トレーニングルート探索~奥多摩・鷹ノ巣山
7/8 奥多摩駅~六ツ石山~鷹ノ巣山~倉戸山~倉戸口バス停
ひと月に2回は山に行かないと体がなまる。
それは、ここ3、4年の私の堕落ぶりによって証明されている。
トレーニングが必要だ。
今まで、特に予定がないときはぶらりと丹沢に行っていた。しかし、夏の丹沢は、暑い、ヒルがいる、そして人が多い。
そこで、新たなトレーニングルートとして奥多摩に目を向けた。
地図を見れば、、、立派な尾根があるじゃないか。その名も
「石尾根」。
奥多摩駅から歩いて取り付ける。六ツ石山でも鷹巣山でも、はては雲取山でも好きなだけ歩ける。
そして、山頂までほとんど登りだけ。
そう、ほとんど登りだけのしんどい尾根。だから、普通は登ろうなんて思わない。私も、ここを下ったことは何度もあるが、登ったことは一度もない。
トレーニングに最適(?)…だと思う。
今回は、おためしとして奥多摩駅から鷹ノ巣山に登り、榧ノ木尾根を倉戸口に下るルートを歩くことにした。
水平距離16.5km、最大標高差1400m、累積標高1700m。
荷物は、水2リットルを含めて7kg。靴はトレランシューズ。ウエアは、いつものユニクロ。
奥多摩駅から鷹ノ巣山山頂まで、手持ちの山と渓谷地図でコースタイム5時間15分のところ、休憩込みで4時間20分を目標にする。
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新宿駅から奥多摩駅まで乗り換えなしで行ける、ホリデー快速奥多摩に乗る。車内には、ザックを持った人がずらりと並んで腰かけている。うむ、早起きして梅雨の奥多摩に行こうとする人がこんなにいるのか。山ブームだな。
奥多摩駅に到着し、電車のドアが開く。まるでトレランレースのように、ザックを持った人がワーッと走り出す。私も一緒になって走り出す。我先にとトイレに向かう登山者たちである。
新宿駅でトイレに行っておけばよかった…
トイレから出ると、登山者はすでにバスに乗って行ってしまって、奥多摩駅前は閑散としていた。
でもバスに乗り切れなかった人が、まだバス停で列をなしている。
8:47 奥多摩駅スタート。
奥多摩駅から登山口までは、しばらく林道を歩く。要所要所に道標があるので迷うことはない。
しかし、暑い。
梅雨の晴れ間の強烈な日差しが、アスファルトの急坂を登る私を焼く。
登山口までに6人の登山者を抜いた。やはり、石尾根を登る物好きな登山者は少ないようだ。
なんだか、足が痛い。
うすうす気づいていたが、靴下を間違えた。トレランシューズを履くときは、薄手の靴下を履かなければいけないのだが、朝、慌てていて中厚の靴下を履いてきてしまった。靴の中で足の指が圧迫されている。
石尾根の登りはじめは、植林の中の急登。心拍数150を維持して歩くつもりが、この急登と暑さで、油断をしているとすぐに160まで跳ね上がる。
楽しくない登りが続く。前回下ったとき(「新緑の鷹ノ巣山」)は、あっという間だったのに。
三ノ木戸山の肩まで上がると、傾斜も緩み、セミの声(たぶんひぐらし)に囲まれた、広葉樹の気持ちいい森になる。
快調にとばしたいところだが、すでに、ふくらはぎが重い。
防火帯の切り開きのがれ場を登り切り、11:10 六つ石山山頂到着。
前回はなかった、石でできた立派な標識が立っている。こんなものはいらんと思うのだが、どういう経緯で立てることにしたのだろうか。
六つ石山から鷹ノ巣山までは、尾根沿いの道を行く。緩いアップダウンが続く快適な道。
何人かのトレラン装備の人とすれ違うが、走っている人はいない。暑いからだろうか。
水根山と鷹ノ巣山の間は、ひらけた草原だ。陽射しはきついが、風は心地よい。
鷹ノ巣山はもう目前。ちょっと走ってみる。
12:21 鷹ノ巣山山頂到着。奥多摩駅を出発してから3時間34分。目標達成。
腰を下ろして、ゆっくり休む。牛乳を飲み飲み、大福を頬張る。
ふくらはぎやひざ周りの筋肉にだるさはあるが、張ってはいない。まだまだ歩ける感じだ。ただ、靴の中で圧迫されている足の指が痛い。
それにしても暑い。こんな灼熱の山頂に人がいっぱいる。暑いのにみんなよく登るなぁ。
鷹ノ巣山から奥多摩駅のほうにちょっと戻ってから、榧ノ木尾根の道に入る。
ブナの森、足元も適度な硬さ、気持ちいいトレイルだ。ほとんど下り一方なので、走りたい、が、走れない。下りになったとたん、靴の中で圧迫されている足の指が、靴のつま先に押し付けられて、激痛が走る。ちょっと走ってみるが、すぐに痛みに耐えきれなくなって、足の指をかばって、ペタペタ歩く。
倉戸山手前に道迷い注意の標識。尾根が左に折れて、ルートも左なのだが、トレースが落ち葉に隠れて見えない。道迷い注意なら、木にテープをつけておけばいいと思うが、それも100mくらいない。とにかく、矢印の方向にまっすぐ進むと、再びトレースとテープが現れる。
倉戸山山頂。なんていいところなんだ。
展望はあまりないけど、広々とした山頂にブナの森。聞こえるのはセミの声と木の葉を揺らす風の音。涼しい木陰でちょっとくつろぐ。
倉戸山から倉戸口へ下る。相変わらず森の中だったが、傾斜がきつく、何をどうしても足の指が痛くて、走るどころが歩くのでさえ、ひたすら我慢の子だった。
しかし、温泉神社までたどり着けば、ゴールはすぐそこ。
フィニッシュは、奥多摩湖畔の倉戸口バス停。
すぐさま靴を脱ぎ、ビーサンに履き替える。足の指が赤黒くなっている。こりゃ、爪死ぬな。
倉戸口バス停からトンネルをくぐったところにあるのが、「丹下堂」。
日帰り温泉のある食堂だ。汗でぐじょぐじょヌルヌルの体が、温泉できれいさっぱり蘇る。そして、そのあとは、冷たいビールを飲みながら、名物の鹿肉定食を食す。
いや~、ほんとに暑かった。
石尾根は、トレーニングにいいとは思うが、やっぱり夏は暑い。
(完)
参考タイム:
奥多摩駅8:47-10:17三ノ木戸山の肩10:25-11:10六つ石山11:17-12:21鷹ノ巣山12:29-13:28倉戸山13:38-14:16倉戸口
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…