食都・フエ~ベトナムの旅(4)

11/16 フエ~ホーチミン

前回の続き)

一晩中、台風のような激しい雨音。朝起きても雨は降り続いていた。豪雨。カイディン帝やミンマン帝に行こうと思っていたが、思い切りテンションが下がり朝寝坊する。

121116ベトナム・コムヘン

雨が小降りになった隙をついて、朝食を食べに出る。これはフエ名物、コム・ヘン。シジミの汁かけご飯。おねえさんに促されるまま、味噌と紫色のクリームみたいな物体を器に入れかき混ぜる。スプーンでご飯をすくって口に入れる…×△×!ガッーー辛い!確かにシジミのダシ味がする。しかし辛い、と言うか口の中と食道が痛い!薄暗い食堂の片隅で一人泣きながらご飯をかき込む。うまい。でも味噌を入れすぎないように。

121116ベトナム・コムヘンの店、ニョ

薄暗い食堂の中でこんなふうにおばさんが切り盛りしている。この店は地球の歩き方では「クアン・ニョ」となっているが、実際は「ニョ」(Nyo)でとなりの店が「クアン」のようだ。

121116ベトナム・路上レストラン

地元の方々はこんな路上レストランで朝食を済ませることも多いようだ。

121116ベトナム・クンアンディンまた土砂降りになりホテルに戻る。しばらくバックパッカーたちとおしゃべりをしていたが、また小降りになったので散歩に出る。そしてやってきたのが、公園横の細い路地にある「クン・アン・ディン」(Cung An Dinh)。今日、2回目の朝食。


121116ベトナム・バインロック

不思議な食べ物「バイン・ロック」。もちろんフエの名物。半透明のぷるぷるの米粉の粽の中に一匹ずつ海老が入っている。笹をむいてヌクマムをつけて口に入れる。ぷるんとした食感、ちょっと甘い。そしてサックリと海老の香ばしさ。う~む、これは絶品だ。

121116ベトナム・バインベオ

そしてこれもフエの名物「バイン・ベオ」。絵皿のような小さな皿にはやっぱり米粉を蒸したプルプルが入っていて、その上に油揚げをカリカリにしたようなものや、海老の粉などがトッピングされてる。ヌクマムをスプーンでたらして、そして皿からはがすようにプルプルとトッピングをスプーンですくって口に入れる。葛餅にかっぱ海老せんをのせた感じ?プルプルサクサク、これもいける。小さい皿を片っ端からスプーンですくって、もうとまらない。

121116ベトナム・平日のカフェも男たちでいっぱい

また雨が激しくなってきたのでホテルに戻る。なぜか平日の午前中だというのに、カフェは男どもでいっぱい。

121116ベトナム・ビンジュオンの路地

今回のホテル「オリジナル・ビンジュオン1」は細い路地の奥にある。路地の奥にあるほうがバイクの音もクラクションも聞こえず静かでいい。

121116ベトナム・バインコアイ

さっき朝食を食べたばかりだが時間的にお昼なので、ホテルで知り合った旅人達とランチに行く。ホテルのスタッフおすすめの「ハン」(han)。これは「バイン・コアイ」。フエは本当にいろいろな食べ物があるなぁ。歴史に裏打ちされた古都は食都でもあるのだ。さて、バイン・コアイを注文すると、海老やもやしをはさんだ小さなお好み焼き風のものと、香草、生野菜、そしてピーナッツソースが出てくる。そして、せっかくのお好み焼きをばらして、ちぎって小さな器に入れ、香草をのせ、ピーナツソースをかけてグチャグチャとかき混ぜて食べる。なんとも不思議な食べ方だが、サクサクの生地に野菜と甘いピーナッツソース(ちょっと胡麻ダレっぽい)がよくあう。

121116ベトナム・ハン店内

ここも店内に台所がある。神棚みたいなものは火の神様を祭ってあるのだろうか?

なんとなく同じようなオーラを出しているバックパッカーどうしで話が弾む。もう1ヵ月も旅をしてるの?いいな~、俺は昨日鉄道で来て、今日、飛行機で戻る弾丸ツアーだ。

121116ベトナム・八百屋?

八百屋?食材の種類は日本より豊富だ。一説によるとベトナムはフランスや日本、アメリカと数十年にわたって戦争を続けていたために、とにかく食べれるものはなんでも調理して食べたので、食材の幅と料理法が豊富ということらしい。

121116ベトナム・カフェ食後はベトナムコーヒー。超コクのミルクコーヒー。のんびりと日記をつける。そして出発の時間までカフェとホテルのロビーで時間をつぶした。ロビーで暇そうにお茶を飲んでいると、日本語のできるスタッフが話し相手になってくれた。すっぽんがすごく安いとか、やっぱり中国人はちょっとね~とか…


121116ベトナム・フーバイ空港

飛行機の出発時間の1時間前に予約していたバスにのる。こんなにギリギリの時間で大丈夫かと聞いたが、スタッフが大丈夫というので信じてのった。が、やっぱりギリギリだった。バイクにはさまれてトロトロ走るバスの中で時計を見ながらやきもきする。空港に着いたのは離陸予定時刻15分前。あせってチェックインする。しかし、スタッフの言うことは正しかった。飛行機が遅れていてまだ来ていなかった。結局、40分遅延。飛行機が空港にやって来た頃、雲の切れ間から陽が差し、滑走路に虹がかかる。帰る頃に天気が回復する…

 
ホーチミンの空港に下り立った時には6時半をまわって、あたりはすっかり暗くなっていた。余計なトラブルを避けるために、ちょっと割高だが空港ゲートのところでタクシーチケットを買って、タクシーに乗る。またバイクが暴走するホーチミンに戻ってきた。このバイクはシートが長く大人2人、子供2人の4人まで乗れるようになっているらしい。

121116ベトナム・ホテル、アンアン今宵の宿はデタム通りのホテル「アンアン」。日本人の評判がいいミニホテル。確かに広くてきれいな部屋。テレビもでかい。裸足で歩けるほど床がきれい。フエで足が常に水につかっているような状態だったので、ふやけて靴ずれがひどく、裸足で過ごせるのがありがたい。


121116ベトナム・コムチントム

デタム通り周辺をぶらぶら歩く。レストランの呼び込みに引っかかる。ネイティブらしき人がいっぱいいるのでいいかな~と思って入ったらサクラ(常連客?)だった。みんな知り合いのようで、酔っ払って大騒ぎしながら客引きしている。なぜか私もその輪の中に入って、怪しい酔っ払いおばさん達とタイガー・ビールを飲みながらベトナム語で騒ぐ。お腹が空いたので炒飯を注文した。「コム・チン・トム」。パイナップル味の甘酸っぱい炒飯。

121116ベトナム・春巻きと333ビール

おばさんたちがうっとうしくなったので店をでた。でも飲み足りない。今度は客のほとんどいない、客引きもしない静かなレストランへ。揚げ春巻きと333ビールを注文。なかなか春巻きがこないと思ったら、なぜか店員が店の外から持ってきた。まあいいや、普通においしいから。333ビールはもっともポピュラーなビールらしいが、コクがなく、私にはイマイチ。

次回に続く)

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