台湾最高所の温泉街・廬山温泉~台湾中部の旅(2)

9/11 台中~廬山温泉

前回の続き)

140911台湾・台中の朝

今日は廬山温泉へ移動するだけなので、のんびりと出発。ここ台中でも通勤時間帯には交差点にバイクがひしめく。
あれ、信号機のライトが5つもある。台湾の信号ってこんなんだったっけ?今さら気付く。

140912台湾・台中の春水堂本店

春水堂の創始店(元祖店)がホテルの近くだったので行ってみた。
今や台湾の至るところで飲むことのできるタピオカミルクティーは、この店から始まった。店内にはタピオカミルクティーのことの始まりなどを説明するパネルが並んでいる。
店に入ると席に案内してくれる。そしてテーブルにメニューが置いてあるので、その注文したいもののチェック欄に数を書いて、そのメニューをレジに持っていってお金を払う。この注文のしかたは台湾ではわりと普通なので覚えておこう。

140911 春風堂タピオカミルクティー

さて、せっかくなのでタピオカミルクティーの「大」を注文する。と、ビールのジョッキのようなグラスになみなみと注がれたミルクティーがでてきた。タピオカでお腹がいっぱいになる。

140912台湾・台中南投客運の干城駅

埔里に行くバスのバス停、台中干城駅バスターミナルまでは歩いて20分、のはずが道に迷ってだいぶ時間がかかってしまった。台中はバス会社、バス路線が多く、台中駅のバス停もバス会社ごとにあちこちにちらばっている。台湾中部に向かうバス路線を多く抱える南投客運バスのターミナルは、双十路沿いにある。バスターミナルと言っても、写真のような切符売り場があるだけで、バスは路肩に停まっている。
 さて、ここから埔里に行き、バスを乗り換えて廬山温泉に行く。

140911台湾・ 埔里のまち

大きな川沿いの高速道路を進み、森に覆われた丘陵地帯に入ると、埔里に到着。ここは台湾のど真ん中、台湾の地理的中心に位置する街だ。歩道がガタガタだったりして、なんとなく昔の台北を思い出させる。廬山温泉行きのバスの出発時間まで1時間以上あるので、ここで昼食とする。

140912台湾・ 埔里の胡国雄古麺

歩道とも車道ともつかない道を、バスターミナルから炎天下15分歩いてやって来たのが、胡国雄古麺。昼食にはちょっと早い時間なので、他の食堂は客が入っていないのに、ここはほとんど満席だ。

140912台湾・胡国雄古麺の紹興酒につけた玉子

ここは麺の店だ。でもこの滷油豆腐と冰Q蛋がうまい。滷油豆腐は厚揚げの煮物、なんだか昔懐かしい味がする。冰Q蛋はおそらくゆで卵を紹興酒につけたもの。かむと紹興酒の香りが口いっぱい広がり、なかからとろりと半熟の黄身がでてくる。

140912台湾・碧湖

13時過ぎ、埔里をでて廬山温泉に向かう。ワゴンバスはワンワンうなりながら急な山道を上る。谷を渡り山を越え、小さな集落のバス停で子供達が大勢乗ってきた。霧社事件、あるいはセディック・バレで有名な霧社(仁愛)だった。深い山襞の深い森(あるいはジャングル)に囲まれた小さな集落。こんなところで日本は原住民を征服するために戦った。
バスに乗っているおじいさんおばあさんの会話が、中国語ではなくまったく聞き取れない。この地方の少数民族が使っている言葉のようだ。

集落をこえると、台湾六大湖の碧湖が見えてきた。名前の通り碧く美しい湖だ。

140912台湾・廬山温泉つり橋

埔里から山道を1時間半、廬山温泉に到着。谷間の川にへばりつくように温泉宿が建ち並ぶ。標高およそ1300mの台湾最高所の温泉街と言われる。台中は地獄のような暑さだったが、ここは風が涼しくて気持ちいい。
さて、我々だけがここでバスを下りた。おまけに通りには人影がない。適当に坂道を下ってゆくと、廬山温泉のシンボルの吊橋があった。

140912台湾・廬山温泉は寂れている

つり橋から温泉街を眺める…えらい寂れている。廃屋が多い。

まず、今夜の宿「蜜月館大飯店」にチェックイン。フロントは英語が通じず、片言中国語でなんとか意思の疎通をはかる。すべてが終わったとき、ちょっとタイミングが悪かったが、どこからともなく日本語を話す小学生くらいの女の子が現れた。台湾では、いつもどこからともなく日本語を話す人が現れる。しかし、小学生というのは今までにないパターンだ。

140912台湾・廬山温泉のシャッター街

沢沿いに10分くらい行くと温泉が湧いていると聞いたので、上流を目指して歩く。廃業したホテルやシャッターの閉まった土産屋がずっと並んでいる。

140912台湾・廬山温泉の沢沿い

さらに沢に沿って登ってゆく。岩をうがってつけられた沢沿いの道が続く。所々崩れている。岩から温泉が染み出していて暑い。そして、道の先には廃墟のような建物が見えている。廃墟かと思いきや、電燈がついているのがかえって怖い。

140911 廃墟?

廃墟のような建物は本当に廃墟のような建物だが、中にひとりおじさんがいて、大量のゆで玉をゆでていた…。結局、どこに温泉が湧いているのか分からなかった。

140912台湾・廬山温泉源泉

ホテルの向かいに源泉らしきものがあったので、これを温泉の湧いているところとする。これも朽ちかけているように見える。

ホテルに戻って、待望の温泉だ!
 蜜月館大飯店にはプールやジャグジーのあるSPAと、裸で入れる日本式風呂がある。まずSPAで思う存分、泡を浴びて、それから日本式風呂に入る。日本式風呂のお湯はおそらくアルカリ性の食塩泉で、ねっとりとしていて肌がつるつるになる。あ~、いい湯だ。渓谷を見下ろす半露天の風呂は最高だ。

140912台湾・蜜月館大飯店

昼はくら~い感じの温泉街だが、夜はライトアップされていて、ほんの少しだけど華やぐ。

140912台湾・廬山温泉温泉街の夜

温泉街もちょっと明るくなる。昼間は人通りのなかった道も、どこからわいてきたのか、そこそこ人で賑わっていた。

140912台湾・廬山温泉のマス料理

適当に入った食堂で夕食。すすめられるがままに、おすすめコースを注文する。キャベツだけの炒め物とかでてきて、なんだかよく分からないがマス料理のコースだったようだ。全体としてあっさり味。

ホテルに戻り、夜風にあたりながらビールを飲む。明日はここから合歓山に登るつもりだったが、天気予報が曇り後雨、雷雨、と微妙なので、登山は中止して日月潭に行こう。

部屋にはクーラーがなかったが、窓を開け放してぐっすり眠ることができた。

次回に続く)

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