冬でも大混雑~丹沢・宮ヶ瀬から塔ノ岳(2)
2/10 宮ヶ瀬~丹沢山~塔ノ岳~大倉
(前回の続き)
丹沢山の山頂はどこが本当の山頂かわからないほど広い。その広い山頂のあちこちに、まるで小学校の遠足のお弁当タイムのように人がかたまって座っている。にぎやかな山頂。自分の座るところを探してうろうろさまよう。
すっかりなじみになった丹沢山頂からの富士山。今日は空気がもや~っとしていて、そらに溶けてしまいそうな姿がかろうじて見えるだけ。しかし、その右側に続く南アルプスの山並みははっきり見える。
丹沢山から塔ノ岳に続く主稜線の道は、大勢の登山者にしっかり踏まれていて雪が硬くしまっている。軽アイゼンを装着して出発。ブナの森を歩くのは気持ちいい…はずが、なるべく木道をアイゼンで傷めないように歩こうと苦労する。
主稜線は日当たりがいいので、ほとんど雪がないところもある。気温も高く(5℃くらい)まるで春山のよう。
目の前に塔ノ岳が大きく見えてきた。遠く見えるがあと30分ほどで着くはず。でも登山者が多く、先々で詰まってペースが上がらない。厳冬期の丹沢にこんなに人がいるのが不思議な感じ。
やっとこさ塔ノ岳山頂到着。丹沢山を越える大混雑。全く風がなく、帽子をかぶらなくても、素手でも、パーカーを着なくてもぜんぜん寒くない。休むにはとってもいい陽気。一度かぶったら二度と脱げないニット帽をかぶらなくてすむのは助かる…。でもその代わり、空気がもや~っとしていていて富士山はおろか東京方面の景色もよく見えない。
さて、この先、表尾根を下りるか、大倉尾根を下りるか迷ったが、予定時間から30分以上遅れているため、すぱっと大倉尾根を下ることにした。
塔ノ岳から大倉へ真南の斜面を下る。登山道の雪は溶けだし、そこをたくさんの人が歩くものだから、道は完全にドロドロ。階段の木や岩がヌルヌルと滑りおっかない。うかつに前を歩く登山者をぬかそうとすると転びそうになる。自分としてはかなり控えめに駆け下る。
塔ノ岳のぬしが山頂にいないと思ったら、大倉尾根の分岐のところにいた。後ろを歩いていた女の子が「キャー、置物かと思った!」って。おいおい、そりゃ~、私だってここにダチョウの置物を置いてみんなをびっくりさせたいのは山々だけど、さすがにそんなことをする奴はいないだろう…。
延々とドロドロは続く。大倉尾根を下りたのは失敗だった。みんながネチャネチャ歩くものだから、周りが乾いていても、登山道だけ液状化して沼地になっている。靴もスパッツもドロドロだ。
大倉尾根の末端、もうすぐ下山というところでやっと地面が固くなった。地面が固いってすばらしい。
塔ノ岳山頂から大倉のバス停まで1時間40分もかかってしまった。前回ここを登ったとき(「天気は爽快、足取りも軽い~塔ノ岳からシダンゴ山(1)」)には、1時間59分で登ったから、登りと下りの時間があまり変わらない気がする。なんか変な感じ。
冬枯れの丸坊主の木ばかり、と思ってきょろきょろしていたら、民家の軒先に黄色い花が咲いていた。なんだろう?
3時ちょうどに大倉のバス停到着。荷物が倍になっている。登山口からバス停への道の途中、無人販売所で一抱えもある白菜が100円で売っていた。近所で買えば400円はする!と買ってしまった。
ザックに入らない巨大白菜を抱え、ザックを置くこともできないほどぎゅうぎゅうに混んだバスに乗り、渋沢の駅に向かった。
参考
コースタイム:
三叉路バス停 7:38-7:43 登山口-9:41 東峰手前1047m 9:53-11:11 西峰 11:23-12:11 丹沢山 12:25-13:11 塔ノ岳 13:25-15:00 大倉
アプローチ:
小田急本厚木駅北口、道路を渡ったところにあるバス停から、神奈中バス厚20、21バスで三叉路下車
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今回のコース:
より大きな地図で 2013 2/10 宮ヶ瀬~塔ノ岳(Miyagase – Tono-dake) を表示
溶けだしたドロドロでぐっちゃぐちゃの登山道(大倉尾根)、僕も味わいました。
気温上がった、昼過ぎの下りでだとそうなりますね。
大倉尾根は南斜面だし人も多いし、雪見にはむいていませんね。