北極圏の街で絶体絶命~スカンジナビア北極圏の旅(5)

12/30 アビスコツーリストステーション~ナルヴィーク~スヴォルヴァー

前回の続き)

朝食はホステルのビュッフェ。ここも予想以上に充実。食費がかかるし、またアクシデントで食事ができないこともありうるので、腹いっぱいに食べる。

吹雪で列車が動くか心配だったが、大丈夫のようだ。
残念ながら熱は下がっていないようだ。立っていると頭がくらくらする。しっかり防寒具を来て、チェックアウトをして外に出る。

20241227 スカンジナビア・アビスコツーリストステーションの朝

外は台風のような強烈な風。道路は凍結し、ツルツル。もたもたしていると風に押されて滑ってしまう。
顔も手も足も冷たく痛い。

20241227 スカンジナビア・アビスコツーリストステーション駅

宿から5分くらいで駅。ここから国境を越え、終点のノルウェーのナルヴィーク(Narvik)へ行く。
相変わらず風が強い。小さな駅舎に逃げ込む。

20241227 スカンジナビア、アビスコツーリストステーション駅の電光掲示板

風がないだけで駅舎の中は天国。
今日の列車が表示されている。そう、上り下りあわせて1日4本しかない。

列車は表示より2分早く到着した。編成が短く、予約した座席の車両がないので、適当に乗って座る。
そして、列車は2分早く出発。いいのか?

車内は暖かい。窓を見るが、外は吹雪で真っ白、窓ガラスにも打ちつける雪がくっついている。

20241227 スカンジナビア、ナルヴィークは近い

ずっと坂を上っていた列車が下り始めた。そして窓の外にフィヨルドの海と大きな橋が見えた。
ナルヴィークは近い。

20241227 スカンジナビア・ナルヴィーク駅に到着

ほぼ定時にナルヴィーク駅に到着。
ナルヴィークは、スウェーデンから国境を越えたノルウェーの北極圏にある都市。
今の時期は、太陽が地平線から昇ることはなく、正午でも夕方のように暗い。

20241227 スカンジナビア・ナルヴィーク駅から街へ

駅からバス停のある市街地中心部に向かう。
市街地まで歩いて5,6分だが、湿った雪が重たく、スーツケースの車輪が言うことを聞かない。

市街地のショッピングセンターに入ってひと休み。明るくて暖かい。
熱が下がっていないどころか、だるくて立っているのもしんどい。早くバスに乗りたい。

ショッピングセンターの入り口に、次の目的地、ロフォーテン諸島のスヴォルヴァー(Svolvær)へ行くバスの乗り場がある。
スマホで時間を確認。

ん!?

ない!欠便になってる!!!
天候と路面状況によりスヴォルヴァー行きは運休。

ナルヴィークからスヴォルヴァーへは、221km、バスで3時間30分。バスなしでどうしたらいいのか?
連れは観光案内所にスヴォルヴァーへ行く手段を聞きに行く。
気分が悪くて歩けない私は、ショッピングセンターのベンチに座って、スマホで代替手段を探す。

ナルヴィークからスヴォルヴァーへ直行するのは、運休になったバスしかない。
バスとフェリーを使っていくルートが2、3あるが、フェリー乗り場周辺には宿泊施設はほとんどなく、フェリーに乗り遅れたり、欠航したりすればそこで詰んでしまう。この雪の中で野宿は不可能。
スヴォルヴァーでは2泊する予定なので、今日はダメでも明日までにいければリカバリーできるが、明日はバスがない。
ロフォーテン諸島をスキップしてトロムソに行くか...でも旅の目的の一つがなくなってしまうし、トロムソのホテルがやたら高い。
極北の街で絶体絶命。

連れが観光案内所から戻ってきた。
観光案内所のスタッフと相談して、タクシーしかないとの結論となったそうだ。
ノルウェーで200kmタクシーに乗ったら、一体いくらかかるのか...でもそれしかないなら仕方ない。観光案内所でタクシーを予約してもらう。
スタッフはとても親切。ありがとう!

20241227 スカンジナビア・ナルヴィークでタクシーを待つ

指示された場所でタクシーを待つ。雪が激しく降る。まだ2時なのに夜のように暗い。

迎えに来たタクシーに乗り込む。ああ、よかった。今回の旅はこんなのばかりだ。
昼食を食べていないので、途中のガソリンスタンド(充電スタンド)に寄ってもらう。
タクシーから下りようとしたが、ドアのハンドルがなく、ドアの開け方がわからない。言われるがままにボタンをポチっと押すと、ドアがパカッと開いた。びっくり。
ガソリンスタンドの売店で、チョコバーを買って腹に入れる。とりあえず飢えを回避。

ドライバーは、ラジオの番組をいろいろ探して、日本語交じりの放送を流してくれた。沖縄民謡の番組だった。
フィヨルドの海沿いの曲がりくねった道をタクシーは走る。黒い影のような対岸にぽつりぽつりと灯りが見える。こんなさみしいところにも人が住んでいる。
時々、凍結した路面にスリップする。前を走っているトレーラーもスリップしている。
途中で、充電スタンドで充電。こちらのタクシーはすべてEVだ。

17時に無事にスヴォルヴァーのホテルに到着。ああ、助かった。
タクシー代は...もちろん人生で最も高いタクシー代になった。
すぐにホテルにチェックイン。

20241227 スカンジナビア・スヴォルヴァーのトーンホテル

ホテルの高級感がすごい。自分が普段泊まる宿とは別世界。
もともと同じスヴォルヴァーにある、スカンディック・スヴォルヴァーという、この辺りではお手ごろなホテルを予約していた。ところが、しばらくしてホテルから改装工事のため閉鎖するとのことで、料金そのままでこちらのトーン・ホテル・ロフォーテン(Thon Hotel Lofoten)に振り替えられた。ラッキーだったかも。

とても疲れた。気分も悪い。
熱いシャワーを浴びて、日本から持参したインスタントの蕎麦を食べて、ふかふかのベットで眠りにつく。

(次回に続く)

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