ。

200120 エル・カラファテ、ホテルのシャワー

シャワーを浴びて昼寝をするか。
シャワーは、アルゼンチンにありがちな、一瞬戸惑う3つのハンドル式。

200120 エル・カラファテCasimiro Bigua

日も暮れてきたので夕食。ホテルで肉が食べたいと言ったら紹介されたのが、Parrilladaレストランの”Casimiro Bigua”。リベルタドール大通りのど真ん中。観光地の中心の中心で、いかにもお高そうだけど、やっぱりちょっと高い。でも、サービスもよく、ショーもやっていて、海外旅行気分満点。

200120 Casimiro Biguaのステーキ

もちろんステーキ(Bife de Lomo)を食べる。本当はParillada(アサード、炭焼き肉の盛り合わせ)を頼みたいところだが、さすがにひとりでは食べきれない。
分厚い肉をナイフで切って、ガブッ。肉汁がジュワー。噛めば噛むほどうまい。アルゼンチンの牛肉は、和牛と違って脂がサラサラ、あっさりしているので、より肉そのものの味を楽しめる。

200120 エル・カラファテの夕暮れ

店を出るとすでに日が沈んでいて、暗くなり始めていた。明日も早い、早く寝よう。

次回に続く)

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