忠別岳からハイマツの海を抜けてヒサゴ沼へ~愛山渓温泉から大雪山、トムラウシ山(5)
8/2 黒岳石室~北海岳~白雲岳避難小屋~忠別岳~化雲岳~ヒサゴ沼避難小屋
(前回の続き)
忠別沼に下りる。開放感あふれる気持ちのいい場所。木道の脇では、初老のご夫婦らしき二人連れが腰を下ろして休んでいた。
私も木道に腰を下ろす。水面を涼やかな風が吹き抜ける。
少し休憩して出発。忠別岳の登りにかかる。
またハイマツが覆いかぶさる道。どんどん濃くなっていく。
先が見えないのが嫌だな~。
ハイマツの背が低くなり、ハイマツの海の向こうに忠別岳の山頂が姿を現わす。
山頂というより崖っぷち。
山頂が近づくと、どこから飛んできたか大きな岩がゴロゴロしている。
忠別岳は標高2,141m、大雪山主稜線の南に位置するピークだ。
開けた広い山頂を持つ山で、遠くから見るとかなり大きな山に見えるのだが、登ってみるとあっという間だった。大雪山の稜線はなだらかであまりに大きいので、遠くにある大きな山に見えても、実際の高低差はそれほどでもないの。
予定よりだいぶ早く着いたので、ゆっくり休む。
山頂では、関西から来たと思しき一団が大声で漫才をしていた。
山頂の西側は火口壁の崖だが、東側の斜面はなだらかで、広いお花畑が広がっている。ここにはシビナイコースの登山口へと下る道が通っている。
山頂を後にすると、また雲が出てきた。進行方向の谷間には忠別岳避難小屋が雲間に見え隠れしている。
再び覆いかぶさるハイマツをかきわけながら下る。
忠別避難小屋への分岐でハイマツが薄くなり、また快適な稜線散歩が戻ってくる。
と思いきや、すぐにまたハイマツのかぶさる登りが始まる。本当に熊が怖いからやめてほしい。
登り切った先は、五色岳、標高1,868mの山頂。
山頂はハイマツを切り開いた小さな広場のような場所だ。前に来たときはこんな感じだっただろうか、全然覚えていない。
五色岳から化雲岳へは、濃いガスの中、ハイマツを切り開いた道を右へ左へ。傾斜がほとんどないので、ずんずん進む。
こんなところで熊と出くわしたらたまらないな。
やがてハイマツの海を突然抜ける(ふうっ)。「神遊びの庭」と呼ばれる、化雲岳の手前に広がる湿原地帯に入った。
ここまで全く見ることのなかった蝶が現れた。
花はほとんど終わっているが蝶は多い。
木道のわきには獣の足跡。エゾシカかな?
化雲岳に向かって木道が延びる。
視界があるのでなんとなく安心するが、ここの木道の上を歩く、親子の熊の写真を見たことがある。
木道の上にはたくさんの蝶がとまっていて、私が近づくと一斉に飛び上がり、行ってしまうとまた木道に戻ってくる。
神遊びの庭には、蝶も遊ぶ。
永山岳もそうだったが、狭いエリアに無数の蝶が集まっている。
数パーティーとすれ違いながら進むと、化雲岳とヒサゴ沼分岐への道が分かれる場所に到着。ここは化雲岳へ寄り道する。
化雲岳が近づいてきた。山の形は忠別岳と同じ。
化雲岳山頂。標高1,954m、山頂に立つも、あいにくガスの中で展望はなし。
すぐにヒサゴ沼分岐を目指して下りる。
枯れ花畑の、広く緩やかな尾根を下りるとすぐにヒサゴ沼分岐。
分岐で左へ折れてヒサゴ沼への道に入る。
振り返ると、登ってきた化雲岳がガスの向こうに霞んでいた。
ここからの道は石がゴロゴロ、さらにドロドロ、壊れた木道もあってなかなか歩きにくい。
沼のほうからは絶えず雲が湧き上がってくる。
トレールに雪はないが、窪地には大きな雪渓がまだ残っていて、その周囲には花がぽつぽつと咲いていた。
ヒサゴ沼に沿ったトレールはちょうど整備工事の真っ最中。
避難小屋に到着すると、避難小屋の脇には工事の資材が積まれ、作業員用のプレハブまで建てられていた。
雨が降りそうな空模様だったので、テントを張らず避難小屋泊まりに決定。
ヒサゴ沼避難小屋は化雲岳とトムラウシ山の間、大きなカール地形の底に建つ避難小屋で、トムラウシ山越えを控えた縦走者にとって重要な拠点だ。
今日は、1階はツアー客でほぼ満室だったが、2階には誰もいなかったので、窓際に陣取ってのんびり過ごすことにした。
荷物を小屋に置いて、来た道を少し戻って雪渓の末端へ行き水を汲む。
雪解け水を汲みながら浄水フィルターで飲み水をつくる。雪解け水から作った冷たい水は、格別のうまさ。
ふと雪渓の上の方を見ると、キタキツネがうろうろしている。エキノコックスの媒介者だ。やっぱり浄水器は必須。
日中はあれほど暑かったのに、夕方になるとすっかり肌寒くなってきた。
小屋に戻り、やることもないので、小屋の前のゴーロに靴を脱いで座り込み、ウイスキーをちびちびやりながらピーナッツをつまむ。
沼の水面からは相変わらず雲が湧き続けていた。
飲み切ったところで夕食。天気予報を確認しようとラジオをつけてみたが、電波は入らず、諦めて眠る。
明日はいよいよトムラウシ山越え。傘マークの天気予報はどうなっただろうか。
(次回に続く)
参考:
地図
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赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…