広大な稜線、吹き抜ける風、念願の縦走路を行く~愛山渓温泉から大雪山、トムラウシ山(4)
8/2 黒岳石室~北海岳~白雲岳避難小屋~忠別岳~化雲岳~ヒサゴ沼避難小屋
(前回の続き)
昨晩は暑かった。シュラフカバーは出番なし。以前、化雲岳のサイト場で寝たときは薄手のシュラフで震え上がったが、今回はまるで別世界。
簡単に朝食を済ませ、テントを撤収するために外に出る。
見事な朝焼けだ。
外は少し肌寒く、ゴアの雨具を羽織ってテントを撤収する。
出発するころにはすっかり明るくなっていた。
北海岳方面へすすむ。今日の目的地はヒサゴ沼避難小屋。長い一日になりそうだ。
道端には白い小さな花が並んでいる。ジムカデだ。イワヒゲの花によく似ているが、よく見ると葉っぱが違う。
目を上げると、先行する登山者の姿が、はるか山の中腹に小さく見えた。
さすがにこの時期、大雪山は登山者が多い。今日はひとりじゃないかな。
黒岳石室からしばらくは下り基調。窪地には冷たい空気が溜まるのだろう、ここにはまだチングルマの花が残っていた。
とうとうと流れる、赤石川を渡る。
このあたりにも花が多かった。
北海岳に向かってじわじわと高度を上げていく。
振り返ると、黒岳と桂月岳の姿があった。出発した黒岳石室はあの2つの山に挟まれたあたりにある。
だんだんと雲が出てきて、山を隠し始めた。
北海岳の山頂は深い霧の中。風が強く、展望はまったくない。
広く緩やかな斜面を南へ下る。何もない何も見えない広大な稜線が続く。強い風の音と、自分がつけている熊鈴の音だけが響く。
以前ここを歩いたことがあるはずなのに、まったく記憶にない。こんなところだったかな?
白雲岳が近づくと青空が見えてきた。
雪ノ沢の源頭部は草原になっていて、まだ花が咲き残っている。
岩の向こうからひょっこり熊が出てきそう。少し緊張しながら足を進める。
さらに進むと花ノ沢。氷河が削ったのか、独特の地形が印象的だ。奥の尖った山は烏帽子岳。そのままやんけ、と言いたいくらい見たまんま。
白雲岳分岐に到着。
この先は、去年あたりから熊が頻繁に出没していて、たくさんの写真や動画に取られている。
分岐から白雲岳避難小屋を見下ろす。まずはあそこまで下る。
動くものがないか、目を皿のようにして小屋までのトレールを追う。ぱっと見、熊はいないようだが...
無事に白雲岳避難小屋のサイト場に到着。
キャンプ指定地には、熊対策のフードロッカーが置かれていた。
小屋からサイト場を見下ろす。
サイト場は、熊よけの電気柵にぐるりと囲われている。もうみんな出発したのか、テントは2張りだけ。
板垣新道を歩いてくる登山者の姿が小さく見えた。あちらは熊がうじゃうじゃいると聞いている。
さて、出発しますか。
進行方向には、広い稜線上にこれから進むルートがずっと先まで見渡せる。ただし忠別岳や化雲岳の山頂は、まだ雲の中に隠れたまま。
いずれにせよ、ここから先は未知のルート。学生時代にここで発熱してエスケープしてから、ずっと歩きたいと思っていた念願のルートだ。
すっかり晴れて暑い。日焼け止めを塗り直す。出発!
最初は低灌木のかぶさるトレールだが、すぐに広いざれた緩い下り斜面になる。快適に走る。
窪地にはまだ花が残る。
高根ヶ原分岐。広大な台地がどこまでも続いている。その先、これから登る忠別岳が雲の切れ間から姿を見せ始めた。遠いな~。
縦走路の東側は切れ落ちた断崖になっていて、覗き込むと大雪高原のいくつもの沼が見える。写真は高原沼。そこは熊の楽園。
沼をめぐるハイキングコースもあるが、熊が頻繁に現れるため閉鎖されていることも多いそうだ。
じっと目を凝らすが、熊らしきものは見えない。まあ、当たり前か。
振り返るとこんな感じ。
崖があって、斜面には雪が残り、その下には沼がある。
花がぽつりぽつりと咲いている。これはカラフトイチヤクソウ?
忠別岳が近づくと、笹とハイマツが道にかぶさり始める。道型はしっかりしているものの、刈払いが入っていないところもあり、ハイマツが道をふさぎ、歩きにくい。前も見えない。
時々ハイマツの向こうから、ガサガサと人が突然現れ、ちょっとびっくりする。
忠別岳の手前の名無しピークに立つと、突然ハイマツが切れ、眼下に大きな沼が見えた。忠別沼だ。
地図から、樹木に囲まれジメジメドロドロした、羽虫がウワンウワン飛んでいる水たまりを想像していたが、どうも違うようだ。
(次回に続く)
参考:
地図
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赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…