朝日軍道を北上、朝日連峰へ~葉山から大朝日岳(1)

8/6 白兎駅~葉山

下山予定の、道の駅白い森小国に車を止め歩き始める。日はすでに昇っている時間だが、濃い霧に覆われ日差しはない。一瞬、涼しくてよかったと思う。しかし、すぐに汗をかき始める。蒸し暑い。途中、コンビニで朝食を買う。

20230807 朝日連峰、小国駅

40分ほどで小国駅に到着。
ここから列車と言いたいところだが、米坂線は運休中。代行バスで今泉駅へ向かう。

20230807 朝日連峰、今泉駅

JRと山形鉄道が乗り入れる今泉駅。駅前には住宅がぽつぽつと建っているが、他には特になにもない。1日の乗客数が300人に及ばないということなので、さもあらん。コンビニで買った朝食を食べながら、列車を待つ。

20230807 朝日連峰、山形鉄道フラワー長井線

列車がホームにやってきた。山形鉄道フラワー長井線というだけあって、車両は花の絵で彩られている。
駅の寂しさとは対照的に、1両編成の車内は、高校生が席を埋め尽くしていた。

列車は田園風景の中、ときに線路に覆いかぶさる藪をかき分け進む。白兎駅で下車。
白兎駅は、田んぼの中に小さなプラットフォームがあるだけの駅。

20230807 朝日連峰、白兎駅駅前

白兎駅、駅前。
なんにもない...いや、田んぼがある、道がある。そして、その先にはこれから登る山がある。
この道を真っすぐ行けば、葉山登山口だ。

今回は、ここからほぼ朝日軍道を北上し大朝日岳に至り、そこで南に向きを変え、朝日連峰の縦走路を南下する予定。
朝日軍道とは、直江兼続によって開削された、置賜地方(山形県長井市)と庄内地方(山形県鶴岡市)を結んでいた、日本有数の山岳縦貫道である。

古の道に思いをはせつつ、長い道のりを大朝日岳を目指す。
朝日連峰の山々はアプローチが悪く、昨今の100名山ブームでは、朝日鉱泉から大朝日岳を往復するのがポピュラーなルートとなっている。しかし、広大な朝日連峰の山岳地帯の中で、大朝日岳のみ登っていい山だと言ったところで、カレーライスの肉だけ食べて、カレーライスはうまかったというようなもの。なんともさみしい。

白兎駅の駅前から歩き出す。
朝の霧はどこへやら、すっかり晴れ上がった。容赦なく日差しが照り付ける舗装道路を、正面の葉山に向かって歩く。
田んぼが終わると、林の中を行く。日陰は涼しい、と思いきやたちまちメジロとブヨの大群に襲われる。
刺されないように激しいダンスを踊りながら(?)、ザックから虫よけスプレーを取り出し、全身に吹きかける。ギャー、顔を1ヶ所刺された。
はあ、相変わらずブンブンと飛び回って様子をうかがっているが、刺されることはなくなった。

20230807 朝日連峰、白兎森林公園

白兎森林公園のキャンプ場。
それにしても暑い。

20230807 朝日連峰、葉山登山口

すぐに左側に登山口。鳥居をくぐって、森の中の湿って滑るトレールを登る。

20230807 朝日連峰、葉山への登り

明るい広葉樹林。秋なら気持ちの良い登り、今は緑の灼熱のジャングル。
単調な登りに顔から汗がしたたり落ちる。おまけに大きなアブが頭のまわりを周回していて、よけいに暑苦しい。

20230807 朝日連峰、葉山山荘

傾斜がフラットになると、すぐに今宵の宿、葉山山荘(無人)。左奥にあるのが葉山神社。
少し早いけれど、今日はここまで。

あまりの暑さに少し休憩。遠くから雷の音が聞こえる。
汗でぐっしょりと濡れた靴下や靴を並べて乾かす。そして、背負ってきた水をがぶ飲み。
アキアカネからオニヤンマまで、いろいろなトンボがたくさん飛んでいる。そのおかげか、ブヨやアブはいない。

1時間ほどダラダラして、行動開始。
まずは水をくむ。水は小屋の裏にもちょろちょろと流れていたが、冷たくてうまいという、鉾立の水へ行く。

20230807 朝日連峰、鉾立の水の標識

来た道を5分ちょっと戻ると、鉾立の水への標識がある。

20230807 朝日連峰、鉾立の水

水場の標識から、ほんの少し下る。洞窟のような穴の奥から水が湧いている。
水は、本当に冷たくてうまい!!水を満たした水筒が、すぐに結露してびちょびちょになるほどだ。おまけにおそらくこの穴から、冷たい風が吹き出している。涼しくて気持ちいい~。
あ~、ここから離れたくない。

20230807 朝日連峰、奥の院分岐

意を決し、暑い小屋に戻って、今度は縦走路をちょっと行ったところにある奥の院へ。

20230807 朝日連峰、奥の院

森の中からひょっこりと、開放感あふれる山頂に飛び出す。360度の展望。
深い森におおわれた山々、その向こうには、明後日歩く朝日連峰の稜線が見える。

小屋に戻って、夕食、ちょっと飲んで6時過ぎに就寝。明日は長い一日になる、早く寝よう。

次回に続く)

参考:
地図

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