7/19 鹿児島港~屋久島宮之浦~平内
(前回の続き)
屋久島へのフェリーが出港する、鹿児島港南埠頭までは交通機関がない。歩いて行こうと思っていたが、買い出した荷物が重いし、食べすぎ飲みすぎで本調子じゃないので、面倒になってホテルの前からタクシーに乗ってしまった。
ところがタクシーは、ずっと手前の高速船乗り場で私を置いて行ってしまった。えっちらおっちらとフェリー目指して歩いてゆく。
なんとか手に入れることができた、フェリーの乗船予約券を乗船券に引き換え、船に乗る。大きなトレーラーもフェリーに積み込まれる。屋久島は日食の日に3000人の観光客を迎えるので、島内の物資が不足するんじゃないかと心配していたが、トレーラーが島に行くなら大丈夫そうだ。
汽笛を鳴らして出港。鹿児島を後にし屋久島へ4時間の船旅だ。生暖かい強い南風が吹き、ちぎれ雲が空を流れてゆく。
日本100名山、開門岳。その形から薩摩富士とも呼ばれる。湿った南風を受けて、開門岳には雲が湧いているが、だんだん天気は良くなっているようだ。
暑いのでほとんどクーラーの効いた船内で過ごす。船のロビーはこんな感じ。ここもあまり混んでいなくて、まだゆとりがある。
周りを見渡せば、ごついデジイチを持った人が大勢いる。当然ながらみんな日食ねらいだ。
入港30分前のアナウンスを聞いて、甲板に出る。目の前には屋久島、そして宮之浦岳を初めとする山々が広がる。
青い夏空に海も澄んで青い。フェリーは白い波を立てながら宮之浦港に入港する。
入港したフェリーは埠頭に横付けするために、ゆっくりと横に動く。そのときかき立てられた泡と青い海が不思議なグラデーションを作りだす。
上陸!やっぱり暑い!おまけにクーラーの効いた船室で、椅子に座ったまま変な格好で寝ていたので首が痛い。
出迎えの人々が手を振っている。孫との再会を喜ぶおじいちゃんがいる。私はバスで宿に向かう。
フェリー乗り場のすぐそばにバス停がある。早く涼しいバスに乗りたい。
バスは混んでいるかと思ったが、やっぱり空いていた。入島のピークは今日ではないようだ。
車窓からモッチョム岳を見る。
モッチョム岳は主稜線から外れているが、登山道がある。なぜこんな山に登山道があるのかわからなかったが、山の姿を見て納得。ミズガキ山のような岩峰でいかにも登高欲をかきたてられる。
平内にある今夜の宿に到着。とは言っても宿に泊まらずに、ここの駐車場の片隅にテントを張らせてもらう。
宿のすぐ近くには、「平内海中温泉」がある。行ってみたら、本当に海中だった。今は潮が満ちているので温泉は水面下で入れない。それどころか高波にさらわれそうだ。
近くに「湯泊温泉」があるのでそちらに行ってみる。途中の景色が屋久島だ。木々が屋久島だ。これはガジュマルだろうか。亜熱帯の雰囲気満点。
湯泊温泉も海のそばだが、海に没することなくいつでも入れる…。はずが、狭い湯船がおじさんの団体でいっぱいだったので、出直すことにした。
ちなみに、この温泉は脱衣所もない完全露天風呂だが、いちおう男風呂と女風呂が分かれている。湯船の真ん中に仕切りがあって手前が男風呂だ。ただ、かなり低い仕切りなので、立ったらお互い丸見え。
今夜の夕食は豪華だ。伊勢海老の刺身なんてすごい久しぶりだ。
でも豪華な夕食は今日限り。食材が手配できないので、明日からは普通の定食だそうだ。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…