プエルト・モンに上陸、テングロ島へ~チリの旅(22)
11/24 プエルト・モン(テングロ島)~サンティアゴ
静かな海、心地よいそよ風、晴れ渡る空。今日も穏やかな天気だ。
デッキの陽射しは暖かく、もうダウンジャケットを着る必要はない。
左手にずっとチロエ島が見えている。南米で5番目に大きな島だ。
チロエ島は、チリ本土から隔絶しているため、独特の文化が見られ、木造の教会群は世界遺産に登録されている。
とても興味深いが、残念ながら今回は立ち寄る時間がない。
午前8時にプエルト・モンに到着する予定だが、全くその気配がない。
どれくらい遅れているのかな?昼ご飯はどうなるのかな?
正午に昼食のアナウンス。
遅れることは想定済みなのね。
ロビーで本を読んだり、ウトウトしたり…と、気づけば水平線にぼんやりとプエルト・モンの街が見えてきた。
接岸に向けて、にわかに船が活気づく。
乗客はデッキに出て接岸の様子を眺めている。
港は町の中心から西にかなり離れたところにある。
港に浮くブイの上でアザラシが気持ちよさそうに日向ぼっこをしている。この後、彼らを悲劇が襲う。
フェリーの周りにタグボートが集まり、いよいよ接岸開始。
ああ、快適なブイから追い立てられるアザラシ。
でも、別に意地悪でやっているわけではなく、ブイにロープを巻きたいだけ。
アザラシは次々と追い立てられる。しかし、アザラシも心得たもので、タグボートが行ってしまうと、またブイに乗る。
2時半、6時間半遅れでプエルト・モンに上陸。4泊4日のフェリーの旅も終わった。
フェリーを下りたところで、待っていたバスに乗せられる。キラキラ光る青い海と緑に覆われた岬、交互に現われる漁港とヨットハーバーを眺めながら、15分、バスターミナルで下ろされ解散。
たくさん話をしたスウェーデン人とメアドを交換して別れを告げる。
長ーいターミナルでチケットの窓口を探し、サンティアゴまでの夜行バスのチケットのリコンファームする。
すべきことはした。さて、これから何をしよう?フェリーが6時間半遅れたので、あまり時間はない。
アンヘルモの市場のシーフードははずせない。市場に行く途中にテングロ島という島があるらしい。とりあえずそこに行こう。
バスターミナルの荷物預かりにザックを預けて歩き出す。
海岸に沿って歩く。
暑い。強烈な陽射しも痛い。数日前には吹雪に打たれていた身にはこたえる暑さだ。
さらに不幸なことに、日焼け止めをザックと一緒に預けてしまった。
陽射しが痛いので、30度以上はあるであろう中、フリースを着て、頭からゴアアマをかぶって歩く。完全に怪しい人だ。
海に沿って街が広がっている。レロンカビ湾とその向こうの街、緑の丘、その向こうには雪をかぶった山々が。ちょっと富山っぽい。
おお、あの巨大な十字架が立っているのがテングロ島だな。あの心もとない渡し船で行くのだな。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…