快晴夏空、登攀開始~北岳バットレス(2)
7/18 お池小屋~五尾根支稜~下部フランケ~四尾根~北岳山頂~お池小屋
(前回の続き)
朝が早い縦走登山者のざわつきで目が覚める。ちょうど北岳山頂が朝日に照らされ、赤く染まっている。山頂直下の岩壁、バットレスも赤い。いい天気だ。最高の日になりそうだ。
パンとキウイフルーツの簡単な食事を済ませ、テントをそのままにしてサイト場を出発する。今日はバットレスから北岳山頂を打ち、またここに戻ってくる予定だ。
昨日はガスで何も見えなかった大樺沢にでる。今日はバットレスがばっちり一望できる。ずっと雪渓を登るが、軽量化のため軽アイゼンもストックも持ってこなかった。靴も軽登山靴でキックステップが効かない…魔法使いよろしくよじれた木の棒を杖にして登る。
起伏の少ない尾根はつい最近雪渓が引いたらしく、シダがたくさん芽を出している。これっておいしそうだけど、食べられるんだろうか…
振り返れば北岳からおなじみの眺め、鳳凰三山。オベリスクもちゃんと見える。
目の前に巨大な岩壁が立ちふさがる。バットレス下部岩壁だ。お~すげ~、こんなん登れんのか~、と見てみると、すでに岩にゴマ粒のように何人も人がくっついているのが見える。
風は弱く、空は濃い青。筆で刷いたようないくすじの絹雲。きっと梅雨は明けたんだ。
岩壁基部目指して最後の雪渓を登る。スプーンカット状の雪渓、荒々しい岩壁、深い空。最高のロケーションだね。
ついに登攀開始地点、五尾根支稜下部に到着。岩と雪の隙間にはまり込むようにして準備をする。靴をフラットソールに履き替え、ギアとハーネスの確認をする。ジワジワと気分が高まってゆく。
準備完了していざ出発!
これが今回の前半ルート、バットレス下部フランケ。垂直な凹角の溝を登る。線はかなり適当に引いたので注意…
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…