紫金山・アトラス彗星を見るためアルプスに登る~蝶ヶ岳(1)
10/13 上高地バスターミナル~徳澤園~蝶ヶ岳
紫金山・アトラス彗星が明るくなりそうだ。久しぶりに尾を引いた彗星の姿を肉眼で見えるかもしれない。
日没直後の西の低空に見えるとのことだ。これはぜひ西の空が暗く、空気の澄んだところ、できればアルプスの峰から見てみたい。
知人が双六岳に登るというので検討したが、双六小屋のキャンプ場からは双六岳が邪魔で見えない感じだ。
燕岳はどうだろう?混んでいそうだな~。
じゃあ、上高地から蝶ヶ岳に登るか。お手ごろだし、ちょうど穂高岳の上に見えるかもしれない。
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お手軽な毎日アルペン号で5時20分上高地到着。
まだ日の出前であたりは真っ暗。照明に照らされたバスターミナルでたくさんの人が登山の準備をしている。100人、いや200人はいはいるだろうか。
たちまち手がかじかんで、慌てて手袋を出し、ウインドブレーカー代わりのゴア雨を羽織る。ウールのフリースを着ているが、それでも寒い。
準備をしてる間に太陽が昇り、明るくなって歩き出す。
おわ、こんな時間にもう河童橋には多くの人。 サンドイッチを頬張りながら遊歩道を歩く。
小梨平のキャンプ場には数えきれないほどのテントが張られている。さすが連休。速足で通り過ぎる。
遊歩道をひたすら歩く。
荷物が重い。今日は、彗星の写真を撮るために、カメラだけでなく三脚や双眼鏡も背負っている。荷物が重いので、靴はトレランシューズをやめて、軽登山靴にしたので足も重い。
朝日の射す明神岳が美しいので、少し休憩。
蝶ヶ岳が見えてきた。
ひたすら早歩きで、ハイカーを次々に抜きつつ徳沢に到着。
徳沢園のテント場もテントでいっぱい。そしてトイレが大行列で長く待つ。
蝶ヶ岳ヒュッテは水が有料なので、ここで水を2リットル汲んでおく。
徳沢園の右手にある長塀尾根の登山口。
長塀尾根は出だし樹林帯の急登。そしてひたすら樹林帯の急登。だんだん暑くなって、手袋もゴア雨も脱ぐ。
なんだったけかな、これ。食べられるけど、まずいやつじゃなかったかな。
ひたすら樹林帯。 景色もない。ただ木の間からチラチラと、だんだん明るくなっていく明神岳が見える。
ぼちぼち前の方からすれ違ってくる人とすれ違う。2000mくらいで一瞬長い急な登りを登った後、ダラダラとした緩い登りになる。
ちょっとおいしそう。
登っていくと、湿原があったり、二重稜線になったり変化がでてくる。
足元は砕石なので歩きやすい。ただ、久しぶりにくるぶしまであるミッドカット靴を履いたせいか、 左のくるぶしが痛くなってきた。
長塀山の山頂で長く休む
おにぎりタイム。唐揚げおにぎりが食べ応えあっていい。 もうここからはあと1時間ぐらい。
天気は快晴。突き抜けるような空に紅葉。
木々が低くなって、直射日光が当たるようになる。帽子かぶってないし 日焼け止めをしてないけど大丈夫かな。
ほぼ平坦な道を蝶ヶ岳へ近づいていく。 そして 突然 樹林が終わりハイマツ帯になる。
振り返れば大きな穂高連峰と槍ヶ岳。前穂と奥穂にちょっと雲がかかってる。
正面には蝶の稜線が見える。ゴマを撒いたようにたくさんの人がいる。
痛む左足のくるぶしをかばいながら歩き、なんとか蝶ヶ岳ヒュッテに到着。
まだ正午時前だというのに もうテントが3,40張り張られている。慌てて場所を取ってテントを張り、受付をする。
テントに入って、受付ついでに買ってきたビールを飲みながら、棒ラーメンの昼食。
テントの中にいる間にだんだん曇ってきて、景色が見えなくなってしまった。陽がかげると急に気温が下がり、震えるほど寒くなる。シュラフに潜り込んでウトウトする。
気がつけば4時。晩御飯の準備をはじめる。テントから頭を出して空を見上げる。一面雲に追われて何も見えない。
あきらめかけていたが、夕暮れが近づくにつれて雲が切れてきた。
夕食を済ませて、蝶ヶ岳の山頂に登る。
晴れてきた。常念岳もいい感じ。
そういえば、蝶ヶ岳に登ったのはずいぶん久しぶりだな。前回登ったのは11月に常念岳から蝶ヶ岳を縦走したときなので、もう15年以上前だ。
穂高の上には赤く染まった雲が。消えろ~!
6時になるころには、薄明は残っているが太陽は完全に沈んでいる。
茜色の西の空を眺める。金星が明るく光っている。だいたい彗星はこの金星と同じくらいの高さで、さらに北の方にあるはずだ。目を凝らしてみるが何も見えない。ただ茜色の空があるだけ。
双眼鏡を使って探す。ただやっぱり何も見えない。探しながら待っていると空はだんだん暗くなってくる。
もう見えないのかと思った。
彗星見てるんですかと話しかけてきた人がいた。
「探してるんですけど見えないですね、残念ですね~。思ったより明るくならなかったんじゃないですかね~」
と言った瞬間、
前穂の上に淡い雲のようなものが見えた。双眼鏡で見てみると彗星だった。
空が暗くなるに従って彗星がはっきり見えてくる。肉眼でも尾を引いた彗星の姿がはっきり見える。双眼鏡を除くと、視界いっぱいに広がる雲のような光と、その中心に針の先のように鋭く光る核が見えた。
話しかけてきた人に双眼鏡を渡す。
不思議なことに、彗星ははっきり見えているのに、西の空を見ているのは4、5人。
彗星の頭がもうすぐ前穂に沈む、というところで寒くなってギブアップ。歯をガチガチ言わせながらテントに戻る。
テントに戻って、靴下を脱いで痛む左足のくるぶしを見る。外側くるぶしが紫色に腫れて触るとぶよぶよしている。内側のくるぶしもやや紫がかっていて、思ったより悪い。
荷物が重いのでミッドカットシューズを履いてきたが、それがどうもあだになったようだ。とりあえずバンドエイドをクッションとして貼って様子を見る。
6時半にシュラフに潜り込む。しかし、シュラフに入っても寒い。 どんどん寒くなる。
8時ごろ、寒くて寝ていられないので、起きてバーナーを焚いてウイスキーのお湯割りを作り、チビリチビリと飲む。
なんとなくホカホカしてシュラフまた潜り込んで寝る。 が、その後は4、50分ごとに寒くて目が覚める。12時ぐらいに目が覚めると、フライがバリバリに凍っていた。夏用シュラフは大失敗。
しかし、不思議なことに、それからだんだん寒さも薄らいできて、2時ぐらいにはあまり寒さを感じなくなった。
(次回に続く)
参考:
地図
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赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…