山登りトレーニング・精度もコスパもよい心拍計~CatEye HR-11

トレランや登山の持久力トレーニングにおいて、心拍計(ハートレーセンサー)の重要性は強調してもしすぎることはない。

持久力アップのためのトレーニングは、目的に合わせて「強度」と「時間」を調整しなければならない。この強度を通常のマラソンでは1kmを走るのにかかる時間で計る。「キロ5分」とか「キロ6分」とか言う。しかし、1km走る運動強度は個人差が大きいうえに、トレランや登山では、トレーニングで走るにしてもアップダウンを意識して走るので、1kmあたりの時間はあまり参考にならない。

そこで、心拍数の出番だ。トレーニング時の心拍数が最大心拍数の何パーセントであるかによって、その時の運動強度を見積もることができる。
しかも、光学式心拍計がスマートウォッチに広く搭載されるようになって、手軽にトレーニング中の心拍数を測定し、記録できるようになった。
私も Garmin”ForeAthlete935″を使っている。

しかし、ここで問題が。

登山のトレーニングについての名著”Training for the NEW ALPINISM”には、最大心拍数の55-75%の強度の運動は、基礎的な持久力を向上させ、80-90%の運動は、無酸素運動のよいトレーニングになると書かれている。一方、その間の75-80%の運動は、”no man’s land”(不毛の地)のトレーニングで効果が小さいとしている。
これに合わせてトレーニングしようとしても、光学式心拍計では難しい。測定誤差が最大心拍数の5%以上あるからだ。持久力のトレーニングを1時間やったつもりが、不毛の地を1時間走っていただけになりかねない。
また、誤差が大きいため、段階的に心拍数をあげて追い込んでいくインターバルトレーニングを効率的に行うのも難しい。

そこでトレーニングには、専用のセンサーが必要になる。

Garminもアクセサリとして用意している。例えば「ハートレートセンサー HRM-Pro」という胸に密着させて心拍数を計るセンサーだ。

でもね、これ、とっても高いの。

代替品を探すと、CatEyeの

CC-GL50 HR-11 ANT+心拍センサー 160-3760

が見つかった。楽天でみると値段はGarminの半分以下。買って使ってみた。

210801 Garmin ForeAthleteとCatEye HR-11

形状はGarmin HRM-Proと同じ胸にバンドで取り付けるタイプ。ANT+インタフェースに対応しているので、Garmin ForeAthleteと同期することができる。

210801 CatEye ForeAthlete

センサーは、バンドから簡単に取り外すことができる。なので、汗でぐっしょりのバンドは気兼ねなく洗える。

実際に走り比べた。

210801 光学式
210801 HR-11

上が、Garmin ForeAthlete 935の光学式心拍計。下がCatEye HR-11。
同じコースを走ったときの心拍数。前半の6つの連続するピークは、坂ダッシュを6回繰り返したインターバルトレーニングを表している。
違いが分かりやすいように、光学式心拍計は特に誤差が大きかった時のデータだが、HR-11は標準的なデータとした。

違いは一目瞭然で、光学式心拍計は、ノイズが多いうえに、死んでしまうほど急激に上がったり、下がったりしている。インターバルトレーニングの心拍数のピークも捉えられていない。一方、HR-11は、全体的に滑らかで、インターバルトレーニングの心拍数の徐々に大きくなるピークもきれいに捉えられている。

公平のために言えば、HR-11も万能ではない。寒く、特に乾燥しているときにはセンサーの感度が悪いようだ。汗をかき始めるまでかなり高めの値(+10~20くらい)を示す。

それでも、HR-11を使い始めたら、もう光学式心拍計ではトレーニングできない。

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