アタカマ砂漠縦断に出発~南米4ヶ国の旅(16)

9/3 サンペドロ・デ・アタカマ~ラグーナ・ベルデ~ラグーナ・コロラダ

前回の続き)

朝8時、今回の旅のメインイベント、サンペドロ・デ・アタカマから国境を越えて北上し、ボリビアのウユニ塩湖へ抜ける、アタカマ砂漠縦断ツアーに出発だ!
 ツアーに食事は含まれるが水は各自準備とのこと。2泊3日の2人分の水、ミネラルウォーター4リットルボトル3本(12kg!)を抱えて、ツアーバスに乗り込む。ツアー参加者はさまざまな国からの参加者10人。英語が堪能な欧米人は初対面でもすでに旧友のように話をしている。私は挨拶するので精一杯。

130902サンペドロ、チリのイミグレ

出発してすぐにチリのイミグレに到着。一昨日はアルゼンチンから来てここから入国したが、今日はここから出国してボリビアに向かう。

 
バスは私がおとといアルゼンチンから来て、真っ直ぐ下った標高差2000mの坂道を、今日はうなりをあげて上って行く。でもみんな楽しそう。目指すは雪をかぶったアンデスの山にあるボリビアのイミグレ。

130903アタカマ砂漠、ボリビアのイミグレ1

2000mを上りきり、道が平坦になったところで左折して、アルゼンチンへの道と分かれる。すぐに未舗装の狭い道。南米の最貧国と言われるボリビアの経済状況がよく分かる。公衆トイレのような小さな建物が見えてきた。バスはとまり、下りるように促される。標高4000mを越え、風は乾いて冷たい。

130903アタカマ砂漠、ボリビアのイミグレ

トイレに見えたのはボリビアのイミグレだった(ごめんなさい)。アタカマ砂漠のど真ん中、風も冷たく空気も薄く、周りには標高5000mを越える山しかないこんなところに、掘っ立て小屋(ごめんなさい)のイミグレがある。中に入ると小さな机(いちおう窓口)があって、お役人2が座っていて、にこやかに「ウエル カム ツウー ボリビア!」と言ってハンコを押してくれた。ボリビアで一番小さいイミグレとのことだが、あたりまえだろう。これ以上小さかったら2人で並んで座れない。

見渡す限り雲ひとつない青い空。

130902アタカマ砂漠、ボリビアのイミグレの鳥

人が来ると鳥の群れが寄ってくる。みんな、面白がって餌をやるのだろう。

130903アタカマ砂漠、ボリビアのイミグレで車を替える

パン、チーズ、ハム、コーヒーの朝食を頂いて、さあ出発!マイクロバスから4WDに乗り換える。しばらく日本車を見かけなかったが、ここではやっぱり日本車が大活躍。
 10人の参加者は2つの車に分乗する。私のチームは、スペイン語しか話せない(もしかしたらポルトガル語が少し話せる)浅黒い若くてスマートなドライバー兼ガイド、自分では持ち上げられないほど巨大なスーツケースを持った、英語しか話せない英国婦人、ブラジルからやってきた母娘、そして私と友人、以上。

イミグレを出発するといきなりダート。雪が混じった泥道をガクガク揺れながら進む。

130903アタカマ砂漠、国立公園入り口

国立公園の入り口。ここですることはお金を払うこと。150Bs。およそ22USD。ボリビアの物価からすれば恐ろしく高い。ツアーには260Bsあれば足りると聞いていたので、260Bsぴったりしか持っていない。もう110Bsしか残っていない。途中でビールやコーヒーは飲めないかも…。

130903アタカマ砂漠、ラグーナ・ブランコ

最初の訪問地、ラグーナ・ブランコ(Laguna Blanco)。「白い湖」だがあまり白くない。でもこの雄大な景色はどうだ!ここの空気には排ガスやPM2.5なんてものはなく、限りなく乾いて澄み、鼻がヒリヒリ痛いけど、でもとても気持ちがいい。

130903アタカマ砂漠、ラグーナ・ブランコの湖岸

湖岸に沿って散歩する。おお、ブランコ(白)があったぞ。氷かな?塩かな?

130903アタカマ砂漠、ラグーナベルデ

ラグーナ・ブランコに隣り合って、ラグーナ・ベルデ(Laguna Verde)、「緑色の湖」がある。ラグーナ・ブランコのすぐ近くだが、ここの水の色はエメラルド・グリーン。
 静かだ。無音。からっぽ。何をするでもなく、さざ波の立つ緑色の湖面を眺める。

130903アタカマ砂漠、トイレ休憩

いつの間にかダートからたくさんの轍が残る平坦な道?を走っている。何もないところで車が止まる。トイレ休憩。と言っても、そこらへんで適当にするだけ。

130903アタカマ砂漠、岩が点在する砂丘

我々の進むルートは、だいたい小石が散らばる乾いた地面だ。でもあるときには、両側に雪の壁がある泥道、またあるときはタイヤがきしんだ音を立てる細かい砂の道。そしてここは岩が点在する砂丘。

130903アタカマ砂漠、温泉1

おっ、見えてきた。待ちに待った温泉だ!すごいぞ!砂漠の湖の湖畔に露天風呂。海外旅行では水着を持ち歩いている(あまり使う機会はないけど)、海外温泉マニアの私には今日一番の目玉だ。
 特に着替える場所はない。小屋の横で公然ワイセツにならないように、注意して水着に着替える。女性陣は大騒ぎして着替えている。

130903アタカマ砂漠、温泉2

ぐわっはっはー、極楽極楽。標高4500m、天上の露天風呂だ。お湯はいつまでも入っていられる温度。顔に当たる冷たい風が火照りを冷やしてくれる。泉質は無味無臭、たぶん単純泉。いつまでも入っていたい~、出たくない~。今日の宿はシャワーがないらしい、ここにテントを張って泊まりたい~。

130903アタカマ砂漠、温泉から見るフラミンゴ

湯船につかりながらフラミンゴを眺める。

 時間になったので仕方なく湯船から出る。湯船から出たときにはぶるっとするほど寒かったが、服を着たら体の芯からポカポカしてくる。やっぱり温泉はいいな~。
 後ろ髪を引かれながら、次なる目的地に向かう。

次回に続く)

参考

アタカマ縦断ツアー
サンペドロ・デ・アタカマからボリビアのウユニに至る2泊3日のツアー。サンペドロの複数の旅行会社で扱っている。私が参加したのは”Cordillera traveller“で、宿泊費、食費込みで185USD。ちなみに高所でも酒が飲めるツワモノは、サンペドロで買って持って行った方がいい。
ボリビアの通貨
ボリビアの通貨、ボリビアーノ(Bs)はサンペドロの旅行会社で両替できる。ただし、レートはかなり悪い。2013年秋現在では、国立公園の入場料、トイレ使用料など合わせて260Bsあればぎりぎり間に合う。トイレのために小銭を用意したほうがいい。

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