パイネトレッキング~チリの旅(10)
11/17 プエルト・ナタレス~パイネ国立公園・プデート~パイネ・グランデ~ロス・クエルノス
(前回の続き)
6時に起きて、朝食にオートミールをガボガボと胃に流し込む。オートミールは好きではないが、野菜を食べる機会があまりないので、食物繊維だと思って我慢して食べる。
天気はまずまず。天気予報は今日だけは良い。明日は雨らしいが…。
昨日到着したバスターミナルから、パイネ国立公園行のバスが出る。
なぜか時間より早い7時20分に出発。南米の時間感覚がよくわからん。単に適当というだけかもしれん。
とにかく、パイネトレッキングに出発!
大型バスで一本道をひた走る。最初は牧草地しか見えないが、やがて、その向こうに白銀のアンデスの山々が見えてくる。
テンションがあがるぜ!
静かに水をたたえたアルマガ湖、その向こうにパイネのシンボル、トレス・デル・パイネ(真ん中の3つの岩峰)。
あ~、戻ってきた。
涙をのんでパイネを後にした7年前(雲間のラス・トレス・デ・パイネ)、またここに戻ってこれるとは思いもしなかった。
明日は、あのトレス・デル・パイネの根元に行くのだ。
アマルガ湖の付け根、ラス・トレスへの分岐のところに公園管理局がある。ここで一旦バスを下り、国立公園の入園の申請書を記入して入園料を払う。
今日は天気も良く、風も穏やかで、暑くも寒くもない。絶好のトレッキング日和。
再びバスに乗り込み、渡し船の乗り場のあるプデートに向かう。進行方向右側の席に座るように。バスが進むにしたがって、パイネの山々を様々な角度から眺めることができる。
手前のなだらかな丘には、花々が咲き、時折、リャマが突っ立ってこちらを眺めている。
プデートに到着。
船のチケット売り場がどこだかわからない。とりあえず桟橋に並ぶ。
大きなザックを背負った、世界各国からやってきたトレッカーの長い行列。この小さな船に全員乗れるのだろうか。
なんとか全員乗れた。
そして、荷物は御覧の通り船の前面に押し込まれた。私のパンケーキやリンゴは大丈夫だろうか…
いっぱいになった船は、出航時間前に出発…
ちなみに、船の時刻表、その他もろもろの情報はここに。
http://www.torres-del-paine.org/catamaran.html
チケットは、船の中で買う。
11時40分、パイネグランデに到着。
ここから先は未知の世界。
今日は、ロス・クエルノスのサイト場まで行く。地図では4時間半となっているが、そんなにはかかるまい。
本当は、反対方向のグレイに行って、グレイ氷河を見たかったが、サイト場を確保できなかったので仕方ない。またいつか来た時に…
荷物を整理し、昼食代わりに、スーパーで買ったクリスマスケーキという名のパンケーキ?、いやパウンドケーキかな?、をかじり、ロス・クエルノスへ向けて出発。
トレッキングルートに入るところに小さな小屋があり、中にいた人にスペイン語で話しかけられる。国立公園のレンジャーのようだ。
「今日はどこまで?」
「ロス・クエルノスまで。」
「それじゃあ、フランセス谷に行くには時間が足りないね、○×△、××○…」
「ごめんなさい、スペイン語話せないんだ。」
相手は、えっ?というような顔をする。
南米は3回目なので、パターン化されたスペイン語会話ならできるが、ちょっと外れるとほとんどわからない。
英語でもう一度話してもらう。
「イタリアーノから、フランセス谷に少し入ったところに、フランセス氷河のビューポイントがあるからそこまで行くといいよ。」
「そっか~、ありがと~」
忠告をありがたく頂いて、出発。
ルートはおおよそ湖に沿っている。
湖に突き出た展望台からスコッツバーグ湖を見渡す。なんという解放感、サイコー。
およよ、風が出てきた。
ひらけた場所ではよろけるほどの冷たい風が吹く。逆に風が当たらない場所は、陽射しが暑い。
道は整備され、道標も程よくついている。迷うことはない。
名も知らぬ花。
斜面が真っ赤に見えるほどたくさん咲いている。
名も知らぬ実。
食べられそうに見えるがやめておく。
南半球の植物は日本と全く違っていて、名も知らぬものばかり。
あの山々の氷河から流れ出る水は、冷たく澄んでいる。
山も、水も、空も、森も、空気もすべてがきれいだ。来てよかった。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…