デリー行き、ヒマラヤ航路~インド、ラージャスターン州の旅(1)

12/28 羽田~デリー

ダウンを着て、その上にウィンドブレーカーを羽織っている。年越しはインドのラージャスターンなので、ダウンなんかよけいな荷物になりそうだ。しかし、日本は寒い。
通勤時間帯に重なり、バスや列車は混んでいる。

20231228 インドの旅、羽田出国手続き

平日の羽田第三ターミナルは空いていた。
事前にオンラインチェックイン済みで、預け荷物もないため15分くらいで出国手続き終了。

20231228 インドの旅、羽田のカフェ

思ったより早く手続きが済んでしまったため、カフェで時間をつぶす。
11:45出発のデリー行き、日本航空0039便を待つ。

搭乗のロビーはおそらく半分くらいインド人。
搭乗アナウンスがあっても、みんなのんびりゲートに並ぶ。これが東アジア行きなら、みんな我先に並ぶだろう。

20231228 インドの旅、航空機

これに乗っていく。ぜんぜんドリームじゃない、私の嫌いなB787ドリームライナー。

今までの経験からドリームライナーは座席が狭くて乗り心地が悪い。足がつかえるリクライニングも最悪。
しかし、さすが日本航空、座席が2-4-2の8アブレスト。前後の間隔も今まで乗ったドリームライナーの中で一番広い。ゆったり座れてとても快適。良いほうに裏切られた。

20231228 インドの旅、東京湾上空

飛行機はインドと反対方向に飛び立つ。
東京湾アクアラインがすぐそこに見える。

20231228 インドの旅、南アルプス上空

西に向きを変え、左手に富士山を見て進めば、やがて雪を頂いた南アルプスの上空。伊那谷をはさんで中央アルプス、その奥には北アルプスも見えている。

20231228 インドの旅、あられとワイン

飲み物とあられが配られる。なぜか昔からあられだよね。個人的には饅頭が食べたい。ピーナッツだけでもいい。

20231228 インド・ラージャスターン、広島上空

広島上空。日本全国、晴れ。
ちょっと小豆島の形にも似た小さな島は、似島。左手奥は宮島で有名な、厳島。

20231228 インド・ラージャスターン、機内食ドライカレー

昼食は、ドライカレー。それと赤ワイン。

20231228 インド・ラージャスターン、上海上空

日本を離れ、再び陸地が見えると上海上空。泥の大河が流れる。

この後、窓が暗くなる。B787は、液晶で窓の光の透過率を変える電気シェードが使われている。基本的には自分で明るさを変えることができるが、夜などは勝手に暗くされて自分でコントロールできなくなる。

20231228 インド・ラージャスターン、中国上空

薄暗い窓から外を眺める。むう、ここはどこだ。中国の上空であることは間違いないが。
よくわからないので、外を見るのはやめて、映画バービーを見る。皮肉ったっぷりのフェミニスト映画。意図はわかるが、ストーリーが安っぽい。

20231228 インド・ラージャスターン、ミャンマー上空

縦にどこまでも伸びる皺のような山脈。おお、地図で見るのと同じだ。ちょっと感動。
インドとミャンマーの国境地帯に延びる褶曲山脈、アラカン山脈。インド亜大陸がユーラシア大陸にめり込んだときに、その東側に寄った大地の皺がこのアラカン山脈だ。

ミャンマーからインドに入り、窓から空と地球の境目を凝視する...
見えているのは、遠くに見える小さく白い雲。しかし、その雲が一定の形を成しているように見える...

20231228 インド・ラージャスターン、カンチェンジュンガ

あ、やっぱり見えた。ヒマラヤ8000mの最東端、カンチェンジュンガだ!
空路からヒマラヤまでは数百km、ネパールヒマラヤ8000m峰がすべて見れるかもしれないと思っていた。右側の窓側の座席を予約したのもこのためだ。

20231228 インド・ラージャスターン、行きの機内食その2

窓の外を凝視しながら、軽食。

20231228 インド・ラージャスターン、エベレスト

飛行機が西に進むにつれて、ゆっくりと、そして次々と白銀の山が現れる。
エベレストには雲がかかっているようで、ピークがはっきりしない。ローツェはエベレストと混然一体になっていてよくわからない。
イムジャッエに登った時の壁のようなローツェを思い出す。

20231228 インド・ラージャスターン、ヒマラヤを映すモニター

8000m峰を一つも見逃すまいと、地図を見ながら必死に同定する。

20231228 インド・ラージャスターン、マナスル

ヤラピークに登りに行ったときに見て、ヒマラヤの大きさを初めて実感したガネッシュヒマール。その先には、日本人が初登頂したマナスル。
カンチェンジュンガを確認してから30分くらいたったが、まだまだヒマラヤ山脈は続く。

20231228 インド・ラージャスターン、アンナプルナ

アンナプルナ三兄弟、そしてピラミダルな山容で一目でそれとわかるダウラギリⅠ。

1時間ほどでネパールヒマラヤの8000m峰の遊覧飛行は終わった。
できることなら、あの峰々のうちの一つはに登ってから死にたいものだ。

20231228 インド・ラージャスターン、インドヒマラヤ

ネパールヒマラヤは終わったが、ヒマラヤ山脈はまだ西に続く。夕暮れの光にインドヒマラヤの盟主、ナンダ・デヴィがぼんやりと浮かんでいる。

予定より10分早く、ニューデリーのインディラ・ガンディー国際空港に到着。機体から出るとムワッとした空気に包まれる。
入国手続きのカウンターがならぶホールは人がぎっしり。e-visaの列に並び、写真を撮って指紋をとって、しかめっ面の入国審査官と言葉を交わすことなく、1時間ほどで入国。税関はすんなり通過。

連れが入国ロビーのショップでSIMを買おうとして、何か手間取っている。SIMを買うには顔写真が必要らしい。そんなのは初めてだ。やむを得ず、パスポートを紛失したときのために持っていた写真を渡す。無事に購入。しかし、アクティベイトに2時間かかるとのこと。どういうこと?
そして、そこでSIMは売り切れ。後ろに並んでいた人たちは追い払われていた。どんだけ売る気がないんだ。さすがインド。

私は、今回はドコモのahamoの海外ローミングを使う。

空港の外にでると肌寒い。Tシャツだけでは無理。インド寒し。

さて、今回の旅は、ラージャスターン州の著名な都市、ジョードプルとウダイプルを観光し、ランタンボール国立公園で虎を見るという、ラージャスターン州を巡る旅。
まずは夜行列車でジョードプルへ行く。チャーターしていた車で、直接始発駅、サーライ・ロヒーラ駅に向かう。

途中、大渋滞。パトカーが道をふさいでいる。
しかし、ドライバーは慌てる様子もなし。他の車のドライバーもエンジンをとめて車からでて、周りの人々とおしゃべりをしている。
待つこと20分、封鎖が解除され車が動き出す。なんだったんだ?

車はデリーの街中に入る。ちょうど帰宅の時間なのだろう、大勢のこい~人々が歩いてる。女性は少ない。
雑然とした巨大な街、排気ガスのにおい、スモッグで建物が霞む、止まぬクラクション。しかし、思ったほどカオスではない。25年前のカトマンズのほうがひどかった。

サーライ・ロヒーラ駅に近づくにしたがって、道が暗くなる。ここは夜歩きたくないな。
にわかに明るくなると、サーライ・ロヒーラ駅到着。
駅前で焚火をして、食事か何か作っている人がいる。さすがインド。

駅の周りは真っ暗だが、駅前だけは商店がならび人の賑わいがある。
バナナやビスケットを買って駅の待合室へ。体育館のような広々とした構内で、いろんな姿のいろんな人が歩いたり座ったり、いろんなことをして列車を待っている。
ちょっと街や人々との距離感がつかめず、写真を撮るのがはばかられる。治安もよくわからないので、あまりカメラも出したくない。
スマホの接続を確認。おお、ahamoちゃんとつながる、と思ったが、極めて不安定で切れたりつながったり。

20231228 インド・ラージャスターン、サラーイ・ロヒーラ駅ホーム

列車が入線しているのに気付いてホームへ。風が冷たい。インド寒い。
長い列車の車両を1台ずつ確認しながら、予約した車両を探す。向き合った2段ベッドが並ぶ車両。向かいのベットはヴァーラーナシー帰りの子連れの家族。あんな遠いところまで、子供と一緒に列車で行ったのか。

やがて、ガツン、ガツン、という連結器の音が聞こえてきてゆっくりと列車が動き出した。
疲れたからもう寝よう。

次回に続く)

参考:
ガイドブック

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