氷河トレック~アイスランド&グリーンランド(10)
8/7 スカフタフェットル~スヴィナフェットル氷河~ヨークルサゥルロゥン湖~スカフタフェットル
(前回の続き)
目が覚めてテントからはい出る。空は晴れわたり、氷河の先にドーム上の頂が見える。あれがアイスランド最高峰クヴァンナダルスフォニュークルだ。あ~あ、あれに今日登るはずだったのに…。気を取り直して朝食をつくる。日本から持ってきた干し椎茸をつかったキノコクリームパスタだ。なかなかうまい。しかし、今日から3日間、朝食はずっとこれの予定…。
ツアー会社のオフィスに集合し、ピッケルとアイゼン、ハーネスを借りてツアーバスに乗り込む。車内でランチのサンドイッチと牛乳が配られる。昼食は出ないって書いてあったから行動食に羊羹を持ってきてあったのだが。そして不幸なことにまたあのフランス高校生の団体といっしょ。うるさ~い!
20分ほどバスにゆられ、スヴィナフェットル氷河のモレーンの台地の上にある駐車場に到着。陽射しが強く日焼け止めを塗りたくる。気温は10度くらいだと思うが、ヒートテックを着ているので暑い。そこでフリースを脱いで必殺、上は下着(ヒートテック1枚)だけ戦法。ちょうどいいや。

氷河の上には水溜りがあり、川が流れているのは知っていた。しかし、なんと氷河のど真ん中に湧き水まであった。川や水溜りの水は飲まないほうがいいが、湧き水は飲んでいいとのこと。さっそく飲む。うお~冷たい!(あたりまえ)ミネラルたっぷり感の味だ。
氷河に取り付いて1時間。だいぶ登ってきたな~。振り返れば後ろはどろどろの氷河湖&例の黒い平野。昔はこの氷河の末端は海までのびて道路がつくれず、交通の難所だったそうだ。
セラック帯目指してグイグイと高度を上げる。氷河の取り付きは氷は硬いものの、結晶がザラメのように荒くアイゼンで楽に引っかかった。しかし、高度を上げるにつれ、氷はより硬く結晶はより緻密になり、アイゼンに慣れてない人は、へっぴり腰になるようなところがあった。それにしても暑い。登ると暑い。あまりの暑さに、褒められたものではないが手袋を脱いでしまった。
セラック帯が始まるギリギリまで登った。いたるところに溝があり川になっている。それが滝になっているところもある。水が流れるザーザーという音がする。さらにそれどころか、足元の氷の下から「ボコン、ボコン」と太鼓を叩くような音がすることもある。おっかないな~。

氷河のテラスでランチをとり、来たルートをそのまま引き返す。それにしても氷河の上の川はなんでこんなに蛇行するのだろう。
4時間ほどの氷河トレック終了。フランス高校生とバスに戻る。高校生は疲れたのかすっかり静かになっているが、私は今日は10時間歩くつもりだったので全然物足りない。それにしても暑い…。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…