静けさのなか、尾瀬ヶ原横断~尾瀬ヶ原、至仏山(3)

10/4 見晴キャンプ場~竜牛十字路~山ノ鼻~至仏山~鳩待峠

前回の続き)

3時半起床。夜の寒さを覚悟していた。しかし全然寒くなかった。先週、ムジナ平避難小屋で震えていたのが嘘みたいだ。
できるだけ早く出発しようと思っていたが、快適なトイレにつかまったりして、出発は5時半になってしまった。

201004 夜明けの見晴

山小屋も目覚めた。
天気は曇り。明け方の太陽を見るのは無理そう。

201004 見晴から尾瀬ヶ原へ

見晴から至仏山に向かって真っすぐに延びる木道。人の姿はない。静かだ。
ここから先は私にとって未知の道。さあ、初めての尾瀬ヶ原を横断しよう。

201004 小川となった一級河川沼尻川

小川にかかったいくつかの橋を渡る。
橋に張られたプレートを見ると「一級河川沼尻川」とある。昨日の尾瀬沼から見晴に向かう道に平行して流れていた川だ。細い流れでも国が管理する一級河川。

201004 尾瀬ヶ原の木道を先に行くハイカー

空を舞う白い鳥を見ていたら、遠くに人を発見。
シャキシャキ歩いていると前方に小さく人影が見えてくる。そして写真を撮っていると、後方から小さく人影が見えてくる。

201004 竜宮十字路から燧ヶ岳

竜宮十字路で後ろを振り返る。休業中の竜宮小屋の後ろには燧ヶ岳。だんだん燧ヶ岳が遠くなっていく。

201004 湿原の紅葉と燧ヶ岳

ちょっと雲が薄くなって陽が差し、草木の赤味が鮮やかになってきた。
尾瀬ヶ原の湿原の草と周囲の木々は紅葉真っ盛り、そして、尾瀬ヶ原を囲む山々の中腹は、まだ盛りではない。そしてその山々の稜線付近はやっぱり真っ盛り。
紅葉の進み方が不思議だ。尾瀬ヶ原は窪地になっているので、寒気がたまるのだろうか。

201004 逆さ燧

「逆さ燧の池塘」というものがあるらしいが、逆さ燧が見えるところは何か所かある。

201004 牛首分岐

牛首分岐。木道の補修は不断に行われている。

201004 池塘、昨日の稜線

足を止め、池塘越しに昨日歩いた稜線を眺める。
尾瀬ヶ原は、広大な湿原の中に、だだっ広い草原あり、大きな池塘あり、紅葉した木々の小さな林ありと変化に富んでいる。
山岳地帯の大きな湿原と言えば、今年行ったフィッツロイの湿原(「フィッツロイ・トレッキング出発、まずはポインセノットへ」)とか、アイスランドのランドマンナロイガル(「ワタスゲに囲まれた露天風呂」)とかを思い出すのだが、それらと比べても、尾瀬の多様性と美しさはとびぬけていると思う。

201004 尾瀬ヶ原でも熊に注意

尾瀬ヶ原でも熊に注意。
北海道でなくても、熊撃退スプレーを持ち歩くべき時代になったのかもしれない。

201004 山ノ鼻に到着

山ノ鼻に到着。ここまで出会った登山者は5、6人。
ここではご年配の方々の団体さんや、外国人の団体さんが出発の準備をしていた。
団体登山も復活したようだ。

これから至仏山へひたすら登り。行動食を食べ、フリースを脱ぎいざ出発。

201003 至仏山登山口

至仏山登山口。
山ノ鼻の至仏山登山口は、植生保護のため登り専用。

201004 山ノ鼻の湿原

まず、大きな湿原を横切る。
ここから見ると、至仏山は中腹まで密な樹林に覆われている。そして、突然樹林が終わり、草原のようななだらかな斜面が、頂上まで続いているように見える。

201004 群馬県が管理する?

木道には東電マークではなく、「群」とある。群馬県が管理しているのだろう。

湿原が終わると、すぐに薄暗い樹林の中の急登が始まる。登山道は、普通の山と違って木道や階段が続く。
人気のない尾瀬ヶ原と違って(時間が遅いこともあろうが)、何人ものハイカーに追いつき、先に行かせてもらう。

201004 至仏山の森林限界線

突然、本当に突然、目の前が明るくなった。切り開かれた登山道を通して、赤や黄色の光が森の中に差し込んできた。森林限界線のようだ。

201004 至仏山森林限界線付近からの尾瀬ヶ原

森林限界線を抜けて振り返る。
今しがた横断してきた尾瀬ヶ原。その後ろにどっしりと燧ヶ岳。日本離れした景色だ。

次回に続く)

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