サイゴン駅から統一鉄道夜汽車の旅~ベトナムの旅(2)

11/14 ホーチミン市(サイゴン駅)~(フエ駅)

前回の続き)

121114ベトナム・ベトナム第一食ちょっとクーラーが効きすぎて喉が痛かったが、まあまあ眠れた。でも乾燥していたおかげで洗濯物もよく乾いた。1階(と言ってもベトナムはヨーロッパ式にグランドフロア)の食堂に行く。ベトナム第一食、朝食に「ポークヌードル」を頼む。フォーかと思ったらインスタントラーメンだった…。コーヒーを頼んだらベトナムコーヒーじゃなかった…。


121114ベトナム・LAC VIEN HOTEL9時過ぎまでのんびりしてからホテルをチェックアウト。バックパッカーの集まるBui Vien通りの路地にあるミニホテル「Lac Vien Hotel」。朝食に難ありだが、安い割には部屋は広くベットは大きく、クーラー、液晶テレビ、冷蔵庫、バスタブありで設備はイタリアの三ッ星を越える。正面にレストラン、横にはコンビニがある。便利でお得なホテル。


121114ベトナム・朝のホーチミン

静かなホテルを出れは、そこは絶えることなくクラクションが鳴り響き、信号もお構いなしの途切れることないバイクの海。今日はサイゴン駅まで歩いてゆくだけ。4キロ弱、ざっと1時間と見積もって歩き始める。しかし、歩道は屋台が占領しているだけでなく、渋滞を避けたバイクが走り抜けてゆく。危ないので車道に避けると逆走してきたバイクにぶつかりそうになる。そしてほとんど信号はない。バイクの海を「当たらないでくれ~!」と祈りながらゆっくり横断するしかない。かなり時間がかかりそうだ。

121114ベトナム・9月23日公園

9月23日公園。公園内はバイクが走っていない。思わず公園内に退避して一息つく。巨木の緑に覆われた公園内は涼やかな風が吹き、クラクションの音も遠くに聞こえる。はあ、おちつくなあ。ベトナム人も同じ気持のようだ。ベンチに座っておしゃべりをしたり、体操をしている人がたくさんいる。

つかの間の休息ののち、またバイクの海を泳ぐ。数を数えながらいくつもの道を横切るが、自分の位置がわからなくなってくる。地球の歩き方の地図が大雑把で、通りの名前が省略されていることと、ロータリーがあるせいで斜めに交差してる道路が多く、方向を失いやすいせいだ。おまけにベトナム語の看板は何が書いてあるかわからない…。駅の横を通る「8月革命通り」を歩いているのは間違いない。しかし、駅はどこだ…私はどこ、ここは誰…?

121114ベトナム・サイゴン駅なんとかたどり着いたサイゴン駅。にぎわいもバスターミナルもなく駅らしくない、ひっそりと、まるで工場の入り口のようだ。結局、8月革命通りを大きく行き過ぎ(駅は通りから離れている)、線路を探しだして、線路沿いの細い路地を地元の皆様にじろじろ見られながら戻って、やっと駅にたどり着いた。2時間もかかった。かなりあせった。


121114ベトナム・サイゴン駅売店ターミナル内には切符売り場のほかATM、コンビニ(サンクス)やレストラン(ロッテリア)などがある。コーラを買って一気飲み。はあっ。暑くて喉が渇いた。おまけに排ガスで喉が痛い。サンダルで靴擦れまでできた…。まだ出発まで2時間くらいあるので待合室はひっそりしていた。


121114ベトナム・サイゴン駅構内ローカルレストラン

駅の構内にローカルレストラン発見。ここに来るまでにもこんな感じの店を何軒も見かけた。腹も減ったしちょうどいい、入ろう。壁にメニューが張ってあった。”COM HEO”と”COM GA”と”PHO”はなんだかわかる。よし、”COM HEO”にしよう。「チョー トイ コムへオ!」と叫ぶ!…通じない。結局、指差してわかってもらう。

121114ベトナム・コムへオ

ベトナム第2食、コムへオ。豚肉ご飯。ご飯の上に甘じょっぱく煮た豚肉と、茹でた細切れ野菜がのっている。うまいかと聞かれれば、ためらうことなく「うまくない」と答える。米は普通の長粒米でプラスチックぽい香り。豚肉は味付けは悪くないが、硬い上に骨片が混じっていてうっかり噛むと「ガギッ」と歯が鳴る。5万ドン、ざっくり200円。

121114ベトナム・サイゴン駅ホーム

出発40分前に改札開始。中国と同じように各車両の入り口に車掌がいて、そこで改札をする。ホーチミン市は1976年のベトナム社会主義共和国成立に伴ってサイゴンから改名された。しかし、なぜかサイゴン駅は「サイゴン」のまま残った。ベトナムを縦断する統一鉄道はここサイゴン駅からホーチミン駅まで1700kmをおよそ30-40時間で結ぶ。当初の計画ではハノイまで行くつもりだったが、休みが短くなってしまったので途中のフエまで23時間の旅。

121114ベトナム・ソフトベット客車は4タイプ。硬い座席、リクライニングシートの柔らかいシート、3段の硬いベット、2段ベットのコンパートメント。置き引きを避けるためにコンパートメントにした。同室は、赤ちゃんを連れた若いお母さん、そのお母さん、そしてたぶんお姉さん。みんな人懐っこい笑顔だ。焼き芋をもらったり麦焦がしをもらったりもらうばかり。その上、ベトナム語会話の本を使ってベトナム語の正しい発音を教わる。


121114ベトナム・緑の荒野が続く13:30、ガッコンガッコンと列車は動き出す。車内放送は意味不明。線路脇ギリギリに立つバラックの街を抜けると緑の荒野。ときどき果樹園らしき規則正しく木が並ぶ場所があるが、だいたい荒地。景色を見ながらふと思った。もしかしてこれが米軍が撒いた枯葉剤の影響なのだろうか?


121114ベトナム・晩ご飯6時くらいに給食のワゴンみたいなもので食事を売りに来た。いくつかあるおかずを指差すと、器にご飯とおかずを盛ってくれる。卵焼きと鳥の手羽元を焼いたもの、野菜炒め。5万ドン。食べ終わった後、疲れてそのままウトウト眠ってしまった。夜、目が覚めると同室の家族はいなかった。そして、私が食べ散らかした夕食の容器もきれいに片付けられていた。


次回に続く)

参考

ホテル
LAC VIEN HOTEL: Vui Bien通りにあるミニホテル。清潔で設備は日本のビジネスホテル並み。付近はバックパッカー街でレストランやコンビニ、ATM、旅行会社が多く便利。ただし、チェックインのときにフロントにパスポートを預ける。
市内の交通
タクシーが便利だがボッタクリ率がかなり高いとのこと。ホーチミン在住の知人によれば、ビナサン、マイリンタクシーが比較的安全。しかし100%ではなく、vinasanとかmeirinとか、わざと間違えやすく似せたいんちきタクシーも存在する。街角でバイクタクシーによく声をかけられるが、吹っかけてくるし、かなり怖そうな乗り物なので使わなかった。バスはベトナム語がわかれば便利そう…
統一鉄道
サイゴン~ハノイを結ぶ。フエまではおよそ1日5便。切符は駅だけでなく市内の代理店や旅行会社で買える。日本から予約するには現地旅行会社に依頼する。私は、”Vietnam Impressive Ltd“(英語)に依頼した。日本語がいい場合には日本語が通じる旅行会社(例えばここ)に頼めばよい。それなりに手数料が取られる。
食事について
当たり前のことだが生もの(魚貝、野菜果物、氷)は避けるべきと言われる。食中毒やA型肝炎だけでなく、肥料に人糞が使われているために寄生虫のリスクも高い。ただ、ベトナム料理には普通に生野菜が使われているし、暑いときには氷が入ったアイスコーヒーがうまい。なかなか避けがたい。

2件のフィードバック

  1. 桃苺 より:

    美味しそうに見える食事、いいな♪と思って読み始めたら
    美味しくないんですか…_| ̄|○
    ベトナムって確かクルクルした文字ですょね
    枯れ葉剤の話はズンと来ます
    でも何だか、ゆるやかな雰囲気を感じます~

  2. 惰性人 より:

    桃苺さん、こんばんは、
    ベトナムの食事は当たり外れが大きいです。
    薄暗いローカルレストランが絶品だったり、おしゃれなレストランが割高で損した気分になったり。
    ただ、お腹への当たり外れも大きいので注意しなければなりません。

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