笹笹、たどり着いた瓶ヶ森も笹~東赤石山から石鎚山(4)

11/5 銅山峰ヒュッテ~笹ヶ峰~伊予富士~瓶ヶ森キャンプ場

前回の続き)

20211105 寒風山山頂

寒風山山頂。
うお~、絶景だ。連なる稜線の先には、明日登る石鎚山。さらにその奥にも途切れることなく山が連なる。

計画からの遅れを、5分ビハインドまで取り戻した。しかし、疲れた...。笹で足元が見えず、下りが走れないので、登る速さを上げて遅れを取り戻した。それで登りの足をだいぶ消耗してしまった。出発してからおよそ6時間25分、まだやっと半分来ただけなのに。

20211105 笹ヶ峰とちち山

歩いてきた笹ヶ峰とちち山。

20211105 寒風山から伊予富士をめざす

次のピークは伊予富士。相変わらず、笹に覆われたトレールを行く。歩く分には問題ないが、走るのはきつい。

20211105 露岩も多い

露岩も多い。広い笹の尾根と、北側が切れ落ちた露岩交じりの尾根が交互に出てくる感じ。

20211105 腰までの笹原が続く

桑瀬峠から腰までの笹をガサガサとかき分けながら、伊予富士目指して登っていく。

20211105 伊予富士は目前

伊予富士は目前。
もこもこした不思議な山容。この山のどこが「富士」なのか。

20211105 伊予富士山頂

着いた、伊予富士山頂。ここからの眺めも素晴らしい。
思わずザックを下ろして、腰を下ろす。ペースを上げて、途中、計画から5分遅れまで遅れを縮めた。しかし、また10分以上遅れが広がっている。ここで休んだらさらに遅れる。でも、もういい、休まないと歩けない。登りの足を使い果たした。
笹で足元が見えないので、下りで走ることができず、そのぶん、登りのスピードを上げて遅れを取り戻そうとした。しかし、自分の体力の限界が先に来てしまった

20211105 瓶ヶ森へ続く稜線

重い腰を上げて出発。稜線の先には、今日の目的地の瓶ヶ森が見えている。まだまだ遠い。
ここから道に刈払いが入っていて、道がはっきりしている。しかし、刈払った笹がトレールに厚く積もり、地面のでこぼこを覆い隠していて走りにくい。

20211105 東黒森山頂

ふう、なんとか東黒森山頂に到着。
遅れはさらに拡大。疲れたな~。でも素晴らしい天気と展望がせめてもの救い。

20211105 東黒森から瓶ヶ森

瓶ヶ森がだんだんと大きくなり、ゴールは見えてきた。しかし、まだ6kmくらいある。
午後になると晩秋の陽は低く傾き、少し肌寒くなってきた。

伊予富士から石鎚山の登山口まで、瓶ヶ森林道、通称UFOラインが稜線の登山道と並行して走っている。

20211105 主谷分岐

東黒森の先で、登山道はいったんUFOラインにでる。
時間を見ると計画より30分以上ビハインド。日帰り装備ならもうひと頑張りできそうだが、テントを背負って早歩きで登れる自信はすでにない。このままでは、日没までにキャンプ場にたどりつけない可能性が高い。
縦走では日没までにサイト場に到着するのが、私の安全登山のポリシーなので、ここはできるだけ譲りたくない。

しかたない、悔しいがUFOでワープだ。
UFOラインの硬いアスファルトが足に響く。車がビュンビュン通りすぎる道をとぼとぼと歩く。

20211105 神鳴池

ジネンゴノ頭をショートカット。神鳴池で再び林道と登山道が出会う。
どうする、登山道に戻るか?時計を見る。まだ遅れが取り戻せていない。
UFOでワープ決定。

20211105 瓶ヶ森登山口

吉野川源流の碑のある場所で、再び登山道と合流。相次ぐショートカットで計画より10分以上早く着いた。
瓶ヶ森は目の前。よし、登ろう!

20211105 瓶ヶ森の中腹から来し方

あ~疲れた。瓶ヶ森の中腹で足を止め、振り返る。目の前の大きな山は、ショートカットしてしまった西黒森。右端がジネンゴノ頭。そして左端の霞んでいるのが笹ヶ峰。出発した銅山峰はその向こうの鞍部のあたりか。随分と遠くから来たものだ。

20211105 瓶ヶ森女山山頂

瓶ヶ森女山の山頂。静まり返っている。ただ、冷たい風が笹の葉を揺らすだけ。

20211105 瓶ヶ森女山からキャンプ場方面

山頂からキャンプ場のほうを眺める。
どこまでも続く笹の海。笹原の平らになっている場所に、小さな建物や、刈払われたキャンプ場が見える。笹の海を隔てて、明日登る石鎚山がそびえる。

20211105 瓶ヶ森男山山頂

瓶ヶ森男山山頂。
日没は近い。もうすぐゴールだ、いそげ、いそげ。

20211105 瓶ヶ森の瓶壺

思いっきり駆け下ってきたので、ちょっと時間に余裕ができた。そこで、見たかった「瓶壺」に寄った。

小沢の真ん中に直径1.5mくらいの穴が開いていて、そこに沢水が流れ込んでいる。甌穴だろうか?澄んだ水をたたえていて相当な深さがありそうだ。

落ちないように注意してカップに水を汲み、がぶ飲み。あ~うめ~。

20211105 瓶ヶ森避難小屋に到着

瓶壺から第1キャンプ場への最短ルートは、笹の刈払いがされておらず、また腰までの笹をこぐ羽目になった。
しかし、なんとか日没前に瓶ヶ森避難小屋に到着。キャンプ場はこの少し先。

20211105 瓶ヶ森キャンプ場

笹原の中のキャンプ場。石鎚山に陽が沈んでゆく。素晴らしいロケーションだ。
夕日を見ながら一日を振り返る。ほぼ12時間歩いた。計画では、体力的にギリギリのタイムスケジュールにし、いざとなったらUFOラインを使うことにした。その「いざ」になってしまったのはつくづく残念だ。しかし、これが今の私の実力。さらにトレーニングに励むしかない。
それにしても...笹また笹の一日だった。

陽が沈み、急激に気温が下がる。シュラフに潜り込んで残ったウイスキーをちびちび。

参考:
銅山峰ヒュッテ4:50-6:17ツナクリ山6:37-7:08七番越7:18-7:57シシ舞ノ頭8:02-9:31ちち山9:40-13:01伊予富士13:16-15:07源流の碑15:20-15:50瓶ヶ森女山-16:19瓶壺16:25-16:42瓶ヶ森第1キャンプ場

次回に続く)

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