トレラントレーニング鷹ノ巣山、マイナーピークを添えて~鷹ノ巣山から石尾根

12/9 倉戸口~鷹ノ巣山~将門馬場~六ツ石山~狩倉山~三ノ木戸山~奥多摩駅

定期的に山を走らないと体がなまる。ちょっと軽めのトレーニングに行きたいな。
ということで、奥多摩の鷹ノ巣山に行く。

6時少し前に家を出る。茜色に染まりつつある東の空には、鎌のように細い月と金星。
天気予報では今日は晴れて10月並みの気温になるとのこと、今も風もなく暖かだ。手袋もいらない。

新宿駅でホリデー快速奥多摩に乗る。出発時刻が近づくと、つぎつぎとハイカーや大きなザックを持った登山者が乗り込み、座席はすべて埋まった。

ホリデー快速奥多摩はダイヤ改正で、終着駅が奥多摩から青梅になった。そのため、青梅で奥多摩行きに乗り換えなければいけない。ホリデー快速奥多摩は10両編成、そして青梅発奥多摩行きは6両編成。
青梅駅でドアが開くなり、みんな向かいのホームの奥多摩行きの列車になだれ込むようにダッシュ。私はぎりぎり座ることができた。

今日は若い人は少なく、おじさんおばさんの団体が多いようだ。賑やかなおじさんおばさんを詰め込んで、すぐに発車。

奥多摩駅を出ると、すでにバス停には行列ができていた。停まっていた鴨沢行きのバスはほぼ満員で、後続の臨時バスをまつ行列が伸びていた。
どうせすぐ降りるので、ギュウギュウのバスに乗り込む。

奥多摩湖で、団体さんが下りて一気にバスはがらがら。座席も空いたが、私もすぐ倉戸口で降りる。
私だけを残して、バスは先へ。

20231209 奥多摩、小河内ダム

サンドイッチを食べながら登山口へ道路を登っていく。この榧ノ木尾根はなんども下ったことがあるが(「奥多摩駅から鷹ノ巣山」)、登るのは初めてだ。
振り返れば、ダム湖も空も青い。

20231209 奥多摩、温泉神社

すぐに暑くなり、温泉神社でウインドブレーカーを脱ぐ。熊鈴を装着。風が全くなく、帽子は夏用で十分。手袋はいらない。
しょっぱなの急斜面を登ると汗ばんできた。フリースを脱いで、上は長袖Tシャツのみ。

20231209 奥多摩、榧ノ木尾根

整備された登山道を登る。だが、落ち葉が多く滑る、潜る、靴に葉っぱが入る。歩きにくいが一定のペースで登っていく。
途中第一ハイカーを抜く。

20231209 奥多摩、倉戸山山頂

予定通り50分ほどで、倉戸山山頂。
ブナの木が立ち並ぶ緑濃き山頂のイメージがあったが、今はすっかり葉を落とし、空が見え、明るく開放感あふれる。ここは、早春の桜の時期や、秋の紅葉の時期もよい。

20231209 奥多摩、落ち葉のラッセル

落ち葉がさらに深くなり、足首まで潜る。先行者の踏み跡が、新雪の踏み跡のように残っている。
斜度が落ちたので、走りたいところだが、落ち葉ラッセルでは走れない。
鳥の鳴き声もなく、自分の熊鈴と落ち葉を踏む音がするのみ。

20231209 奥多摩、整備された榧ノ木尾根

この尾根は少々道が分かりにくいところがあったが、今ではポイントポイントにロープが張られ、分かりやすくなっている。
さらに、木々が葉を落として見通しが良くなっているので、先にある境界標もよく見え、迷うことはない。
だが、落ち葉がズルズルと滑り、踏ん張っていた足の変なところが疲れた。

20231209 奥多摩、榧ノ木尾根の木

奥多摩は雪深いわけでもないのに、ところどころに捻じれた木がある。

20231209 奥多摩、水根山分岐

ランナーも含め、3パーティーほど抜いて、水根山分岐。ここで石尾根と合流。
登山口から2時間かからなかった。落ち葉のラッセルをしたわりにはいいペース。

20231209 奥多摩、石尾根稜線の道

石尾根の稜線通しの道と合流。ハイカーの姿が増える。

20231209 奥多摩、鷹ノ巣山へ

見晴らしの良い尾根道を鷹ノ巣山へ。

20231209 奥多摩、鷹ノ巣山山頂

最後にザラザラの斜面を登れば、鷹ノ巣山山頂。

20231209 鷹ノ巣山から南の展望

鷹ノ巣山山頂は南の景色が開ける。大きな富士山、そして丹沢や笹尾根、小金沢連嶺と今まで私が走った山がぐるりと見える。

たくさんのハイカーが腰をおろして、山々を眺めながら静かな時間を過ごしている。
私もザックを置いて、おにぎりタイム。ゆっくり休憩。風はあるが寒くはない。

20231209 奥多摩、鷹ノ巣山から南アルプスの展望

白銀の白根三山、仙丈岳。そして白くない甲斐駒ヶ岳。

おにぎりを食べ終えるころ、おじさんおばさんの団体がやってきて、突然賑やかになる。
腰を上げて出発。まずは、水根山分岐まで来た道を戻る。

20231209 奥多摩、石尾根の捻じれた木

そう、ここにも捻じれた木。

今日は時間に余裕があるので、石尾根上の登山道からはずれたマイナーピークを打つ。

20231209 奥多摩、将門馬場入り口

まずは将門馬場。
このプレートが目印。縦走路からはずれて、左の踏み跡を行く。

20231209 奥多摩、将門馬場山頂

緩い上りを登っていくと、すぐに将門馬場の山頂。
明確なピークのない、樹林の中の広い山頂。

ここから縦走路へ踏み跡をたどって戻る。

20231209 奥多摩、将門馬場、登山道と合流

縦走路と合流。こちらには、将門馬場への目印がない。

20231209 奥多摩、六ツ石山山頂

六ツ石山はマイナーピークじゃないと思うけど、ついでに寄る。
鷹ノ巣山以上に賑やか。

20231209 奥多摩、狩倉山への分岐

次は狩倉山(不老山)。
縦走路がトラバースし始めるところに左の斜面を登っていく、ちょっと岩交じりの踏み跡がある。

20231209 奥多摩、狩倉山山頂

踏み跡に従って、稜線沿いに登っていくと、狩倉山の山頂。
防火帯で開けていて、正面に御前山が見える。ガスに覆われ霧雨が降る真夜中の御前山の山頂で、ジェルを食べて気合を入れた。先々月のハセツネを思い出した。

急な斜面を駆け下りて、縦走路に合流。

20231209 奥多摩、三ノ木戸分岐

最後は三ノ木戸山。
三ノ木戸山分岐の先に、本当の三ノ木戸山への分岐がある。縦走路は左、三ノ木戸山へは直進。

20231209 奥多摩、三ノ木戸山山頂

山頂付近は演習林になっている。
ザックを置いて、明るい森の中で、日向ぼっこしながら再びおにぎりタイム。

20231209 奥多摩、三ノ木戸山から縦走路に合流

山頂の北側の林道をたどり、縦走路に復帰。

20231209 奥多摩、石尾根の最終部

えぐれた登山道に落ち葉が足首以上に吹き溜まり、とても走ることができない。
あきらめて早歩き。それでも次々とハイカーを追い抜く。

ぽかぽか陽気であまりにも快適なので、ちょっとボケっとしていた。
右足で落ち葉を踏んだ、と思ったが、そこに地面がなかった。段差が落ち葉で隠れていた。
前につんのめり地面につま先がついたものの、勢い余って右足の甲で地面に着地。その瞬間、「ブチッ」と音がした。

左足ケンケンで転倒を回避するも、右足に激痛。靴下の上から触ってみるが、痛すぎて感覚がない。
仕方がないので、腰を下ろして、靴を脱ぎ、靴下を脱ぐ。
少し腫れてきたが、あまりひどい様子ではない。しかし、音がしたし、ちょっとでも足首を動かすと激痛が走る。
下山しなければならないので、テーピングでがちがちに固定し、痛みが軽くなるまでしばらく休憩。

テーピングで固定したおかげで、ロボット歩きにはなるが、痛みをこらえてどうにか歩ける。というか、意外と歩ける。テーピング無敵!
ギクシャク、ギクシャクと数パーティーを抜いて、登山口に出て一安心。

20231209 奥多摩、羽黒三田神社

羽黒三田神社の裏へショートカットして、下山。

20231209 奥多摩、麻場の湯

青梅街道にでてすぐのところにある、麻場の湯。日帰り湯は15時まで。ぎりぎりセーフ。
風呂場で足をチェック。奥信濃100のときほど腫れていない(「初の100kmレース、2023奥信濃100参戦」)。しかし、踝の奥、右側に激痛、左側のわきも痛い。
右足の足先をお湯から出して、温泉につかる。

20231209 奥多摩、ビアバテレ

奥多摩駅すぐそばの、VETEREで痛み止めにクラフトビール。ザクロの酸味がきいていてフルーティーでうまい。
牛肉のトマト煮込みをはさんだホットドックもうまい。

足を引きずりながら帰途につく。

‐‐‐

この後、驚愕の事実が判明。
翌々日になっても痛みが治まらないので、靱帯を切ったかと思って、かかりつけの整形外科に行く。
腫れがひどくないので、大したことはなさそうとのこと。念のため腫れている右足の踝のあたりのエコーをとった。

先生曰く、「ん~ん?ないな~?」

何が?

「踝の下の靱帯」

!!!

おそらく何度も捻挫をしたせいで、靱帯がボロボロになって、周囲の組織に癒着したり、溶けて吸収されたりして、靱帯が形を保っていないそうだ。
靱帯が切れたのではなく、そもそもなかった...

(鷹ノ巣山、完)

参考:
地図

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