雪に追われて滑降~越後駒ケ岳(2)

4/20 銀山平・白銀の湯~柳沢~小倉山~肩ノ小屋~柳沢~白銀の湯

前回の続き)

駒ノ小屋直下

駒ノ小屋はこの急斜面を上がったところにある。あと10分くらいだろうか。しかし、さっきまでの暑さはどこへやら、かいた汗が凍るほどの冷たい風が吹き、ガスと雪で視界が閉ざされ始めた。天気予報は大当たり。雪面も徐々に固くなる。どうしようか…前進リミットの1時まであと20分(のんびりしすぎた)、急げば頂上まで行けるかもしれないが、景色は全く期待できない。よし!帰ろう。

駒ノ小屋直下のパノラマ

さっきまで青空の下で輝いていた山々も雲に覆われてゆく。最後にパノラマ写真を撮る。尾瀬の燧ケ岳から会津の山々、そして守門までマイナーだけれど深い山々が見える。

雪割れのふちを慎重に下る

おっかなびっくり登ってきた雪割れの淵をまた下る。転んで落ちたらしゃれにならないので、アイゼンをつけてつぼ足で下る。それでも割れ目を踏み抜いて足がずぼずぼはまる。おっかな~い。

越後駒ケ岳・滑降開始

ちょっとした急斜面から滑降開始。登るときはなんでもない斜面だったが凍り始めていて、おっかなびっくりのドロップイン。滑ってみれば斜度はなんてことはないが、上からは斜面の左右にあるはずの雪割れが見えないので、うかつにとばせない。

越後駒ケ岳・下りは速い

写真を撮っていたら、みんながあっという間に小さくなってしまった。情け容赦なく置いていかれた。プレーンな斜面を快調に滑り下りてゆく。

道行山への登り返し

楽しい滑りの合間の興ざめな登り返し。嫌々ながら凍ったシールを貼って道行山へ登る。

道行山から柳沢への滑降

道行山の山頂でちょっと休憩。そして吹雪に追われるように滑降再開。さて、どう下りるか?ルートはいろいろ考えられるが、雪がつながっているかどうかよくわからない。道行山の肩を往路に登ってきたほうに少し戻り、その末端で登ってきた尾根を右に見て、左の急な尾根に入る。なぜその尾根を選んだか?それは急な尾根だったので下まで見通せるから…だから転んだらそのまま下まで転げ落ちていきそうだ。尾根の両側は無木立のフラットな急斜面。ふらふらっとその斜面に入りたくなるが、そこはもちろんブロック雪崩の定位置。

越後駒ケ岳・柳沢

雪割れを超え、尾根のほぼ末端から柳沢に入る。細かいデブリや雪のブロック、折れた木の枝が散乱しているが、急な尾根よりずっと滑りやすい。気温がかなり下がっているの雪崩の心配もないだろう。念のため間隔をあけながら、再び快適な滑降開始。

越後駒ケ岳・悪天の柳沢

柳沢を振り返る。雲はどんどん低くなり、雪も激しくなってきた。小屋の直下であきらめたのは正解だった。

白沢との合流点で滑降終了。凍ってまた融けたシールを貼り、いや、シールがべちょべちょで糊が効かないので、シールをスキーに引っ掛け、だましだまし北ノ又の河岸を駐車場へ戻る。

銀山平、白銀の湯

無事に下山。さあ!温泉だ!目の前には白銀の湯。だが時計を見ると5時を過ぎている。ゲートのリミットは6時。むむむ。シールをつけたままのスキーと荷物を車に突っ込み、大急ぎで温泉に飛び込む。

レストラン小樽
ゲートが閉まる前に無事に奥只見シルバーラインを通過した。小出インターそばの「小樽」で夕食。ここのセットメニューはなんかすごい。ステーキ、ハンバーグ、エビフライのセットとか、ビーフシチューとオムレツのセットとかボリューム満点。私はステーキセット。ステーキに白身魚のフライ、海老(3匹)のオリーブオイル焼き、サラダ、そしてフリードリンク。1400円でお腹がいっぱい。

(完)

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