Tokyo八峰マウンテントレイル試走
11/27 関場~トッキリ場~醍醐丸~和田峠~陣馬山~景信山~城山~大垂水峠~三沢峠~高尾山口
12月24日に開催される、Tokyo八峰マウンテントレイルに出場することを決めたので、とりあえずコースの下見に行くことにした。
ところが、このレースは、陣馬山~景信山~城山というハイカーの聖地ともいうべきルートを含んでいる。休日に行けば、センター街のように人でごった返していて、ここを走るなんて迷惑以外の何物でもないだろう。
そこで、今の会社にきて(もう1年たつのだが)初めての有休を取って、平日に試走することにした。
高尾駅北口、7時35分発のバスに乗る。驚いたことに、平日にもかかわらずバスはハイカーでいっぱいだった。陣馬山に向かう人たちだ。平日に山に行ける人がこんなにいるとは...うらやましい。
バスの窓からは、昭和の景色が眺められる。
小学生たちと一緒に関場でバスを下りる。黄色い旗を持った人に従って、子供たちと一緒に道路を渡る。陣馬山のふもとに大きな小学校があるとは驚きだ。
レースに忠実であるならば、レースのスタートの関場の手前の「夕焼小焼」で下車して走るべきだが、道路を走るのは嫌なので、夕焼小焼~関場は割愛。
関場のバス停のわきには沢があって、紅葉がきれい。子供たちはいい所に住んでるな。私もここに仕事があれば住みたいものだ。
身支度を整え、ポテポテと走り始める。
すぐに暑くなって、例のユニクロのスウェットと手袋を脱ぐ。今日は暖かい、穏やかな日になりそうだ。
関場から林道盆堀線の起点までは、難なく走れる程度の緩い登り。そしてここから本当の登りが始まる。
登りが続く。林道のガードレールが向いの山の斜面をジグザグと上がってゆくのが見える。すこしうんざり。今日の荷物は8kgあるが、本番は2kgくらいなので、もっと楽に走れるだろう。
このトンネルの入り口の右側から登山道に入る。ここが大渋滞しているYoutubeやブログを見た。つまり、うんざりする林道をなるべく速く駆け上がり、渋滞を避けるのが最初のポイントなのだ。
トンネル横の登山道を5分も上がれば稜線に出て、展望が開ける。
稜線に出てすぐ、刈寄山から市道山への登山道との合流点「トッキリ場」に到着。ここから醍醐丸までは、ハセツネのルートと重なっている。
道は整備され、今日は人もいない。気軽に流すような感じで走れる。
このルートの特徴の一つは大きな登りがないことだ。林道とトンネルから尾根まで上がる登山道で、標高のかなりの部分を稼いでしまう。あとは、ゆるゆると醍醐丸まで高度を上げれば、残りはゴールまで下り基調になる。
まとまった登りはないものの、これくらいの細かい登りは無数にある。
コースを示す案内も要所要所につけられている。コース整備は終わっているようだった。
市道山と醍醐丸の間は、植林の合間に広葉樹の紅葉があったり、落ち葉のフカフカトレールがあったり、なかなか楽しい。
登りに疲れたら休憩がてら写真を撮る。
およそ2時間半で醍醐丸に到着。
ここでハセツネコースと別れを告げ、和田峠に向かって下る。
和田峠にでる。
和田峠から陣馬山に登る階段。
本番では陣馬山山頂を通らず左の巻道を行くが、今日はせっかくなので陣馬山に登る。
お~、すごい。人がいない陣馬山。快晴で、360度の展望もすごい。
前回来た時も人はあまり多くなかったが(「桜の陣馬山」)、今日は静寂の山頂。
お茶屋も一軒しか営業していない。
私の隣にビールを飲んでいる人がいる。この景色を見ながらビールは最高だ...でも私にはまだまだ先がある。涙を飲んで出発。
陣馬山から城山までは、日本有数のハイキングコース。人が少ないので、思い切り飛ばす。緩い下りが続き、ロードと同じくらいのラップで走る。
すげー、高速道路みたいだ、景色もいいし、たっ、あっ、とっとっ、...ゴン、ザザザー...。
わき見をした瞬間に、木の根につまずいてこけた。油断した。
金毘羅尾根で転んで打った(「なぜか登りは異様にきつい~鋸尾根から日の出山」)のと同じ左の膝の上を打った。スピードが出ていたので、衝撃が大きい。すごい痛かったが、人が見ているので、とりあえず何でもない風を装って、走り続ける。でも痛い。ズキズキしているし、着地すると衝撃が走る。
ちょっと広くなったところで、休憩をよそおってザックを下ろす。ズボンの裾をめくると、長ズボンを履いていたにもかかわらず、膝上の打ったところから出血して血が垂れ落ちている。
うむ、とりあえず止血しないとズボンも靴下も血だらけになってしまう。水で傷を洗い、レスキューパックから大判のバンドエイドとテーピングテープを取り出し、圧迫止血をする。
私が追い抜いたハイカーが、横目で私を見ながら、私を追い抜いていく...
5分ほどじっとしていたら、血がとまったので、おっかなびっくり歩き始める。打ったのが幸い関節ではなく筋肉だったので、痛いことは痛いがなんとか行けそうだ。足と相談しながらゆっくり行こう。
こんなところにも台風の爪痕が。
景信山の茶屋はさすがに人が多い。
景信山からのTokyo Metropolisの眺めはすごい。
景信山から城山へは、滑る急坂だったり、細い道だったり、ちょっと走りにくいところもあるが、おおむね快適。
小仏城山に到着。高尾山は天狗信仰の山なので、ここに天狗が置いてあるということでよいでしょうか?
人は少ないけど、小仏城山の有料エイド(お茶屋)はやっている。
ここで、誘惑に負けて有料エイドでコーラを調達して、一気飲みをしてしまった。
高尾山への道と、大垂水峠への道を分ける分岐。
大垂水峠への道をとる。人が少なくなった道を落ち葉をカサカサ言わせながら駆け下る。
道が沢と出会うと、すぐに大垂水峠。歩道橋を渡って向いの山へ。ここからは、南高尾の標高500mあるかないかのイモな稜線を経て、高尾山口の駅に下りる。
もう終わったも同然、と思った、この時は...
しばらく緩い登りを行ったと思ったら、階段現る。出発して5時間くらいたっている。まとまった登りがないとはいえ、既に登りの足は売り切れ間近。階段しんどい。
階段が終わり、快適なトレール。しかし、道が、稜線に忠実についているために、ひたすら細かいアップダウンが続く。
右手に津久井湖を眺める。ベンチがあったので、座って休憩。
ひたすら登り下り。次々と階段が現れる。普通の斜面なら、歩幅を小さくして登ればいいだけのことだが、階段は歩幅を強制される。足を上げると疲労がたまった膝の筋肉がつりそうになる。階段の下りはさらにつらい。着地衝撃がダイレクトに股関節を襲う。なぜか段差がえらい大きな階段もある。
このコースは後半が地獄だ。「Tokyo八峰マウンテントレイル」ではなくて、「Tokyou八十八峰マウンテントレイル」にすべきだ。
やっと終わりが見えてきた。
ここにも「Tokyo八峰マウンテントレイル」のパンフレットが貼ってあった。それを見たご年配のハイカーが、「みんなで山を歩くイベントかしら?」とお話しされていました。残念ながらそのような優しいものではございません...
ここにも台風の爪痕が。よし、本番では、この折れた木がラストスパートの合図だ。
さっきからずっと左手から街の喧騒が聞こえてくる。もう終わりのはずだが、道はなかなか下りにならない...最後まで期待を裏切ってくれるコースだ。
陽射しも夕方の寂しい感じになってきた。
最後は、もう面倒になって、本番と違う高尾山口駅にダイレクトに下りるルートをとった。
高尾山口駅でゴール。スタートして7時間半弱、実働6時間ちょっと。前後を2kmほどショートカットしたが、今日は、本番ルートである巻道を使わずすべてのピークを打ったことと、荷物が8kgあること、転んで足が痛いことを考えれば、本番は5時間ちょっとくらいでゴールできるかもしれない。
高尾山温泉 極楽湯で汗を流す。膝の傷にお湯がしみる~。
参考:
関場8:15-9:52市道山分岐10:02-10:40醍醐丸-10:57醍醐丸-11:15陣馬山11:28-13:00城山13:08-13:25大垂水峠-13:45大洞山13:55-15:40高尾山口
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…