第76回富士登山競争・山頂コース参戦
7/28 富士吉田市役所~馬返し~富士山五合目
富士登山競争・山頂コース。
富士吉田市役所前をスタートし、富士山頂に至る水平距離約21km、標高差約3000mの日本屈指の過酷かつ歴史あるレース。
キャッチコピーは、
「過酷に挑む価値がある」
一番過酷なのは標高差ではなくて、制限時間だ。
5合目の制限時間は、2時間15分、山頂ゴールの制限時間は4時間30分。普通の登山者が2,3日かかるルートを4時間半で走れというスピードレースなのだ。
山頂コースの出走権を得るには、5合目コースのレースを2時間20分でゴールしていなければならない。
昨年、5合目コースを走り、なんとか出走権を手に入れた(「第75回富士登山競争・五合目コース参戦」)。
今年は山頂に挑む。
富士登山競争は、毎年7月の最終金曜日に開催される。受け付けはその前日の木曜日。そこで、7/27(木)に午後休暇をとり、現地へ。富士吉田市民会館で受付を済ませる。
近くの居酒屋に入って、酒も飲まずに定食を食べていると、地元の方々から頑張れよ~、とエールをもらう。笑顔で頑張りますと応えるも、奥信濃100でのケガ(「初の100kmレース、2023奥信濃100参戦」)が治っておらず、トレーニングもほとんどしていないので内心かなり不安だ。
河口湖駅の近くに取った宿にチェックインし、明日の支度をして床に就く。
—
4時に起床。
富士登山競争に参戦するランナーのために、食堂にはパンの軽食が用意してあった。ありがたい。
前日にコンビニで買ったビーフシチューをおかずにパンを食べ、コーヒーを飲む。ビーフシチューが油っぽくて胃にもたれる。
身支度をして出発。青空に富士山が美しい。
河口湖駅から富士急で月江寺駅、そこから歩いて富士吉田市役所へ。緊張の面持ちのランナーが列をなす。
富士吉田市役所に到着。緊張感漂う雰囲気。
困ったことにすでに暑い。日陰を探して、そこで最後の支度。けがをした左足首をテーピングで固定する。もうあとは全力を尽くして走るのみ...ん?
う~、お腹が変だ。
慌ててトイレの列に並ぶ。xxx。今朝食べたものと飲んだものを全部出してしまった...。ビーフシチューがまずかったのか。
暑いときに下痢をすると熱中症のリスクが高くなる。トイレから出て水を飲めるだけ飲んだが、またトイレに行きたくなって、全部出す。
しかたない、エイドでこまめに補給しよう。
スタートラインに並ぶ。去年の予選通過がぎりぎりだったので、こんな後ろだよ。スタートが見えない。
足もケガしているし、下痢しているし、暑いし、こんな後ろだし、もう無心に頑張るしかない、と考えていると、スタート!
ひたすら無心で走る。
目の前にいた速そうなおにーさんについていく。暑さはきついが、もう足の痛みは感じない。
中の茶屋のエイドでたっぷり水を飲む。お腹は大丈夫そう。
しかし、ここで時計を見て目を疑う。去年のタイムより遅い。トレーニング不足がダイレクトにでているのだろう。
ずっとついていったおにーさんを抜いて、中の茶屋から気合を入れて走る。しかし、足が重い。馬返しのタイムも昨年よりちょっと遅い。かなりまずい。
ここから気合を入れて登りたいが、渋滞がひどい。
もう写真も撮らず、わき目もふらずひたすら登る。
ゴール直前、「頑張ったねー」という応援の声。タイムアウト。無情にも、コースが閉鎖されDNF(Did Not Finish)となった。
周りのランナーからは、「くそ!」とか、「どんだけ頑張ればいいんだ...」の声。自分自身、スピードはでなかったものの、まだ山頂まで歩いていくだけの体力は十分あるので、悔しい。本当に悔しい。
夢破れて、スバルライン五合目へ向かう失意の列。余力を持て余して、走っている人もいる。
いつものように観光客で賑わうスバルライン五合目。暗い表情のランナーが混じる。
予定よりもだいぶ早く富士山駅に戻り、ふじやま温泉へ。温泉で汗を流し、予定よりもだいぶ早く帰京。
来年のリベンジを誓う。
(富士登山競争、完)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…