平ヶ岳山頂、錦の湿原~恋ノ岐川から平ヶ岳(3)
10/8 平ヶ岳~台倉山~平ヶ岳登山口
(前回の続き)
寒かった。シュラフにもぐりこんで3時間くらいは眠れたが、夏用のペラペラシュラフは冷たく、うとうとしては寒くて目が覚め、1時間ごとに時計を見てまたうとうとする、を朝まで繰り返した。起きると濡れたスパッツからザックまですべてが凍ってバリバリになっていた。寒いわけだ。
早朝の池ノ岳の湿原にも氷が張っていた。
まず平ヶ岳山頂を打つ。山は秋真っ盛り、草紅葉の絨毯におおわれている。
日影では耳が痛いほどに寒い。湿原の氷も厚い。
赤い実が多いのはなぜだろう?目立って鳥に食べてもらうためかな。
緩やかな草原のスロープを登ってゆく。傾斜がなくなり、また湿原が現れると山頂は近い。
平ヶ岳は広く平らな山頂で、どこが最高点かわからないが、潅木の合間に三角点はある。
平ヶ岳から尾瀬に至る稜線。今年のGWはこの稜線を伝って尾瀬から平ヶ岳に登った(残雪の尾瀬から平ヶ岳へ~平ヶ岳(1))。傾斜がなくてスキーで漕いで苦労して進んだ稜線には、高層湿原が広がっていた。
平ヶ岳山頂にも錦の湿原が広がっている。冷たい秋の風が乾いた音をたてて吹き抜ける。平ヶ岳にかぎらず、会津駒や巻機山などこの辺では、稜線に広く平らな湿原がある山が多い。かつては広大な沖積平野だった場所が隆起して山になった名残だとか。
山頂付近。展望もよい。
山頂からのパノラマ。上越から東北にかけての山々がぐるりと平ヶ岳を取り巻いている。ざっと数えて百名山が10以上は見えているようだ。日光白根、皇海、上州武尊、会津駒、至仏、燧、谷川、苗場、巻機、妙高?、火打?、那須?、越後駒、吾妻?、飯豊らしき山影も…
たっぷり山頂の絶景を堪能したので下山にかかる。
デポしてあった荷物を回収。
ここからの下山路は長い。この広い尾根を下ってゆく。
紅葉をちりばめた山に、恋ノ岐川源流が黒く刻まれている。昨日はあそこからここまで藪を漕いだ。紅葉なんて目に入らなかったな…
日当たりの具合か風の具合か、稜線の木々の紅葉はさらに鮮やかだ。風も弱くなり陽射しも暖かく、絶好の秋山登山日和。ただ、凍っていた土が融けはじめ、登山道はドロドロ、昨日のコケに続き今日も滑る滑る。
ああ、美しい。
原生林の中には、秋でも緑鮮やかな苔の絨毯。
ある倒木。緑の苔に変わった色のキノコ、芽吹いたばかりの若芽。倒木は森の中の小宇宙だ。
台倉山から稜線は北に折れ曲がり、左手に平ヶ岳を眺めながら歩く。今朝はあそこにいたんだ、ずいぶん歩いたな~。逆に登ってきてこの景色を見たら、まだあんなに遠いのかと嫌になりそうだ。
今日最後のピーク、北台倉山は目前。標高は1600mを切っているがすでに紅葉が進んでいる。
北台倉山から登山口に向けて急な下り坂になる。植生も一変し、稜線はなぜか青々とした松の並木道になっている。松、そして燧ヶ岳。
登山口へ両側が切れ落ちた細い尾根道が続く。
藪こぎ隊長さま
恋の岐ではお世話になりました。ブログUPされるのを心待ちにしておりましたが、改めて背より高い笹藪こぎ、お蔭様で無事抜けられたと感謝です。
ロートルはトップ交代もままならず、本当に感謝です。お疲れ様でした。
関西の沢登りと又一味違った遡行でした。今回は沢そのものは割合易しいけど、ちょっとくらい微妙でも巻いたらダメだなと思いまた。長かったですね。
素晴らしいブログの一員となれた気分で嬉しいです。これからもちょこちょこ訪問させて戴きます。有難うございました。
私のユーチューブ見て戴けましたか?
お疲れさまでした。
皆さん、あの状況の中でしっかり歩かれていて、さすがベテランです。
久しぶりに疲れました。
でもその後の夜の寒さのほうがつらかった…