リベンジ、ユーシン渓谷~同角山稜から檜洞丸(1)

11/8 寄水源林~雨池峠~ユーシンロッジ~檜洞丸~西丹沢自然教室

2年前、丹沢ユーシン渓谷の「ユーシンブルー」を見るために、雨池峠まで行ったが、台風の倒木のためにあえなく敗退(「叶わぬユーシンブルー~鍋割山」)。
今回は同ルートのリベンジを試みる。とはいえ、現在、ダムの水は放水されて水は少なく、ユーシンブルーは見えないとのこと。それでも、丹沢の最奥と言っても過言ではない、ユーシンロッジや同角山稜を訪れることは魅力的だ。

いつものように夜明け前に家をでる。雨が止んだばかりで空は分厚い雲に覆われ、地面は濡れている。でも天気予報は一日の秋晴れを告げている。山の上からは晴れわたった景色が眺められるだろう。

新松田駅から始発のバスで寄に向かう予定だった。しかし、今日は私一人ではなくて、3人もいる。今日は長い一日になりそうなので、寄バス停から水源林までの林道歩きをショートカットしたい。
ためらいもなく、駅前で客待ちをしていたタクシーに乗る。

寄水源林からの雨池峠までのルートの詳細は、前回の「叶わぬユーシンブルー~鍋割山」を見ていただきたいのだが、なんと、今日は、登山口までの水源林の遊歩道が通行止めになっていた。下調べの不足を恥じる。
道がなければいつものように藪を行けばいい。ゴルジュの大高巻の要領で、藪を漕ぎながら工事中の遊歩道を巻いていく。

201108 寄沢沿いの登山道

登山口まで遊歩道を行けば5分かそこらのところ、20分以上かかってしまった。タクシーで稼いだアドバンテージを早々に使い果たした。おまけにトレランシューズの外はドロドロ、中はゴミだらけ。
天気も...山は回復が遅れるのだろう。山は暗く、ガスに覆われ、時折小雨がぱらつく。

201108 雨池峠へのトラバース

前回来た時に写真を撮って、ブログに「紅葉がさぞきれいだろう。来年はもうちょっと遅い時期に来よう。」と書いたところ。今回はちょうど紅葉を狙って日を選んだのだが、まさにビンゴ!

201108 雨池峠への沢の中の詰め

雨池峠へは沢の中を詰め上げる。
ここに来て、先行者がパラパラと現れる。軽やかに追い抜く。

201108 雨池峠へ沢の中を歩く、落ち葉が輝く

陽が射してきた。輝く落ち葉。

201108 雨池峠、天からの階段

沢の中に下りる、天からの階段が現れれば、雨池峠はすぐそこ。
同行者二人は、沢の中のトレールに戸惑っていたようだ。確かに、ハイキングコースでゴルジュっぽい沢床を登るルートはあまり見かけないように思う(棒ノ折や御岳山ではごく一部にあるけど)。雨降ったら危ないしね。

雨山峠でザックを下ろしてちょっと休憩。前回は雨山峠からユーシンは断念して鍋割山に向かったが、今回は峠を越えてユーシンへ向かう。

201108 雨池峠から雨山橋へ

雨山峠から沢の右岸に沿ってにユーシンへ下る。道は梯子や足場を使って整備されているが、ところどころ崩れかかっている。

201108 玄倉林道と合流

沢を下りきって、玄倉林道と合流。現在、玄倉林道は途中区間の通行が禁止されているため、ユーシンへは雨池峠越えが最も近道。

201108 玄倉林道の路面

玄倉林道は、いたるところ亀裂が入り、また、大きく崩落して道がなくなっているところもあった。車道として使用できる状態ではないと思うが、復活させることがあるのだろうか。

201108 草の茂る橋を渡る

草の生い茂る橋でユーシン沢を渡る。ユーシンロッジは近い。

201108 西丹沢ユーシンの森

橋を渡ると、緑濃い美しい森が広がる。かながわの美林50選に選ばれた「西丹沢ユーシンの森」だそうだ。しっかり手入れがされているようだが、林道があの状況では、手入れするのも大変だろう。

201108 ユーシンロッジ

ひっそりとたたずむ「ユーシンロッジ」。
ユーシンブルーと並んでユーシン渓谷の象徴。現在休業中。ずっと昔から休業中。そして、たぶんこれからもずっと休業中。

ここから今日の本番が始まる。細くて崩れかけた尾根、同角山稜を檜洞丸まで800mくらい登らねばならぬ。ここまでの雨池峠越えは、単なるアプローチだ。

201108 ユーシンロッジ裏手から登る

同角山稜最初のピーク大石山を目指して、ロッジ裏手の植林の森の斜面にとりつく。森の手入れがされているので、道はしっかりしている。急な斜面をジグザグと登ってゆく。

201108 大石山へ一旦斜度が緩む

植林の針葉樹の森から、気持ちの良い明るい紅葉の森になる。
同行者のひとりはもうお疲れモード。おい、始まったばかりだろう。週に数時間走ってトレーニングしても、マラソンじゃないんだから平らなところだけじゃだめだ、少なくとも坂ダッシュで追い込むことくらいはしないと、、、などと雑談を交わしながら歩く。
このままハイキング気分で登れたら楽しかろう...

201108 大石山の大石

穏やかな広葉樹林はすぐ終わった。ちょっと倒木のうるさい低灌木の急登をよじ登る、と目の前をぬりかべが行く手を阻む。いや、これが「大石山」の名のもとになった「大石」だ。

同行者がお疲れなので、大石山の山頂でまとまった休憩。おにぎりタイム。

201108 同角山稜、大石山から先の稜線

大石山から先は、ボロボロする花崗岩に、灌木と苔がひっついているような細い尾根になる。梯子と鎖が付けられ、特別な技術が必要なところはない。しかし、滑りやすく、転んだら滑落の可能性がある。まあ、雨の時は歩きたくない感じ。

201108 同角山稜のピーク

同角山稜上のピークは、こんな、細い尾根の狭いピョコが多い。
稜線上は紅葉している木が少ない。これが丹沢の照葉樹林なのだろう。

(次回に続く)

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