避暑クライミング~小川山(1)

8/28 金峰山荘~ガマルート~金峰山荘

100828金峰山荘キャンプ場クライミングの練習に行こう!でやってきた小川山。正確に言えばここは金峰山荘のキャンプ場だが、この周辺一体の岩場を小川山と言う。連日の猛暑、熱い岩場は嫌なので、標高もほどほどあって、林間の岩場もある涼しげな小川山を選んだ。
10時前にはキャンプ場に到着したが、すでに多くのテントが張られていた。皆さんの出足の早さに驚いた。


100828小川山ガマスラブの取り付き

テントを立てて身支度をして、いざ出発。マルチピッチの練習のために、5Pのルート「ガマルート」の取り付き、ガマスラブに向かう。が、そこはすでにすべてのルートに、トップロープのザイルがスダレのように垂れ下がり、取り付く隙間もない。皆さん、出足が早いですな…

100828小川山ガマスラブを登る

ルートが空いてないので、中間支点を取らずに登ってしまおうとしたら、隣のパーティーが親切にルートを空けてくれた。助かった…

グレードは5.6くらい。ホールドはあまり無いが、傾斜のゆるいザラザラの花崗岩のスラブで、靴のフリクションを最大限利用してペタペタと、ほとんど手を使わずに強引に何も考えず登りきる。

100828小川山ガマルートP2

ガマルート2ピッチ目。右、左、真ん中とすべのルートに人が取り付いている。そして、その3ルートが合流するテラスは大混雑。順番待ちをしているパーティーに聞いたら2時間待っていると…

幸いにして我々は30分ほど待った後、一番やさしいと思われる左のルートから取り付く。でもルートがよく分からない。目指した枯れ木のテラスに行けないので、テラスの真横でトラバースしてテラスに立つ。急なスラブでホールドがなく、シュリンゲを残置ハーケンに掛けかえながらの、かなり強引なトラバースだった。フリーのルートのはずなのに…

100828小川山ガマルートP3枯れ木のテラスでピッチを切って、3ピッチ目。凹角を越える。ちょっと渋いなーと思ってホールドを探したら、クラックにキャメロットが…誰の?どうも取れなくなって残置したらしい。もったいない。


100828小川山ガマルートP5

天気が怪しくなってきたので、4ピッチ目はやさしいルートをサクッと登って5ピッチ目。このツルンとした岩はなんでしょう。取り付きの部分には靴が滑った跡がいっぱいついている…。

最初は見た目ほど難しくなく、手を伸ばすとバンドにちょうどいいホールドがあった。が、バンドに沿ったトラバースに手がない。滑らかな岩にペタペタと気休めに手を置くのみ。中間支点が下の方にあって、手持ち無沙汰のままバランスを保ちながらしゃがんでクイックドローを掛ける。おっかねな~。

100828小川山ガマルート終了点が見える

しわのよった饅頭のような岩に上がると、そこから続く岩尾根の先に終了点、スラブ上岩壁の頭が見えた。もうすぐ終わりだ。でも狭い頂上になんであんなに人がいるんだろう。その上、うろうろしているばかりで、なかなか下りようとしない。

100828小川山ガマルートP6

最後のピッチ、終了点直下の壁に出る。ガイドブックでは5ピッチ目だが、我々はなぜか6ピッチ目。ここで頂上は見えなくなるが、もう、すぐそこだ。

が、登っていったリードからなかなかコールがない。頂上では多くの人がセルフビレーをしてまったり休んでいたので、ビレーをとる支点がなかったそうだ。後がつまってるんだから、登ったらさっさと下りろ!

100828小川山スラブ上岩壁の頭狭い頂上に出た。岩の尖った尾根で、セルフビレイを取っていないと落ちそうだ。周囲を眺めるとあっちにもこっちにも同じような岩の尾根がある。
空には灰色のモコモコした雲がわき、どこかで雷が鳴っている。さっさと下りよう。


100828小川山スラブ上岩壁の頭から懸垂下降

50mのザイルをつないで懸垂下降をセットする。ほぼ垂直な壁を真っ直ぐ降りてゆく。岩角から空中に体を躍らせる瞬間は、なんどやっても怖いな。きっと人間の本能に反する行為だからだな。

100828小川山懸垂下降を見る30mくらい下りたところがテラスになっていて、そこから下がよく見えない。トップが「ザイルが足りるかどうかわからない!」と下から大声で叫ぶ。上で待つ面々は大声で応える。「とりあえず行け!」鬼…
下りてみると2mくらい残して、ザイルはぎりぎり足りていた。


100828金峰山荘2懸垂下降の終了点から15分ほどでキャンプ場に戻ってきた。まずは金峰山荘に向かう。お目当てはもちろんビール。
ビールで喉を潤した後、近くのスパー(ナナーズ川上店)で買ってきた、新鮮なご当地野菜を料理する。「野菜王国川上」と言うだけあって、信じられないほど安いレタスとトウモロコシが、信じられないほどおいしかった。持ち寄った酒もうまくて、夜更けまで宴会は続く…


次回に続く)

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